しゅみすけです。
本職は英会話教室の社長をやってます。
今日の記事はですね。
日本語と英語の関係についてとっても大事な話をします。
まね。
どうして日本人はなかなか英語が話せないんだろう。
って、悔しく思ってる方いないですか?ってか、たぶん、みんなそうだよね。
ただね。
そう思った直後にこんなことを思う方もいるかも知れません。
まぁ、そうなんだけど、それって自分だけじゃないし。
まぁ、仕方ないよ。
とかね。
でもね。
そこで思考停止してしまってる人は絶対に英語が伸びません。
スポーツも一緒ですよね。
みんなが大谷くんのように野球万能になることは無理ですし、タイガー・ウッズのようにゴルフがプロ級になるのは至難の業です。
でも、学生時代スポーツ苦手だった人、球技嫌いだった人でも、ある程度やれば草野球やゴルフコンペはできるようになってますよね。
僕も球技全般だめなので、学生時代は体育のクラス大嫌いでした。
でも、まぁ、大人になってからお付き合い程度にできるようにはなりました。
実は英語でもこの思考はめちゃ大事なんです。
ただ、1つ違うのは、英語に関しては運動神経と違って皆さん。
つまり、全日本人がこの思考が求められるってことです。
大事なのは、何故なのか?ということを追求する姿勢です。
思考停止しちゃだめです。
今回の記事は、こちらの動画にまとめていますので、あわせてご覧になってみてください。
目次
日本人が英語が苦手な理由を考えてみたことがありますか?
最初にね。
こんなこと、考えてみたことありますか?
なんで、日本人だけ、ここまで英語が苦手なのか。
話せないのか。
あるいは、なぜ、ヨーロッパの人は英語が上手なのか。
ヨーロッパ人までとはいかないまでも、シンガポールや香港なんかの人も、英語が比較的上手に話せるじゃないですか。
あれは、なぜなのか。
今日はこのことを解説します。
この記事では、なぜ、日本人が英語学習に苦手意識を感じ英語を話すのに苦労するのかを理解することができます。英語が属するインドヨーロッパ語族(ゲルマン語派)と私達日本語との違いなどを理解することで、日本人が英語学習において不利な点を理解することができます。この理解するってことが大事で、理解することではじめてスタート地点に立つことが出来るんです。
そうすれば、打つ手を考えたり、学習の優先順位付けをすることもできます。
今日はそこまで皆さんをお連れしたいと思ってお話します。
ということで、
let’s get into it!
日本語は謎の言語である
では、最初に今日のポイントですが。
まずね。
日本語というのは謎の言語ってことなんですね。
他の言語はある程度系統がわかってる
そういうとですね。
他の言語は謎じゃないのか?
ってことが気になりません?
そうなんですよ。
多くの言語はある程度、成立した過程がわかってます。
成立過程がわかると何がわかるかって話なんですが、その言語とどの言語が兄弟関係にあるかってことがわかるってことです。
兄弟言語は共通項をベースに勉強しやすい
ドラマとかでもありますよね。
一家離散して生き別れた兄弟が成人になって再会する場面のようなやつです。
まぁ、兄弟なので面影が似てたりするじゃないですか。
言語ってのも、ほぼすべての言語に、この兄弟関係があるんです。
日本語は共通項をベースに学べる関係ある言語がない
ただですね。
日本語は残念なことがありあす。
それはですね。
日本語と兄弟関係にある言語ってのは今のところ見つかってないんです。
言語としてね。
一人っ子ってことです。
まぁ、ちょっと補足しとくとですね。
かつては日本語はウラルアルタイ語族ってグループに入れられてたんですね。
朝鮮語、トルコ語、モンゴル語、あといくつかのシベリアの言語のグループです。
残念ながら現在はこの説は否定されてます。
だから謎の言語と言われる
で、ここでね。
この絵を見てもらいたいんですね。
これが現在の世界の言語の大きなグループ分けです。
要は兄弟関係の図です。
インドヨーロッパ語族、ウラルアルタイ語族、アフロアジア語族(セムハム語族)、このあたりが圧倒的に使用人口が多いです。
では、英語はどこに入るでしょう?
名前から予想がついた方もいると思いますが、インドヨーロッパ語族です。
地図を見ても多くの国が青色ですよね。
では、日本語はどこでしょうか?
