Hey guys.
しゅみすけです。本職は英会話教室の社長をやってます。
今日の記事は英単語の覚え方についてです。といっても「おすすめの単語帳はこれです」とか、そんなお話は今日は一切しません。
大人の英語学習者にとって、本質的に自分に必要な英単語をどうやって効率よく学ぶかということについて、直球ど真ん中の話をします。この記事を読むと
・でも、これは納得できる
・これなら自分もできる
そう思っていただけることをお約束します。
最初に1つ皆さんに問いかけをしたいと思います。
皆さん、英語を話したり聞いたりするのになるべく多くの英単語を知っておきたい。
そう思っていませんか?
僕もかつてそう思っていました。これは僕の記事を聞いてきてる方は分かってると思いますが、間違いです。とはいえ、英単語をたくさん知っていたい気持ちはよくわかります。
その一方で、自分、もう年だし。単語帳を使って暗記するなんて、どう考えてもイメージできない。
YouTubeで単語暗記の方法とかいろいろ聞いてきたけど自分が真似できる気がしない。
そんなふうに思ったことのある方、ここでこっそり手を上げてください。
結構、手があがったんじゃないかと思います。
僕もその気持ちはよ~くわかります。
というのも僕も若い頃は、単語帳を使って気合で英単語を学びました。アメリカの大学院行くときに、GMATっていうテストがあるんですがね。網羅的に単語を知らないとどうしようも無いテストなんです。実際ね。ピーク時は2万語以上余裕で学んだと思います。
ただ、はっきり言っちゃいます。
もうほとんど忘れちゃいました。
だって使わないものは忘れますよ。
これは何も英語に限った話ではありません。歴史、地名、年号、化学記号なども若い頃は力技で覚えましたよね。でもね。やっぱ、無理して覚えても意味がありません。
もう1つ大事なことがあります。僕も実は今年で48歳になります。
いい年ですよね。なので、10代、20代の人がやるような勉強法が現実的でないことは重々理解しているはずです。
とはいっても、年だからといった言い訳をせず、必要最低限の英単語力を増やしたい。
その気持ちは僕もよくわかります。だからこそ、巷の英単語学習法に踊らされないでください。絶対失敗します。
・そして、大人には大人のやり方がある。
この2点が今日のポイントです。
ということで、今日の記事を聞けば皆さん安心してくださるはずです。僕は今回の記事で、大人のための英単語力アップの超本質的な方法ははっきり言ってこれしかない、という方法を伝授します。
僕自身、過去20年くらいを見てると自分が新しく学んできた単語の多くはこの方法です。あと、アメリカの大学院に行ったときもこの方法を使いました。手前味噌ですが、留学生というアウェイの環境でアメリカ人の学生を押しのけてそれなりの成績でしたし、2回ほど、奨学金も受賞しました。
ちなみに、僕は中学、大学は英語落第してます。決して、もともと英語が得意だったわけじゃありません。
この記事では、社会人必見!大人になってからの英単語力アップの方法をご紹介します。英単語の効率的な覚え方のコツ、おすすめの勉強法なども分かりやすくまとめました。多くの方は単語帳がないと単語力を増やせないと思っていますが、そんなことはありません。むしろ危険なこともあります。その理由もこの記事で分かりやすく解説しています。
さらにこの記事にはもう1つ皆さんにメリットがあります。それは、どんな単語暗記方法よりも本質的で脳(指)に優しいです。このやり方ならば、年齢を重ねた大人だからこそ、優位な戦い方をすることができるのです。え、どういうこと?って気になりますよね。
これから記事で詳しく解説していきますので最後までご覧になってください。
また、今回の記事はこちらの動画「【これしかない】大人が英単語力を芋づる式にバク上げする唯一の方法」でも解説しているので、ぜひチェックしてみてください。
ってことで、皆さん準備はできましたか?
それでは、Let’s get into it!
目次
大人で英単語を覚えられない人は必見!単語帳が必要ない理由とは?
では、さっそくですが、この記事の軸となることを先に結論としてお伝えします。
結論は、大人の英語学習に単語帳は必要ありません。
こう言うと、今、TOEICや英検学習してる人からすごい反発があるかもしれないので、もう少し正確に言います。僕の記事を聞いている9割の方には単語帳は必要ありません。僕もここ20年以上単語帳のお世話になっていません。
え?でも、なぜ、単語帳はいらないっていい切れるのでしょうか?
ちょっと冷静になってみてください。そして、次の僕が語りかける質問の意味を少し考えてみてください。質問はこうです。
言葉を話したり、理解するというのは、どういうことですか?
これは、日本語であれ英語であれ、本質は同じです。シンプルです。これが多くの人に単語帳は不要な理由です。
どういうことかというと、言葉を話す・聞く、というのは、自分が伝えたいこと、興味関心があること。これを伝えたり、聞いたり読んだりする行為です。
この時の手段として、存在するものはなんでしょうか?
