大山俊輔ブログ ー 脳科学による習慣ハック・歴史・経済のサイト

自分が石田ゆり子さんじゃないならSNSは程々に(アテンション・エコノミーとの付き合い方)

アテンション・エコノミー

ハビットマン/大山俊輔

本業は英会話スクール運営会社の経営。今日はハビットマンとして、習慣関係のお話です。

先日、こんなニュースがありました。

石田ゆり子もインスタ休止宣言 芸能人に広がるSNS疲れの波

おまけに記事に出ているご本人の写真も何故か憔悴しきったもの(笑)。
世代が近いうえに、彼女のスタイリストは私のカットをしてくれているキューヘアの栗田さんだったので、芸能界に疎い私もなんか親近感を持つとともに素直にかわいそうに、と思ってしまいます。

私は一切芸能界興味ありません。

そもそも、テレビを見ない。三国志の武将やオスマン帝国の皇帝はほぼ全員名前知っています。なのに、関ジャニを「セキジャニ」と呼んでしまい社員にドン引きされるほど、芸能界知らず。ジムでいつもお会いする某有名芸能人も3年間気づかずにサウナでお話していました(笑)。

今回は、そこで、最近社会問題になりつつあるアテンション・エコノミーについてです。

私がSNSをしないわけ

SNSの課題
私は基本、Facebookをやりません。
その理由は、至極簡単。

時間がもったいない。
時間をSNSにコントロールされたくないからです。

SNSの代表格はといえばFacebook。
Facebookといえば、アテンション・エコノミーのプロです。
先日、シリコンバレーに行きましたがその際にメンロパークのFacebook本社にも見学で立ち寄りました。ここには、「コントロールルーム」という部屋があるそうです。

そこに数十人のエンジニアが

「どうやったら、ユーザーの滞在時間を増やせるか」

だけを考えて日々改善をしています。
お願いだから、1人でいいからそのエンジニアうちに貸してくれ(笑)。
もっと世の中のためになることに使うから。

どんなに自分の意志に自信がある人でも、SNSにアップしてみるとどうでしょう?
暫くの間は「いいね」が気になります。

その理由はドーパミンとよばれる神経伝達物質です。

「いいね」がつくと、ドーパミンがどぱどぱ脳の側坐核に向けて分泌されてその虜になってしまいます。
これがSNSをやめられないメカニズムです。

もちろん、仕事上SNSをバリバリ使わないといけない人もいっぱいいます。
ホリエモンにSNSするなとは言えないでしょう。
でも、私のようなパンピーは正直、デメリットのほうが多いのが実情です。

もちろん、集客のためにFacebook、インスタアカウントは商売でも使ってますよ。
なので、毎日ログインするけど、私自身のフィードは閑古鳥(笑)。

そんな時間が長くなって、もう、今じゃ全然気にならなくなりました。

そうしたら、仕事の生産性がかなり上がりました。
じゃ、なぜ、やりすぎはよくないか?そうです。

理由をまとめてみるとこんな感じです。

① ドーパミンにドパドパを避けるため(中毒防止)

パチンコ、スロットマシーンとコカインなどの麻薬の共通項は何でしょう?
どちらも中毒性が強いこと。

そして、その中毒を司る脳内ホルモンがドーパミン
側坐核あたりをバンバン刺激するホルモンです。

うまく学習に使えばドーパミンは強い味方だけど、今の時代、大部分は悪さをする。
そして、SNSはドーパミン大量分泌しまくる仕組みだらけです。
特に、いいね、フィードなどの仕組みはB.F.スキナーのオペラント条件づけをもろに応用しています。

このあたりはこの記事を読んでみてください。

アップしたら最後。
気になりまくりますよね。
でも、アップしなきゃ気になりません。

まずはやめちゃいましょう。

② そもそもいいね欲しい人とあんまりつながってない

私のFacebookの友人は350人ちょっと。
有名人じゃない人の友人数って100~500人くらいだと思います。

しかも、そのうちの半分くらいは、小学生時代~大学時代の友人。
Facebookはじまったころ、懐かしくてつながった人もかなりいるのでは?
つまり、ここ20〜30年近く会っていない人たちがほとんどなんです。。

もし、自分がFacebookに自分の事業のことやありもしないリア充な写真をアップしたとしましょう。(ないですけどね)

それを見る人の半分は会いもしない友人。
彼女・彼らのためにアップすることになる。

しかも、アップするとしたら?
やっぱり、いいねが欲しくなりますよね。
そうするとどうなるでしょう?

その会いもしない人たちの気持ちを忖度した内容でアップするでしょうね。

そうなるとどんな内容になる?
きっと、無難なのはみんなと同じこと。
自分の世代だと、多分、奥さんや子供との写真かな。

でも、そんなことしても仕方なくない?
だってその友達、下手したら死ぬまで会わないよ。

どうせ評価されたいならもっとスゴイやつにしようよ。
私には、死ぬときに褒めてほしい歴史上の偉人リストがあります。

プリントアウトして額縁に入れてる人もいれば、画像でPCの壁紙になってる人もいる。
そして、その人達に一人でブツブツ話しかけます。

「今日も仕事がんばります」って。
「いい会社つくります」って。

仮に天国とやらがあったとしても、

「おまえなんか、知らんがな」

でしょう。

リストの中には、織田信長もいるけど、彼は地獄かも(笑)。

でも、承認欲求とやらにふりまわされるくらいなら、まだ、この方が有意義です。
なぜなら、いちいちいいねを気にしないでいいから。死んでるので(笑)。

③ 他人や外的要因に興味持つ時間はもったいない

たま~にFacebook見てると、

「●●のせいで世の中はおかしいいんだ」

と政治や組織について大層なコメントしてる人がいます。

執筆や講演で食べてる人ならそれもわかります。
でも、やってるのは、自分と同じようなパンピーがほとんど。

政治に言いたいことがあるなら投票すればいい。

なのに、選挙が終わってからもああじゃない、と文句言ってても仕方ない。
(もちろん、今の選挙制度そのものに対してなら仕方ないです)。
間接民主制は、忙しい国民が国会議員を選任し、権限を与えるためにやってるんですからね。

もし、選挙が終わった後にいろんな問題が出てそれを叩くのはありでしょう。
ただ、アカウントがそんなコメントばかりで埋まってる一般人もどうかですよね。

世の中を良くしたいならもっと自分に関心を持とう

なんかこんなこと書くとすごく無責任なやつ、と誤解されるかもしれません。
だが、あえて言いたい。

もっと自分に興味を持とう

って。

こんな自分になりたい。
あるいは、そうなった自分を通じて世の中を変えていきたい。

人生の主人公は自分です。
他人と比較した姿じゃないですよね。

関心の輪を自分を中心にしよう。
そうすれば、ストレスは減る。なぜなら、変わるのは相手や環境ではなく自分だからだ。
影響の輪と関心の輪 拡げよう、◯影響の輪(☓関心の輪)- 『7つの習慣』の中でも超重要概念

結局の所、みんな暇なんです。私も含めて。
どうでもいい芸能人のスキャンダルで盛り上がる。
そして、気づけばワイドショーを見ながら探偵まがいに詳しくなったりする。

その暇な時間とスマフォでSNSに書き込めるだけの器用さは必ず仕事でも活きますよ。

本当に国を良くしたい、会社を良くしたい、家庭を良くしたい。
そう思うなら、まず、自分が頑張ることに時間を使おう。

にしても、有名人の人たちは大変ですね。
つくづく、パンピーで良かったと思う。

大山俊輔(ハビットマン)