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ポモドーロ・テクニックとは?生産性が劇的にアップするおすすめの仕事術

ポモドーロ・テクニックとは

大山俊輔

こんにちは。今日は習慣デザイナーのハビットマンとして書いています。

「ポモドーロ・テクニック」という言葉はご存知ですか?
デザイナー、ITエンジニアの方ならその名前を聞いたことがあるかも知れません。

私は最近マインドフルネスを本格的に日常に取り入れています。
その過程で、このポモドーロ・テクニックともつながるのですがマインドフルネスが下記の点を重視していることに気づきました。

それは、

① 意図的に
② 今この瞬間に
③ 客観的な態度で
④ 注意を払うこと
マインドフルネスの効能 マインドフルネスとは~初心者なりに理解したその効果とやり方

すなわち「”mind”+”full”+”ness”」=「”心が”+”満ちている”+”状態”」=「今この瞬間を大事にする」ということなのですが、これってまさに仕事でも大事なことですよ。ところが、私たちは何故か仕事をしている途中で、Facebookに戻ってしまってどうでもいいつぶやきに「いいね」してしまったり、ついついYahooニュース見てしまったり。。。。

そうならないためのテクニックって?
そう、それが、今日ご紹介するポモドーロ・テクニックです。
コロナ騒動から、リモートワークが増えた方などは仕事の生産性をコントロールすることに苦慮されていると思います。是非、このポモドーロ・テクニックを活用して仕事の効率を取り戻してください。

ポモドーロ・テクニックとは?

ポモドーロ・テクニックとは、イタリア人作家のフランチェスコ・シリロによって考案されたものです。
時代は1990年代はじめ。今のようにパソコンやスマホによるドーパミン地獄もない時代ですら、人々は集中力の欠如と生産性の低下に悩まされていました。

ちなみに、「ポモドーロ」の名前はフランチェスコが愛用していたトマト型のキッチンタイマーのことです。日本ではメンタリストDaigoさんが紹介したことで有名になりました(もちろん、その前から有名でしたよ)。

ポモドーロ・テクニックで具体的に行うこと

では、具体的にポモドーロ・テクニックで行うことをまとめてみました。

ポモドーロ・テクニックで行うこと
Step1: 1ポモドーロ25分+5分休憩としてタスクを決める
Step2: 25分間シングルタスクでありえないくらい集中して作業する
Step3: 5分休憩

これだけです。
なお、4ポモドーロ(2時間)行ったあとは20分〜30分の長めの休憩を取ります。

ぜひ、実際にお試しでいいので1ポモドーロやってみてください。
人によっては、1日かかってたタスクが1ポモドーロで終わってしまうかもしれません(笑)。それくらいに、シングルタスクに集中するパワーとは凄いものなのです。

ポモドーロ・テクニックの効果

シングルタスクの偉大さ=生産性の大幅アップ

人間の脳はマルチタスクはできません。やってるとすると、シングルタスクを何度も切り替えているだけなのです。『Single Task』の著者デボラ・ザック氏によると、マルチタスクは生産性を40%低下させることが研究からも明らかになっているそうです。

以前、マルチタスクの弊害についてまとめていますのであわせてご参照ください。
多動力とマルチタスク 人類はマルチタスクができない!(マルチタスクは百害あって一利なし!?の理由)

「締め切り効果」で生産性アップ

人は目の前のことに集中することにより最大限の力を発揮することができます。
ダラダラいろいろな作業をするより、「あと10分」と思えば気持ちも維持できますよね。

心理学などでも「締め切り効果」「デッドライン効果」などと言われていますがこのポモドーロ・テクニックは締め切り効果をフル活用できるのです。まずは、25分間は「1つのこと」に集中しましょう。

やる気ホルモンのアセチルコリンどばどば効果

多くの人は「やる気がでたらやろう」と考えます。
ですが、これは間違っています。

「やっているからやる気がでる」というのが正しいのです。
これが一般的に言われる「作業興奮」と呼ばれる現象です。

掃除をするときなど、なかなか掃除をしはじめるのに時間がかかることがあります。
ですが、ちょっと手を動かし始めると楽しくなって一気に終わってしまった。そんな経験は誰もが持っているはずです。

