- ドラえもん映画を久しぶりに見たい
- とはいえ、今更全部見直すのも面倒くさい
- だから、まとめて情報を収集して自分にあいそうなのを見てみたい
本記事では、歴代のドラえもん『のび太の』映画シリーズで私のオススメするものを厳選してご紹介します。
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目次
この記事を読み進めるメリット、得られること
映画は観る時の年齢や状況によって感じ方や受け取り方が違うものです。本当は全作オススメですが、忙しくて全部観れない方がどの作品から観るのか選ぶ時の参考にしてほしいです。簡単にジャンル分けしているので、気分によって見たい映画を選んでもらえます。
ドラえもんが大人にも人気なわけ
①こどもの頃には分からなかったメッセージが分かる
藤子・F・不二夫先生は、他の多くの漫画家もそうでしょうが、大きなテーマを持って作品を作っています。それが、ドラえもんという作品を通して表現されるので、表面だけを見ていると幼稚園児や小学生が見るマンガですし、幼い頃はそれでいいでしょう。大人になり自分がいろいろな経験をすると、奥に隠された作者のメッセージがわかるようになります。どの作品も社会問題がテーマとして描かれており、問題提起されています。テーマに気付き、ハッと考えさせられる瞬間があります。それが大人の心をも掴んで離さない理由のひとつでしょう。
②「あんなこといいな、できたらいいな」が詰まっている
旧主題歌である『ぼくドラえもん』の有名な歌い出し、「あんなこといいな、できたらいいな」は、こどもだけが思うことではありません。むしろ、様々なしがらみに生きる大人の方が「あんなことできたらいいな」と思う場面は多いかもしれません。それを代わりに実現してくれるから、失敗しない外科医や、やられたらやり返す銀行員のドラマが流行るのです。同じ理由で、ドラえもんの道具を使えば、『できたらいいな』を実現してくれます。一週間でいいからひみつ道具を貸してくれと思った大人は多いはずです。
③無償の友情があるから
大人になるとなかなか心の底から他人を信頼することは難しくなります。相槌を打つことが多くなり、友人は多くても、表面上の付き合いしかありません。それに引き換え、のび太たち5人は普段ケンカしていても、大長編になるととても強い絆を見せてくれます。さらに、異星人や空想上の動物、しゃべる木、恐竜、ロボット、など、偶然出会った人(物?)を疑いもなく信用します。
『相手が困っているから助ける』。のび太たちが人を助ける理由はシンプルです。みんな心のどこかではそのように行動したい。それでも、自分に降りかかる災厄を考えると躊躇してしまいます。自分たちが出来ないことを実現してくれる。そんな友情があるということを見せてくれるから、大人にもドラえもんは人気なのです。
泣けるランキング
泣けるランキング1位・のび太の宇宙開拓史( #友情 #出会い#恋愛#別れ)
偶然つながった時空のゆがみにより出会ったロップルと友情を深めるのび太。「住む星は離れていても、ずっといつまでもいつまでも友だちでいよう」と約束するのび太とロップル。2人の星は何千光年も離れており、ドラえもんの道具をもってしても簡単には行き来出来ません。奇跡的な出会いにより友達となった2人には、別れなんて想像もできなかったでしょう。
ロップルのピンチにスーパーマン・のび太が現れる場面。友達のためにいつになく勇敢なのび太。「きてくれたの」と涙を流すロップルに、「こんな時に来なくて何が友達だよ」と男らしく語るのび太の台詞は刺さりますね。敵を恐れて躊躇していたジャイアンとスネ夫も、のび太とドラえもんがロップルたちを救いに言ったと聞くと、勇気を振り絞りコーヤコーヤ星に向かいます。「やっぱり・・・みんな友達だったんだね」と、涙を流すのび太とドラえもんですが、涙するのは2人だけではないでしょう。
せっかく育んだ友情も、2人の部屋を繋いでいた空間の入り口が突然離れていき、終りを迎えます。何千光年も離れた場所に住む2人。どこでもドアの効果も届かない場所で、この入口が閉じたら2度と会うことは出来ません。別れの時を遅らせることは出来ません。2度と会えないであろうのび太と別れを惜しみつつ、「帰ッチャダメ、アンナセマイキタナイホシ二」と、聞き分けのないチャミーに、「わからないこというんじゃない」と諌めるロップルは、自分自身の気持ちを抑えようとしているようでした。別れを悲しみ泣いて去っていったクレムが、氷の花を積んできてのび太に渡し、教えてもらったあやとりを見せるシーンは、ほのかな恋心も垣間見える名シーンですね。
ドラえもん『のび太の宇宙開拓史』のあらすじ – ドラえもん初期の名作で大人が見直しても面白いです!泣けるランキング2位・のび太の新・鉄人兵団(#友情#生き方#別れ#しずか)