グループ無しで、ジャポニック語族として日本単独です。
で、英語が属するインドヨーロッパ語族なんですが、母国語として属している人口は30億人と言われてます。
現在の世界人口が80億人弱ですからば、だいたい40%くらいの人はこのインドヨーロッパ語族に属する言語が第一言語です。
ヨーロッパで言うと、英語、ドイツ語、オランダ語、スペイン語、イタリア語、フランス語、ノルウェー語、ロシア語など、ハンガリー、フィンランド、エストニア語を除くとほとんどがこのインドヨーロッパ語族のグループです。
あと、アジアでは、インドのヒンディー語、パキスタンのウルドゥー語、バングラデシュのベンガル語、イランのペルシャ語やアフガニスタンのパシュトー語などもこのグループです。
で、なにがいいたいかって、これらの言語は数千年前は1つの言語、つまり、印欧祖語ってのがあって、場所は、ロシア南部、もしくはアナトリア、いまのトルコあたりに居た人たちの話してた言語がベースで、そこから派生したってことです。
同じグループに入ってることがわかると何が言えるかって言うと、言語に何らかの共通点があるってことです。
単語が似てる、文法が似てるなどとか。
もちろん、バラバラになって何千年も経過してるので、見た感じ聞いた感じ違うんですがベースは似てるってやつです。
さらに言えば、このグループの中でもいくつかの語派・語群に分かれてます。
語派・語群ってのは語族の中で、更に共通点の多い言語をグループにした単位ってことです。
ここまでいくと、言語によっては日本語の方言レベルでしか違わない言語もあるんです。
スペイン人が「俺、ポルトガル語話せるよ」とか、デンマーク人がドヤ顔で、俺3ヶ国語話せるよといって聞いてみたら「ノルウェー語、スウェーデン語」だったりするのは、それくらいに似た言語があるってことです。
あっ、てことは、俺も標準語と関西弁話せるって言ってもいいのかな?
まずね、日本人はこの感覚がないので、押さえておいてください。
言語の構成要素は3つある
では、ですね。
ここから、なぜ、日本人と比べると他の国の人たちが一般的に、有利かってのを3つのポイントで見てみます。
言語ってのは構成要素はざくっというと、1単語、2語順、3音です。
これがどれくらい類似性があるかで、有利不利が決まるってことです。
で、今回は特に1の単語、2の語順で見てみます。
英語は印欧語族・西ゲルマン語
まず、英語ですが英語が属してるグループは、インドヨーロッパ語族の西ゲルマン語群です。
イギリスの歴史を見てみると、アングロサクソン系のゲルマン人が5世紀くらいに大量にヨーロッパ大陸からグレートブリテン島に移住します。
そこに、9世紀以降同じゲルマン系のバイキングがやってきます。
最後に11世紀にラテン語系のフランスから攻め込まれてます。
これがざくっとみたイギリスの言語の歴史です。
なので、英語はこの3つの階層で成り立ってます。
つまり、ゲルマンのアングロサクソン、ゲルマンのヴァイキング、そして、ラテンのフランスです。
ただ圧倒的に影響が強いのは、一番はじめにやってきたアングロサクソン人であるゲルマン語系の言葉です。
どれくらい似てるかを比べてみましょう。
英語と一番似てる言語は何語か知ってますか?ほとんど知られてない言語ですが、フリジア語という言語です。
で、これは、今のオランダとドイツに両属しているエリアで今も何十万人という単位ですが、少しながら使われています。
ただ、かなりマイナーな言語なので、それらと近いオランダ語、ドイツ語と英語を並べてみます。
これは全部ゲルマン語系の言葉です。
直感的に見ても、似てると思いませんでしたか?
MyはMijin、Mein、nameはnaam、name、isはis、istでほぼ一緒です。
ここではあえて、基本的な単語で文章を作ってみましたが、日常会話で言えば、ゲルマン語系の言葉を話している人たちは、単語、語順、これらがほぼ一緒なんです。
細かく言うとドイツ語などは単語ごとに活用があって語順が入れ替わったり、SOVで並ぶこともよくあるので違う点もあるのですが、基本形は英語と一緒です。
ってことはですね。
ゲルマン語系の言葉を使う人の多くにとって、英語の学習は方言を学ぶのに近いってことです。
ちなみに、どの言葉がゲルマン語系かわからない人もいるかもしれないので、国の名前をあげると、ドイツ、オランダ、ベルギー北部フラマン語、デンマーク、ノルウェー、スウェーデンといった北にある国が多いです。
なんか思いませんでした?
そういえば、北欧とかの人やオランダの人って英語上手な人多いなって。
僕の感覚でも、こうした国の人は英語の日常会話が上手です。
ただし、膨大なラテン語起源の単語を輸入した
ただですね。
英語の面白いところはですね。
ゲルマン語系の言葉だよってことだけじゃないんです。
もう1つ英語には特徴があります。
それはなにだと思いますか?