俗に言う「やる気に火がつく」現象ですがこれは脳科学的にはアセチルコリンという神経伝達物質(脳内ホルモン)が分泌される現象で説明ができます。ポモドーロ・テクニックは「やる気がなくてもとりあえず25分間作業をする」ことで、気づかないうちに自己興奮して作業効率が上がるのです。

脳が疲れない

最後に、ポモドーロ・テクニックのメリットして「脳が疲れない」効果があります。
通常の仕事ですと、マルチタスクでいろいろな作業を行ってしまいます。ブラウザなどでも複数のタブを立ち上げることがあります。

このようなマルチタスクは実際には複数のシングルタスクを何度も切り替えています。
そして、短期間でシングルタスクをスイッチしまくってしまうと、結果として脳がオーバーロードして灰白質(かいはくしつ)が収縮してしまうそうです。

つまり、疲れてしまう上に脳にも良くないということですね。
ポモドーロ・テクニックは先にやるタスクを決めてそのことだけに集中するので脳が疲れないというメリットもあるのです。

家族や同僚がいるとき

さて、上記までは一人の時間を確保できている人には比較的実践しやすいかと思います。
でも自分はリモートワークをしてるけど、家族がいるからなかなか難しい。

そんな方もいらっしゃることでしょう。

そんなときには、まず、「今、ポモドーロ中」であることを公言しちゃいます。
(その前に、ポモドーロテクニックとは何なのかは別の機会に家族に説明しておくといいでしょう)。

その上で、

「今、ポモドーロ中」

宣言をしちゃうのです。
そうすれば、とりあえず、家族もこの時間は邪魔しちゃだめなんだということをわかってもらえます。

私も妻も一緒に会社をやっていますので、気をつけないと何かトラブルが発生したり気になることがあるとお互い作業を中断してしまいがちです。
ですが、ポモドーロとは何なのかを事前にわかってもらうことで、中断する回数を減らすことができました。

ポモドーロ・テクニックおすすめツール

では、私の個人的おすすめのポモドーロ・テクニックのおすすめツールを紹介します。
ポモドーロ・テクニックのコツは、

1: するタスクを決定する
2: ポモドーロ・テクニックで一気に作業に取り掛かる

です。

したがって、タスク管理ツールポモドーロ・テクニックツールの2つを使っているのです。

Dynalist=TODO管理

まず、タスク管理ですが大事なのはシンプルさです。
多くの人が、デザインだったり多機能を求めますが少なくともチームタスクでない一人の作業管理においてシンプルさが第一です。

私個人的におすすめはDynalistです。
以前はGoogle Taskを使っていたのですが、サービス終了していくつか放浪した結果このDynalistにたどり着きました。

たとえば、今日の画面はこんな感じです。

Dynalist(ダイナリスト)とポモドーロ・テクニック

(1/3)とか(3)と入れているのは何個のポモドーロで終わりそうかを書いています。
例えば、軽いタスクの場合は(1/3)ポモドーロなので、3つセットで1ポモドーロで終わらせますし、(3)ポモドーロの場合は3セッション使う。こんなイメージです。

以前、Dynalistおすすめ記事を書いたこともあるくらいのお気に入りです。
Google Tasks (ToDo)の仕様変更で困ってる人はDynalistを試してみるべし

ちなみにDynalistのサイトはこちらです。

The Pomodoro Tracker

次に、実際のポモドーロ管理ですがChromeのアドオンからスマホアプリから実際のタイマーまで人それぞれです。

私が使っているのは、“The Pomodoro Tracker”というサイトです。

Facebook、Googleなどでアカウント登録してログインできます。
何がいいって、タスクの属性をラベリングしたり、終わったタスク一覧をあとで見直したりできること。
今まで、いろいろなタイマーを使いましたがこれが今のところ私には一番あってます。

The pomodoro trackerは使える

 

The Pomodoro Trackerのサイトはこちら

まとめ

いかがでしたか?
ポモドーロ・テクニックは脳科学的にも心理学的にもとても理にかなったテクニックです。

なかなか仕事がはかどらない方はぜひお試しください!

また、最近、ポモドーロ・テクニックの発案者であるフランチェスコが本を出版しました。より詳しくポモドーロ・テクニックを理解したい方は彼の著書を読んで極めてみるのも良いかもしれません。


大山俊輔(ハビットマン)