地球を征服するために宇宙の彼方の鉄人兵団を誘導する目的で派遣されたリルルとピッポ。本隊より先に地球に到達し、のび太たちと触れ合ううちに心に変化が現れます。ピッポはのび太と、リルルはしずかとそれぞれ友情を育みます。本部の命令が正しいのか、地球人を征服して奴隷にしてしまっていいのか、リルルは自問自答を繰り返します。自分たちのしていることが間違っていると確信したリルルは、鉄人兵団を消滅させる手伝いをします。しかし、それは自分自身をも消し去ってしまう行為でした。消えゆく中でしずかに見守られながら、「生まれ変わったら天使のようなロボットになりたい」と、リルルが語るシーンは号泣必至です。
ここまでは『のび太の鉄人兵団』の話し。敢えて、新・鉄人兵団をランクインしたのは、今作で追加登場したピッポが、迷うリルルを正しい方向に導いていく、その優しさがとても美しかったからです。「みんなを守るためなら迷うことなんて何もない」と、リルルを支えるピッポには助演男優賞をあげてもいいくらいです。リメイクで原作を凌駕するのは、ドラえもんに限らずとても難しいことですが、ピッポの存在がそれを可能にさせています。
ドラえもん『新・のび太と鉄人兵団〜はばたけ天使たち』のあらすじとまとめ泣けるランキング3位・STAND BY ME ドラえもん(#成長#恋愛#友情)
大人を泣かせるために再編されたドラえもんであり、原作で『泣ける回』として名高い名作を集めたオムニバスです。
ドラえもんとの出会いと別れ。しずかと結婚に至るまでを描くラブストーリーです。ドラえもんの最終回として有名な、てんとう虫コミックス6巻収録の『帰ってきたドラえもん』を含む7話から再構成されています。
ドラえもんがセワシと一緒にのび太の机から出てくるところからドラえもんは始まります。ドラえもんを見たことがない日本人はいないと言っても過言ではないほど国民的キャラクターとなったドラえもんですが、初登場シーンをしっかり見たことない人はいるのではないでしょうか。そして、ドラえもんはコミックス6巻にして早くも未来に帰らなくてはならなくなります。のび太のことが心配で、後ろ髪を引かれる思いのドラえもんに「もう僕がいなくても大丈夫」と、思わせたのび太の行動は何度見ても泣けます。
のび太としずかのラブストーリーでは、しずかの父に「のび太くんを選んだ判断は正しい」とまで言わせます。大事な一人娘を送り出す父親にこんな風に思ってもらえるなんて、最高じゃないですか。のび太の何がそう言わせたのか、しずかがどうしてのび太を選んだのか、この場面は、ドラえもんという作品全ての中でも1,2位を争う名シーンです。
ドラえもん『STAND BY ME』のあらすじ – 感動的な展開で大人にも見応えたっぷりの映画です!泣けるランキング4位・のび太の日本誕生(#ペット#出会い#友情)
旅の途中でのび太がひみつ道具を使い生み出した、空想上の動物、ペガサスのペガ・ドラゴンのドラコ・グリフィンのグリ。彼らが行方知れずになった時、自分の飼っていたペットがいなくなった時の話しをして慰めるククルとのび太の友情にぐっときます。
ギガゾンビとの闘いで大活躍する3匹でしたが、彼らがこのままこの時代に残ると歴史が狂ってしまうため、3匹は未来の動物園に保護されることになります。「未来の子どもたちにかわいがってもらうんだよ」と、3匹を送り出すのび太の姿も泣けてきますね。
そして、主題歌は武田鉄矢(海援隊)の『時の旅人』。ドラえもん映画で最も印象に残る曲のひとつです。ドラえもん映画と言えば武田鉄矢という人も多いのではないでしょうか。
ドラえもん『新・のび太の日本誕生』のあらすじとまとめ (新・のび太の日本誕生のレビュー)泣けるランキング5位・のび太の宇宙小戦争(#カリスマ#成長#スネ夫)
理想的なリーダー・パピが国民を想う気持ちに涙すると言うよりは、感動で鳥肌が立ちますね。パピが処刑直前に、ギルモア将軍から、最後に一言言い残したことがあるかと聞かれた時、自分の命が危険にさらされているのに、自分のことよりも国民ばかり話していました。自分よりも国民のことを心配していたのです。そんなリーダーがいるでしょうか。アメリカの大統領だったら、こんな時なんて言うでしょう。真のリーダー・パピの姿は必見です。
スネ夫も大きく成長します。いつも以上に、いざという場面でヘタレなスネ夫。しずかに説得されても、怯えて行動を起こそうとしません。諦めたしずかは1人でギルモア軍に立ち向かおうとします。自分以外の皆が勇敢に戦う姿を見て、ついにスネ夫も勇気を振り絞り、しずかの元に駆けつけるのです。スネ夫がカッコよくも見えるシーンですが、その直前にパピやのび太たちを見殺しにしようとしてますからね。
そして、ついに2021年、のび太の宇宙小戦争リメイク版の発表が決まりましたよ!