基本的な単語や文法ではゲルマン語系の人が有利ですが、実は英単語の6割はラテン語系の単語だってことです。
ラテン語系と言われてもわかりにくいかもしれませんが、今の国でいうと、旧ローマ帝国の直轄の領土で、ラテン語が普及してたエリア。
場所でいうと、フランス、イタリア、スペイン、ポルトガルと言った国です。
なぜ、ラテン語起源の単語が多いかと言うと、1066年位にイギリスは、フランスに攻め込まれて数百年に渡り支配されます。
厳密にはフランス人じゃないんですが、支配階級はみんなフランス語になっちゃいました。
その結果、フランス語からたくさんの単語が英語に入ってきました。
ただですね。
こういう単語は、支配階級が使ったので難しい単語が多いんです。
で、ほとんどは読み書き、つまり、文語としての英語で使われます。
なので、英語を勉強する時、こうしたラテン語系の人達は会話では苦戦します。
日常会話でよく使うゲルマン語系の単語には彼らは慣れてないからです。
確かに、スペインとかイタリア人ってあまり英会話上手じゃないですね。
一方で、新聞などに出てくるような高度な単語は、ラテン語起源が多いので、だいたいわかっちゃうわけです。
これは、中国人が日本語勉強する時同じ経験をしてますね。
中国語と日本語は文法全然違うので、会話を覚えるのは大変ですが、読み書きでは漢字を共有してるので、日本語に組み込まれた中国由来の単語ってのは、彼らは適応するのが早いです。
僕の経験でも、日常会話を含む英会話は基本ゲルマン系の人が有利。
よみかきでは、ラテン系の人が有利。
これに語順の話を付け足すと、インドヨーロッパ語圏ではないけど、英語と語順が同じ中国語圏の人も英語の感覚に馴染むのが早いです。
残念ながら結論となっちゃうんですけど、日本語と英語は、単語、語順、音、すべてが違うので、一番不利です。
で、これが日本人が不利な理由です。
英語が苦手な日本人がとるべき戦略
ここまで話すとですね。
じゃあ、日本人は英語学習どうするべきなんだよ?
そう思いませんか?
文字が違う、音が違う、文法構造も違う。
違う違う違うですよ。
諦める?
いえいえ。
これから話すことは、僕がもし今から英語を話せるようになることを目指すなら。
という前提で話します。
それはですね。
ゲルマン語としての英語学習に特化するってことです。
これが、言語史、比較言語論的な視点で見た、僕たち日本人の英語学習の答えです。
これだとイメージわかない人もいると思います。
言い方を変えてもうちょっとわかりやすく説明します。
ゲルマン語としての英語学習に特化する、ってのは、話し言葉としての英語に特化するってことです。
これが答えです。
もちろん、僕がこんなことを言うのは理由があります。
1つは、会話であろうが読み書きであろうが英語で土台となるのはゲルマン語時代の英語であること。
そして、2つ目は単語に関しては僕たち日本人が中学で学ぶ単語のほとんどは実はゲルマン語由来の英語なんです。
ってことはほぼ全て見たことがあるものばかりってことです。
僕が他の記事で、コア単語とか中学文法の話をよくしてますよね。
もし、聞いてない方は「【完全攻略】大人の英会話初心者向け独学勉強法【保存版】」という動画を聞いてください。
基本、今僕が話してきたことを前提とした学習の方法をまとめています。
ってことでね。
別に思いつきで言ってるわけじゃないんです。
ちゃんと理由あるんです。
で、この勉強法で勉強すればね。
最低でも、ドイツ人やオランダ人くらいの英語は話せるようになるんですよ。
ぶっちゃけどうですか?
十分ですよね。
歌手で言えば、ABBA、イングウエィマルムスティーンはスウェーデン。
俳優だとイングリットバーグマンはスウェーデン、コニー・ニールセン、この人はグラディエーター出てましたがはデンマーク。
みんなゲルマン系のノンネイティブですが英語上手です。
この人達は、まぁ、かなり上手で、目指す相手としてはレベル高いかもしれませんが、北欧とかドイツのおっちゃん、おばちゃんみてるとね。
全然、そのレベルのそこそこ英語は日本人でも十分狙えます。
ただね。
やっぱり、日本人は不利だから、やることを絞って、やらないことも決めて、目標に一直線って感じで頑張れば十分射程範囲だってのが、僕が言いたいことです。
まとめ
はい、いかがだったでしょうか。
今日のまとめです。
今日のポイントは日本語ってのが、言語史・言語学的に見て非常にユニークで孤立した言語だってこと。
そして、他の言語は大体兄弟言語があって、勉強する時圧倒的に有利だって話をしました。
ただ、それで諦めてしまうのではなく、英語という言語を歴史的な視点で切り分けて捉えれば、口語英語としての英語は、ドイツ人、オランダ人、スウェーデン人のようなゲルマン語系の人たちと同じくらいの会話力のレベルは十分目指せる話もしました。
もちろん、総合的に英語を学ぶならば、最終的にはラテン語由来の文語でよく使われる難しい単語もある程度学ぶ必要があります。
でも、それは、次のステップでいいでしょう。
これが僕の言いたいポイントです。
今日の記事は皆さんに元気を与えたのか、やっぱ大変だなと思わせてしまったかは正直わかりません。
皆さんの受け取り方次第です。
でも、中学では英語が理由で1学期で退学し、大学でも英語の単位を落としています。
そんな僕でも、外資系企業4社、今は英語関係の商売できてるわけです。
少なくとも、この記事を聞いてる皆さんの多くは僕よりは学生時代英語得意だったはずです。
もっとポテンシャルがあるはずです。
ってことで、もっと自分のこと信じましょう。
この記事が、少しでも皆さんの英語学習のお役に立てればと思います。
「英語力UPに役立つ情報が知りたい!」という人は、僕のLINEを登録してみてください。
それでは次回の記事でまたお会いしましょう。
今回の記事は、こちらの動画にまとめていますので、あわせてご覧になってみてください。