こんにちは!ライターのruhunaです。
学んだことを、確実に結果につなげたい。
そんな勉強熱心な社会人に読んでほしい本があります。
それは、精神科医・樺沢紫苑さんの著作『学びを結果に変える アウトプット大全』(サンクチュアリ出版)です。
- 読んだ本の内容をすぐに忘れてしまう
- 知識やアイディアをうまく伝えられない
- 勉強を頑張っているのに、いまいち仕事に生かせない
わざわざ時間を割いてインプットをしているのに、終わってみれば全然記憶に残っていないなんて…こんなにもったいないことはありませんよね。
せっかくインプットした知識や情報をすぐに忘れてしまう。
その原因は、ずばり「アウトプット不足」です。
アウトプット自体に不慣れな方は、ハードルが高く感じるかもしれませんね。
「忙しくてアウトプットにまで時間を割いていられないよ」という声も聞こえてきそうです。
しかし、アウトプットの要所を身に付け実践し続けることで、だれでも短時間で効果的なアウトプットを続けられるようになります。
その道筋となるのが『アウトプット大全』です。
本書には、心理学や脳科学に裏付けされたアウトプットの実践方法が80個も盛り込まれています。
「話す」「書く」「行動する」を細分化した解説で、明日から気軽に取り入れられる手法がたくさん詰まっています。
著者の樺沢氏は、月20冊の読書、月10本以上の映画鑑賞を続けつつ、これまでに合計28冊の本を出版し、さらにメルマガや各種SNSの毎日更新、月2回以上のセミナー開催を継続しています。
まさに「インプットとアウトプットのプロ」と呼べるような方ですよね。
そのノウハウを詰め込んで完成させた、日本で初めてアウトプットに特化した書籍『アウトプット大全』。
「学んだ成果をもっと発揮したい!」
そんなあなたに役立つ内容が、この本にはふんだんに盛り込まれています。
目次
自己成長に導く、アウトプットの基本法則
私たちの脳には、朝から晩まで、たくさんの知識や情報が蓄積されます。
しかし、ただがむしゃらにインプットだけをしていても、現実的な変化は何ひとつ起きません。
アウトプットをして初めて、知識を生かす道筋が立つのです。
読書で例えるなら、10冊の本を読んだだけで終わるなら、3冊だけ読んで3冊すべてアウトプットしたほうがはるかに良いのです。
インプットしたら、必ずアウトプットも行う。
それを習慣づけるために押さえておきたい、3つのポイントをご紹介します。
学んだことは2週間のうちに3回、だれかに伝えよう
人間の脳は、「何度も使われる情報」を長期記憶するようにできています。
短期間に何度も取り出される情報は脳が「重要な情報である」と判断するので、忘れにくくなるのです。
逆に、せっかくインプットした情報も、使わないでいると「不要である」と判断され、すぐに脳から消去されてしまいます。
それを防ぐのが「2週間で3回以上のアウトプット」です。
具体的には、本を読んだらその感想を ①家族 ②友達 ③職場の同僚 に話してみましょう。
これだけで3回のアウトプットが実現し、記憶の定着が圧倒的に良くなります。
この方法は、身近な人とのコミュニケーションのきっかけにもなって、一石二鳥ですね。
インプットとアウトプットを、ひとつのサイクルとして回そう
樺沢氏は、インプット・アウトプット・自己成長の3つの関係を「成長の螺旋階段の法則」と表現しています。
インプットとアウトプットを絶えず繰り返すことで、ぐんぐん自己成長していくのです。
「モノにしたい情報」を見つけたら、誰かに話す、SNSで発信するといったアウトプットも必ずセットで行うようにしましょう。
このサイクルを習慣にすることで、学びの効率は格段にアップするはずです。
ブログ管理人:大山俊輔
アウトプットしたら、必ず検証してフィードバックしよう
先述のサイクルをいくら繰り返しても、やりっぱなしでは成長にはつながりません。
新しいインプットに進む前に「フィードバック」を行うべきです。
例えば「面白かったドラマの話を友達にしてみたけれど、反応がいまいちだった」という場合、アウトプットのピントがずれていて、感動を伝えきれなかったのかもしれません。
そこに気がついたうえで新しいドラマを観ると「同じ脚本家の有名作品は?」「登場人物の特徴に注目してみよう」など、情報の深さや広がりを意識するようになります。
つまり、視野がさらに広がっていきます。
そうすると、自ずとインプットの質もアウトプットの質も向上し、記憶にも定着しやすくなるのです。
アウトプットが苦手な人におすすめの効果的な方法
日常で最も簡単なアウトプットは、「話すこと」です。
家族や友人とのおしゃべり、仕事の同僚との雑談の中に、アウトプットの機会はたくさん転がっています。
読んだこと、聴いたこと、体験したことを、ぜひ彼らに話してみましょう。
コミュニケーションを通じて周囲との関係が深まると、脳にも良い影響を与えます。
幸福物質と呼ばれるドーパミンの分泌が盛んになり、ストレスが減って、記憶を増強するという研究結果も出ています。
日常生活で取り入れやすいアウトプットのポイントは、この3つです。
非言語コミュニケーションを意識しよう
意外なことに、人は話す内容そのもの(言語コミュニケーション)よりも「どう話すか」(非言語コミュニケーション)に影響を受けやすいと言われています。
周囲の人と会話をするときに、今よりも少し、非言語コミュニケーションに意識を向けてみましょう。
あなたの思いが響きやすくなり、良いアウトプットができるはずです。
中でもおすすめなのは、「アイコンタクト」です。
お互いの感情やニュアンスなどの細かな部分が共有しやすくなり、コミュニケーションが深まります。
「目を見るのが恥ずかしい…」という方は、重要なポイントで、ほんの1秒だけ相手の目元を見るだけでも十分です。
一瞬で、しかも真っ向から見つめなくても良いのであれば、気楽にできるような気がしませんか?