ドラえもん『のび太の宇宙小戦争』は大人になってから見直すと学びの多い映画 旧『のび太の宇宙小戦争』のレビューはこちら泣けるランキング6位・のび太の新魔界大冒険(#親子#魔法)
もしもボックスで魔法の世界を作り出したのび太ですが、地球が魔王に狙われ危機にさらされています。魔法の世界で出会った美夜子と大魔王を倒す冒険に出るのび太たちですが、魔王の部下メジューサに苦戦します。実はメジューサは原作ではのび太たちを石にするだけのキャラですが、今作ではメジューサは美夜子の亡くなったはずの母という設定になっています。
闘いの中で魔力を使い果たしたメジューサが、美夜子に抱かれながら「あなたが生きていればもうなにも・・・」と、母親の愛の深さを思わせる台詞とともに消えていきます。
ドラえもん『のび太の魔界大冒険』のあらすじ – 大人でもドキッとくるストーリ展開は今こそもう一度見てみたい! 旧『のび太の魔界大冒険』のレビューはこちら泣けるランキング7位・のび太の大魔境(#成長#ジャイアン)
今作ではジャイアンがスポットライトを浴びます。自分の王国を救うため地球にやってきたペコと出会ったのび太たちが、ペコと王国を救う旅に出ます。「冒険は自分たちの力で切り抜けなければ冒険とは言えない。ドラえもんのひみつ道具は置いていけ」という自分の指示で皆が窮地に陥ったことを人知れず悔いるジャイアン。それを慰めるペコと、弱みを見せるジャイアンの姿が泣けます。
囮になったペコを全力で助けようとする、男気あふれるジャイアンの姿も、ペコとの関係とも相まっていつも以上に涙を誘いますね。
ドラえもん『のび太の大魔境』のあらすじとまとめ泣けるランキング8位・のび太と緑の巨人伝(#ペット#親子)
のび太が裏山で拾った苗木が、ひみつ道具で自由に動けるようになります。この苗木にキー坊と名付け、のび太は可愛がります。ママたちにも認められ、家族の一員として受け入れられます。キー坊は、植物型宇宙人の住む緑の星の長老の意思を継ぐことを決意し、緑の星に残るためのび太と別れます。
キー坊と別れて家に帰った2人に、パパとママは何も聞かず、優しく見守ります。キー坊に何かあったことをわかっていて、敢えて何も聞かず優しく見守る、親として見習わなくてはならない姿勢ですね。
ドラえもん『のび太と緑の巨人伝』のあらすじとまとめ泣けるランキング9位・のび太のふしぎ風使い(#ペット#別れ)
原作は名回と名高い『台風のフー子』です。のび太は台風の子と出会い、フー子と名付けます。しずかとフー子を連れて遊びに行った大草原で風の民テムジン達と仲良くなります。フー子を自分のものにしたいスネ夫に、テムジンたちと対立するウランダーが憑依し、フー子を奪おうと企みます。スネ夫に憑依したウランダーが生み出したマフーガという怪物から皆を救うため、フー子は命がけの闘いを挑み、消滅してしまいます。
のび太が人形を抱きしめフー子を想う姿はとても美しいですね。
ドラえもん『のび太とふしぎ風使い』のあらすじとまとめ泣けるランキング10位・のび太の海底鬼岩城(#ほのかな恋愛)
不良品とまで呼ばれたドラえもんのひみつ道具、海底探索バギーは、いわゆるアダルトチルドレン的な空気の読めないパーソナリティです。そんな彼が、唯一自分を理解してくれるしずかに心惹かれていきます。
海底鬼岩城に、自ら人質となることを選んだしずかですが、のび太やドラえもんら仲間は皆やられてしまい絶体絶命です。世界の終わりが来てしまうと涙するしずかを見て、人がどうなろうと、自分を守ることが最優先だったバギーが、初めて人のために動きます。シリーズ史上、最も切ない愛の形ですね。
ドラえもん『のび太の海底鬼岩城』のあらすじ – 今見直すと、めちゃくちゃ面白い!泣けるランキング11位・のび太の恐竜(#ペット)