そう、それが言葉です。
では、言語の構成要素とはなんでしょう?
単語とルール、そして発音。以上なんです。。
ここで、やっと、単語という言葉が出てきました。
更に単語って何かを考えてみましょう。
あなたの伝えたいことは単語を一定のルールで並べることによって文章にして伝えられます。文章は、主語や述語がはっきりして意味をなしてます。その単語は、英語で置かれる場所が決まっています。
そして、その場所を決めるのは、その単語の属性、つまり品詞です。品詞ってのは、具体的には、名詞・動詞・助動詞、そして形容詞・副詞などがあります。
他にも、前置詞、冠詞などありますが数は限られていて、皆さん、日常会話に必要な単語自体は実はほとんどの人がすでに知ってます。
僕の記事を今まで丁寧に見てきてる方はお気づきだと思います。日常、ビジネスの会話の大部分は実は超ベーシックな単語で成り立っています。数は人によって違いますが、大体1500~2000語あれば、ほぼ問題ないです。昔、イギリスにオグデンという学者がいたんですが、この人は850語で英語は話せるし聞けるって言ってます。
実際、可能といえば可能です。さらにこの中でも超がつくヘビロテで登場する単語が、基礎動詞などに代表されるコア単語と呼ばれるものなんですね。だから、コア単語大事だよっていつも言ってるんです。ヘビロテの洋服買う前に、大雪の日にしか着ない買っても意味ないじゃないですか。いっしょです。
では、ここで皆さんに質問です。
話を単語帳に戻します。
皆さん、昔、単語帳で覚えた単語というのはどういうものがありましたか?それは、使うか使わないかは別にとにかく暗記する単語というのが正解です。例えば、高校英語などの単語帳でまっさきに出てくる単語と言えば「abandon」、あーばんだと諦めるとか仕事をやめる、とかいって覚えた人もいるかも知れません。
でも「abandon」。皆さんは会話で使ったことありますか?僕は過去20年以上自分の英語での会話を振り返っても使ったことないですし、ネイティブとの会話で聞いたこともあるかなぁ?多分ないです。
そう。わかりましたよね。大人の単語学習で大事なのは、網羅的な単語じゃありません。範囲は狭くて数は少なくても(ボディーランゲージ)、自分が実際に聞いたり、話したり、読んだりするために必要な単語を知っていることなんです。
【社会人必見】大人の英単語の覚え方のコツ・おすすめ勉強法を徹底解説
では、ここから具体的にどうすれば皆さんにとって大事な単語を手っ取り早く覚えられるか。これを解説します。
まず、最初に大事なことを言っておきます。
僕たちが忘れないタイプの記憶って2つの種類があることを覚えておいてください。
1つは、感情と結びついた記憶。そして、もう1つはなんども反復した記憶。
以上です。
では、ここで1つ質問です。
とても大事な質問ですので、しっかりと聞いてこの質問の意味を考えてください。
感情と結びついた記憶と、反復して強引に覚えた記憶。どっちが記憶としては強いでしょうか?
どうですか?
3秒考えてみてください。
3・2・1
はい、答えは前者です。
感情と結びついた記憶なんです。
なぜ感情と結びつける記憶が強いのかと言えば、感情と結びつける記憶は、特定の体験、情報、そして、感情と単語などの文字情報がセットで紐付けられた状態で脳内で保存されます。僕たちの脳の記憶は、パソコンのようにこの記憶はこのフォルダの中、みたいな感じで特定の場所に保存されているのではないんです。
いくつかの情報が脳の様々な箇所のニューロン、つまり、脳細胞に結びつき合いながら保存されてます。どちらかというと、パソコンのフォルダのような感じではなく、ノートアプリなどのタグ付けに近いです。
そして、記憶を引っ張り出す時、僕たちの脳では何が起きてるかと言うと、こうしたいくつかのタグを手がかりに記憶を引っ張り出してます。
ここで、少し気づいた人がいるかもしれません。そう。単語帳で何度も覚えるだけだと、このタグは、英単語と日本語訳という文字情報だけしかないんです。
一方で、楽しかった、怖かった、好き、面白かった、興味がある、といった感情や映像的なイメージがタグで加わった記憶は圧倒的に忘れにくいです。
ということで、ここで英単語に話を戻します。
実はですね、英単語を覚えるのもこの原理を使うことが大事です。具体的には、単語と喜怒哀楽・興味関心などの感情をタグで結びつける。これが絶対条件です。
更に、大事ということで定着させる時は反復する。つまり、さっきの条件1の「感情と結びついた記憶」。
そして、条件2のなんども反復した記憶。これをセットにするってことです。では、この喜怒哀楽と繋がることって学習では何なのでしょう?それは、超シンプルです。皆さんが興味関心のあるテーマだってことです。
