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【英語リスニング】「意図的清聴」とは?聞き取れない原因と効果的な学習法

【英語リスニング】「意図的清聴」とは?聞き取れない原因と効果的な学習法

Hey guys! しゅみすけです!

今日は、英語のリスニングで伸び悩んでいる人に向けて、とっておきの話をします。

  • 英語が呪文のように聞こえる…
  • 単語は知ってるはずのに聞き取れない…
  • シャドーイングやってみたけど、速すぎてついていけない…

こんな風に思ったこと、ありませんか?
特に、「何度も聞いてるのに全然聞き取れるようにならない!」っていう経験、あるあるですよね。

実はそれ、あなたの耳が悪いわけでも、才能がないわけでもありません。
ただ、「脳の仕組み」に合った聞き方をしていないだけなんです。

今回は、脳科学的なアプローチ(予測符号化理論)に基づいた、最もシンプルで効果的な学習法、名付けて

「意図的清聴」

について解説します!

これ、地味なんですけど、効果は絶大です。
シャドーイングやオーバーラッピングで挫折した人こそ、ぜひ試してほしい。

POINT
【英語リスニング】「意図的清聴」とは?聞き取れない原因と効果的な学習法

英語リスニングが上達しない原因は、脳が想定する音と実際の音のズレに気づけていないことにあります。本記事では、このズレを修正する「意図的清聴」を紹介。黙って字幕を見ながら音を聞き、「認識のギャップ」と「文構造」に集中することで、脳内のリスニングフィルタを効率的にアップデートする方法を解説します。

英語が聞き取れない原因は「脳の予測」にある

まず、そもそも論として、なんで僕らは英語を聞き取れないんでしょうか?
「単語を知らないから?」「スピードが速いから?」

もちろんそれもありますが、もっと根本的な原因があります。
それは、「脳が勝手な音を予測しているから」なんです。

脳科学の分野に「予測符号化理論」というのがあります。
難しそうな名前ですが、言ってることはシンプル。

人間の脳は、外部からの情報をそのまま受け取ってるんじゃなくて、「次はこういう情報が来るだろう」って常に予測してるんです。
で、その「予測」と「現実」の答え合わせをしてるんですね。

リスニングが苦手な人は、この「脳内での予測(想定している音)」と「実際に耳から入ってくる音」にズレがあるんです。

あなたの脳の予測:
「アイ アム ゴーイング トゥ イート」
実際の音:
「アムガナイー」

このズレがある状態で、いくら聞き流しをしても、いくらシャドーイングをしても、脳は「あれ?予測と違うぞ?ノイズかな?」って処理してしまって、フィルタが更新されないんです。

だから、いつまで経っても「聞き取れない」ままなんです。

新しい英語学習法「意図的清聴」とは?

じゃあ、どうすればいいのか?
答えは簡単。この「予測」と「現実」のズレを、脳に「あ、違ってたわ!修正しなきゃ!」って気づかせてあげればいいんです。

そのためのメソッドが、僕が提唱する「意図的清聴」です。

やり方は、拍子抜けするほどシンプルです。

  • 黙って会話を聴く
  • 黙って字幕を見る

これだけ。
「え?それだけでいいの?」って思いました?
はい、それだけでいいんです。

ただし、一つだけ条件があります。
それは、意識を「字幕を見る」ことと「音を聞く」ことだけに全集中させることです。

口は動かさない。声も出さない。
ただひたすら、「文字」と「音」の答え合わせに脳のリソースを割り当てるんです。

これが、実は一番効果的なんです。

初心者のシャドーイングが効果が出ない理由

よく「リスニングならシャドーイングが最強!」って言われますよね。
確かに効果はあるんですが、初心者にはハードルが高すぎるんです。

シャドーイングって、「聞く」「理解する」「口を動かす」「発音を真似る」っていう複数のタスクを同時にやってるマルチタスク状態なんです。

そうすると、肝心の「音のズレに気づく(=気づき)」ための脳のメモリが残ってないんですよ。
結果として、ただの「お経読み」になってしまって、リスニング力そのものは上がらない…なんてことがよく起こります。

だからまずは、余計なことをせずに「聞くこと」に一点突破する。
それが「意図的清聴」なんです。

意図的清聴のやり方:字幕と音のズレに気づく

ただ漫然と聞くだけじゃダメです。
意図的清聴では、次の2つのポイントを強烈に意識してください。

① 比較(実際の音 vs 脳が想定した音)

「字幕の文字を見て自分が脳内で再生した音」と、「実際に聞こえてきた音」のギャップを探してください。

「あれ?今『t』の音、消えたぞ?」
「『to』が『トゥ』じゃなくて『ダ』に聞こえたぞ?」

この「あれっ?」という違和感こそが、脳のフィルタが書き換わる瞬間です。
自分でそのズレを発見することが、最強の学習になります。

② 焦点(特定のテーマに集中)

次に、特定の情報にフォーカスします。
特におすすめなのが、「動詞」と「文の構造」です。

英語は「誰が+どうする(動詞)+何を」という順番が命です。
特に会話では、be動詞や基本的な一般動詞(get, take, haveなど)が、目的語や前置詞とくっついていろんな意味になります。

字幕を見ながら、「あ、ここで動詞が来た」「ここで前置詞とセットになった」という構造を目で追いながら、音と照らし合わせていく。

知ってる単語なのに意味がわからなかったら、そこで立ち止まって調べてOKです。
そうやって「構造」と「音」をリンクさせていくことで、「予測力」が爆上がりします。

実践!意図的清聴をやってみよう

では、実際に動画のワンシーンを使ってやってみましょう。
Robが遅刻してJennyに謝るシーンです。

Rob: I’m here. Hi. I’m so sorry. There was a problem on the underground.
Jenny: We call it the subway here, right?
Rob: Anyway, the train stopped for about 20 minutes. I tried to call but there was no signal.

ここで注目してほしいのは、例えば “underground” と “subway” の言い換えの特定のリズムや、”There was a” が「ゼアワズア」じゃなくて「ゼワザ」みたいに聞こえる部分。

Rob: Look, why don’t we go back inside the restaurant?
Jenny: I waited for an hour for you. I don’t want to stay here anymore.

“waited for an hour” の部分。「ウェイティッド フォー アン アワー」と読んでませんか?
実際は「ウェイティドフォーラナワー」みたいに繋がって聞こえるはずです。

こうやって、字幕を見ながらじっくり聞いて、「あ、こう読んでるんだ!」って発見していく。
これが意図的清聴です。

まとめ

いかがでしたか?

「意図的清聴」は、一見地味ですが、脳の認知機能を理にかなった形でアップデートする最強の方法です。

  • 黙って字幕を見る
  • 黙って音を聞く
  • 自分の想定音とのズレを見つける

これを繰り返すだけで、今までノイズにしか聞こえなかった英語が、突然意味のある「言葉」として飛び込んでくる瞬間が必ず来ます。

オーバーラッピングやシャドーイングは、この「耳のフィルタ」が出来上がってからで十分です。
まずは騙されたと思って、この「意図的清聴」、試してみてください。

きっと、「あ、聞こえる!」という感動に出会えるはずです。

今回の記事は、こちらの動画「英語が聞き取れない?意図的清聴でリスニング革命」でも解説しているので、あわせてご覧ください。

ということで、しゅみすけでした。
また次回の記事でお会いしましょう!

Bye guys!
See you in the next one!