ドラえもんファンならずとも多くの人に知られる、フタバスズキリュウのピー助との交流を描きます。のび太が卵の化石を見つけ、孵化させて誕生したピー助。自分のこどもを育てるようにピー助に愛情を注ぐのび太に、ピー助も応えます。
台風の中、自分の身の危険も顧みずのび太に会いに来る甘えん坊のピー助、のび太を守るためティラノサウルスに挑むピー助、別れを嘆き泣き続けるピー助、など、のび太とピー助の絆に胸が熱くなります。
ドラえもん『のび太の恐竜』のあらすじ – 元祖【のび太の・・】シリーズ最高傑作泣けるランキング12位・のび太のワンニャン時空伝(#ペット)
てんとう虫コミックス22巻収録『野良犬イチの国』をベースにした作品。映画では、進化したイチ達のワンニャン国の危機を救い、21世紀に戻ろうとするのび太が、イチも一緒に21世紀に帰ろうと誘います。しかし、イチは仲間と旅立つことを決めます。イチの意思を汲み、笑顔で別れを告げるイチ達とのび太達の別れのシーンがとても美しいですね。
ドラえもん『のび太のワンニャン時空伝』のあらすじとまとめ泣けるランキング13位・のび太の月面探査記(#カリスマ)
カグヤ星軍から逃げるため、どこでもドアでのび太の部屋を目指します。どうにかどこでもドアにたどり着きますが、ルカは「仲間を見捨てることはできない」と、どこでもドアに入ろうとしません。のび太が必死で引き入れようとしますが、ルカは自らドアを閉めます。仲間やのび太たちを想うルカの熱いリーダーシップが垣間見えたシーンですね。
ドラえもん『のび太の月面探査記』のあらすじ – 感動的なクライマックスは大人にも見応えたっぷりの映画です!泣けるランキング14位・のび太のブリキのラビリンス(#カリスマ)
のび太のパパが予約したブリキンホテルで、のび太とドラえもんは楽しく遊んでいましたが、ドラえもんが行方不明になってしまいます。「22世紀に帰る」と言い残しいなくなったドラえもんを探すため、のび太としずか、スネ夫とジャイアンに別れて冒険します。オモチャに支配されたチャモチャ星のサピオと出会います。
ドラえもんをチャモチャ星の海底で見つけたのび太はドラえもんを修理し、サピオとともにチャモチャ星を支配するナポギストラーと闘います。オモチャが全てショートし人々は世界の終わりと嘆きますが、サピオの父・ガリオン侯爵が「人間が人間らしく生活する始まりですよ」と皆を鼓舞します。なんだか、未来の地球を見ているみたいでこの台詞にグッときます。
ドラえもん『のび太とブリキの迷宮』のあらすじとまとめ泣けるランキング15位・のび太のロボット王国(#別れ)
ロボットから感情を抜き取り、ただの道具にするという、ジャンヌ女王のロボット改造計画を聞いたのび太が「人間らしい感情を抜くなんて、ロボットをなんだと思ってるんだ!」と、怒るのをみて、ドラえもんがホロリとする場面は、ドラえもんは嬉しかったでしょうね。
マリアを助けるためデスターのロケットに乗り込んだドラえもん。マリアとドラえもんを乗せたまま、ロケットは発射してしまい操縦不能に。助からないと覚悟したマリアは、ジャンヌとポコに、最後の言葉を送ります。ドラえもんも、のび太に別れの言葉を告げ、通信は途絶えてしまいます。大事な人と別れは、涙なしでは見れませんね。
ドラえもん『のび太とロボット王国』のあらすじとまとめまとめ
STAND BY ME ドラえもんを除けば泣かせることをテーマにしているわけではない、ドラえもん映画ですが、泣ける映画の多さに驚きます。久しぶりに幼馴染に会うと、昨日会ったばかりのような錯覚に陥ります。変わらずにそこにいてくれる存在。それがあるだけで人は安心できます。ドラえもんとは、まさにそんな存在なんだなと再確認しました。
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