大山俊輔ブログ ー 脳科学による習慣ハック・歴史・経済のサイト

『脳を鍛えるには運動しかない!最新科学でわかった脳細胞の増やし方』

脳を鍛えるには運動しかない

大山俊輔です。
私のブログは脳科学や習慣をテーマに(あと少し歴史と筋トレ)しています。
ただ、人によっては、別に脳科学を詳しくなる必要はないよ。でも、
 
 

脳を良くするのはどうしたらいいの?

 
 
ということだけ知りたい方もいらっしゃることでしょう。
そんな方にはまっさきにおすすめの本が本著です。
 
 
脳パズルをやるのもいいけど、実は手っ取り早いのはとりあえず「走れ」だったといことをハーバード大学のジョン・レイティ博士があれこれ解説してくれています。
 
 

この本を読むまでは・・・

実は、私は子供の頃アトピー体質が結構ひどくて基本的に運動するのは好きじゃありませんでした。
やっぱり、子供の頃は運動できる方が女子にもモテるのはわかってるけど、アトピーの子は自分の肌をなるべく隠していたい。それに汗をかくと肌が荒れるので基本お部屋っ子でした。
(そのお陰で歴史マニアになりました)
 
 
今は、それとは打って変わって週に2回はトレーナーつけてますが・・・。
 
 
高校ぐらいからアトピーも治り多少は社交的になりました。
とはいっても、社会人になっても普通に友達とバッティングセンターいったりする程度。
そして、起業してからはじめの7年は会社がそれどころじゃなくて、仕事が終わって23時台に食事をするのが当たり前。
 
 
2012年くらいはかなり太ってました。
写真はここにはのせません(笑)。
 
 
このままじゃヤバイとジムに行き始めたのが2013年から。
そして、ちょっとずつ体型は元にもどりはじめ、川村先生(トレーナー)にお世話になりはじめた2017年からは完全に別の路線に行ってます(笑)。
 
 
この本と出会ったのは2015年だったと思います。
一読したときは、「ふーん」という程度。
 
 
自分もそこまで脳と運動の関係に興味がなかった頃です。
そして、トレーナーをつけた2017年頃には今私がテーマにしている脳科学や習慣の知識もかなりついている時期。
 
 
たまたまそんなときに読み返したら学びのオンパレードだったわけです。
 
 

この本を読んで気づいたこと・・・

間違いなく言えるのは脳科学の視点から見て
 
 
特に、人間の脳の中でも神経伝達物質(脳内ホルモン)で最も重要な、
 
 


・ セロトニン
・ ノルアドレナリン
・ ドーパミン

 
 
の配分の調整を運動を通じてしてくれることについてのメカニズムが本書では解説されています。
 
 
わかりやすく言うと、
 
 

・ 運動をするとこれらの脳内ホルモンが最適に分泌されやすくなる
・ 結果として、精神的にも肉体的にも健全になる

 
 
ということです。
 
 


本書の言葉を借りるとすれば、プロザック(セロトニン再取り込み阻害薬)リタリン(塩酸メチルフェニデート)を処方するのと同じくらいの効果が適切な有酸素運動を通じてあるということだ。

 
 
しかも薬と違って、自分の脳から分泌され、かつ、運動を通じて適切な脳内ホルモンのバランスが取られるため脳への負担がないので軽度のADHDやうつの人なら、これらの薬に頼るより、
 
 

ちょっと走ってくるか

 
 
となる方が効果があるかもしれない。
もちろん、そうでない方にとっても良いことは言うまでもない。

 
 
なにせ、現代人は本サイトをお読みの方はおわかりの通りスマホ中毒。
そして、過剰ドーパミン分泌状態で、ほぼ、全人類が軽度のADHDに後天的になっていると言っても言いすぎじゃないだろう。
 
 
しかも、運動はニューロン新生をもたらす。
特に記憶にも影響の多い海馬付近のニューロンが増えるので、運動中に生まれるニューロンは長期記憶を誘発しやすいそうだ。かつては、ニューロンは加齢と共に減っていくだけ、と言われていたが今ではニューロン新生は証明されている。
 
 
つまり、運動してる人のほうが理屈的には記憶力も良くなりやすい。

 
 
ってことで、この本を読んでまずは走ろう!
走るのが飽きちゃう人は他の運動でも良いけど・・・・。

 
 

本書で解決しなかった謎

とても素晴らしい本なのだが、筋トレブログを書いている私に1つ未解決な謎がある。
 
 

それは本書が前提としている「運動」とは「有酸素運動」であることだ。
筋トレは、基本、非有酸素運動が多いので心拍数は上昇しにくい。
 
 

というのも、これらの実験は動物を通じて行われている。
確かにラットにベンチプレスをさせたり、けんすいをさせることは難しい(笑)
ただし、筋トレそのものが老化を遅らせる(これは成長ホルモンが分泌されるため)のは確からしい。
 
 

ということで、脳のことを考えて運動をする人はどれだけ筋トレ好きであったとしても多少の有酸素運動を取り入れるのが良いのでしょう。

 
 
私は走ってるだけだと空きてしまうのでスマホに自分の好きな戦国時代や古代の戦史関係のヒストリーチャンネルのドキュメンタリーなどを入れて歴史鑑賞時間ということにして走ってます(笑)。

まとめ

いかがでしょう?
読んで損はまったくない本です。
 
 
読書なれしてない人は、アメリカの学者の本はたとえ話や導入が長いので少ししんどいかも。
(要はなんなの?に至るまでが少し時間かかる)。でも、我慢して読んでください。
その価値はあります。
 
 

また、脳科学に漠然と興味ある人にも導入書としてピッタリと思います。
身近な運動と繋げる形でいくつかの代表的な神経伝達物質が登場し、また、記憶などのメカニズムにも触れています。
専門書が重いと思う方にもぴったりです。