「自分への質問」を用意してみよう
「質問」は脳を活性化させ、記憶効率を大幅にアップさせます。
勉強を始めるときやセミナーに参加するときは、事前に疑問や目標などを書き留めて臨むと効果的です。
脳には「選択的注意」という機能があり、事前に注意を向けた話題に関する情報は、必死で探すようになります。
「学びたい!」と思ったキーワードに反応し、知識が効率的に吸収されやすくなるのです。
インプットをする前には、「そこから何を学びたいのか?」「インプット後に自分はどうなっていたいのか?」を紙に書き出すようにましょう。
インプットの直前にするこの行動が、学びをさらに向上させます。
堂々と・具体的に説明しよう
第三者に何かを説明するのが苦手という方は多いと思います。
好きな映画の話でも、仕事の手順についてでも、話している途中でしどろもどろになって思うように伝わらなかった…という経験はありませんか?
わかりやすく説明するためには筋道を立てて伝える必要があるため、頭の中でインプットした知識を総動員し、情報を組み立てながら話さなければなりません。
かなり難易度が高く感じますが「説明」というアウトプットは、実は事前準備でいくらでも対策することができます。
上手に説明するポイントは7つです。
- 大きな声ではっきり話す
- 堂々と自信を持つ
- ポイントを最初に話す
- 短くシンプルに話す
- 具体例を使う
- 文献や事例を示す
- 具体的な数値を示す
これらを意識して準備しておくと、説明後「相手にしっかり伝わった」という感覚が芽生えてくるはずです。
伝わる実感が持てるようになると、苦手意識も小さくなり、アウトプット自体が楽しくなってきますよ。
記憶の定着効率を圧倒的に上げる「書き方」
「書く」という行為は、最強の記憶術です。
手を動かして覚えていることを書き出す。
この一連の動作の中で、脳神経と運動神経をつなぐ神経ネットワークが、どんどん新しく結びつけられていきます。
脳全体が活性化し、集中力がアップするので、重要な学びを逃しません。
時間も労力もかかる方法ではありますが、学びの効果は抜群です。
理解を深めるのに最適なうえ、新しいひらめきを誘発する効果もあります。
「速く・たくさん書く」技術を身に付ければ、今より学習効率が上がることは間違いありません。
インプットの直後にすぐ書き出そう
脳が最も多く情報を保持しているタイミングとは「インプットの直後」です。
「映画を観た直後は感動していたのに、2~3日経つとストーリーの記憶が曖昧になってしまった…」という経験はありませんか?
どんなに素晴らしい体験も、アウトプットせずに放置していては、感動は時間とともにどんどん劣化してしまいます。
そうならないためにも、何かをインプットした直後は、すぐアウトプットを行うべきです。
インプットで生じた感情までもが真空パックされ、知識や情報を長期間保存することができます。
時間を決めて、速く書こう
社会人には、基本的に時間がありません。
アウトプットに時間をとれないという社会人は多いと思います。
「書く」という行為には、「時間がかかりすぎる」というデメリットがあります。
逆に速く書くことができれば、ストレスなく、何度もインプットとアウトプットのサイクルを回せるということ。
書くアウトプットでは、まずは「速く書くこと」を目指しましょう。
おすすめの方法は、時間を決めて書くことです。
文章のクオリティーは、費やした時間に比例するものではありません。
むしろ、締め切りを決めて一気に書き上げることで、集中力が増してクオリティーもアップします。
ブログ管理人:大山俊輔
実際に書き続けてみよう
書くことに慣れてきたら、回数を増やして、どんどんアウトプットしていきましょう。
「何を書いたらいいかわからない」という人におすすめなのが、こちらの7つのトレーニング法です。
- 日記を書く
- 健康について記録する
- 読書感想を書く
- 情報発信する
- SNSに書く
- ブログを書く
- 趣味について書く
とにかく「自分の好きなものについて書きまくる」ということです。
楽しんでするアウトプットこそ、一番効率のよい記憶術です。
自分に合った方法で、アウトプットを継続してみましょう。
まとめ
『アウトプット大全』は、「アウトプット」と謳いながらも中身は「究極の記憶術」が詰め込まれたバイブルとなっています。
努力しているのに現実が変わらないと悩んでいる人は必読の一冊です。
手法ひとつひとつが見開きで書かれているため、途中から読んだり、目次からすぐに取り組めそうなページをめくったりと、自由に読み始めることができます。
インプットばかりの「自己満足」を確実な「自己成長」に変えるために、アウトプットを見直してみませんか?
ひとつひとつ試せば、1か月後、1年後の自分が劇的に変わるかもしれませんよ。