これで、わかりましたよね。単語帳は、別に皆さんの興味関心なんて関係ありません。頑張って覚えたとしても、いつ使うか、いつ、聞くかもわからないんです。だから、反復してなんとなく覚えたとしても、必ずどこかのタイミングで忘れます。
で、ここからが本題です。
「具体的にどうすれば興味関心あるテーマの単語を効率よく獲得することができるの?」ということです。
ご安心してください。僕がかれこれ20年近くこの方法でやってるっていう方法を、「大人の芋づる式単語力アップの4ステップ」としてお伝えします。
大人の「芋づる式英単語力アップ」の4ステップ
大人の芋づる式単語力アップの方法は4ステップです。超シンプルです。
Step2:同じ本・記事などを英語で読む・聞く
Step3:辞書でしらべる
Step4:実際に自分の話題でアウトプットしてみる
基本、この4つでバッチリです。辞書の使い方なども、ちょっと工夫するだけで記憶バク上げに貢献します。最初に言いましたが、アメリカの大学院、単語力バク上げして奨学金2回もらった時に僕が使ったのはこの方法です。
では、具体的に僕が1つ事例をつかってこの4つのステップをしてみます。
Step1:興味のあるテーマの本や記事を日本語で読む・聞く
Step1は、まず、皆さんの興味のあるテーマの本や記事を日本語で読んだり、聞いたりすることです。ここでは、理想は文字情報として認識のしやすく、しっかりと考える時間がある本をおすすめします。
ここで1つ大事なポイントがあります。それは、同じ著者、話し手の本や記事があなたの手元に今、日本語、英語双方で存在することです。そうじゃないと、Step2以降のことができないからです。
では、具体的に1つやってみましょう。
ぶっちゃけ、話題は何でもいいです。漫画、歴史、経済、思想、ビジネス、アクション映画。大事なのはあなたが今現在、興味あることです。たまに、英語はアニメがいい、子供向けのものがいいって言う人いるんです。
しかし、これは半分あってて半分不正解です。
もっとも大事なことは、あなたがそのテーマに興味関心があるかどうかということです。鬼滅の刃が好きな人に、少女アニメ勧めてもうまくいかないですよね。まず、最初に大事なことは今現在の興味関心です。これは、英語とは一切関係ありません。
むしろ、勉強と思っているものじゃなく、本当に好きなものがいいです。個人的におすすめするのは、文字情報として素材がある、本、漫画などです。なぜなら、文字同士ならばあとで日本語・英語の比較がしやすいからです。
では、ここから具体例でやってみましょう。僕が読んだ本でケリー・マクゴニガルさん、この人、スタンフォード大学の有名な教授です。僕、アメリカでお会いしたこともあります。彼女の著書で、『スタンフォードの自分を変える教室』って本があります。僕のチャンネルを聞いてる人の中にも、知ってる人いるかもしれません。
ざくっと、僕はこの本を4〜5回日本語で読んでいますし、自分で要約もしてます。なので、ストーリーも主張も自分がいいと思った、つまり、勉強になった、楽しかったと、感情を揺さぶられた場面もしっかり覚えてます。
まず「日本語で、読む、聞く、そして感じる」ここまでが下準備です。しつこいですが、本じゃなくて、アニメ、漫画、同一内容の映画でもいいです。ただできれば、今から読んだり、見るものよりは、すでに、何度も見たり聞いたりしてるものの中で、あなたがもとから好きなものの方が良いです。
例えば、僕が、第1章のこの文章が気になって線を引いたとします。
なぜ、僕が気になったかというと人間の脳は一つしかないのにあたかも、2つの人格が同居してるかのような例えがありました。これね。脳科学的見てもその通りなんですね。僕はこの2つの自己、って表現の箇所が読んでてなるほど!と思ったので線を引いていたんですね。
Step2:英語で見る・読む(例:TED)
次にステップ2です。ここで、やっと英語版に手を出します。ちなみに、今回の『スタンフォードの自分を変える教室』の英語版は「The Will Power Instinct」というタイトルの本です。
全部読むのは大変です。別に全部読む必要はありません。
大事なのは自分の感情がくすぶられて記憶に残ったか否かの場所だからです。
日本語版では「第1章 やる力、やらない力、望む力 ──潜在能力を引き出す3つの力」、「脳は1つでも「自分」は2人いる 」というセクションなんですね。
英語でこの対照するところを探すと、第1章は、「I will, I won’t, I want”で、The problem of two minds,」という箇所になります。ざーっと読んでて、ここですね。
こう書いてました。
さっと、もう一回、日本語版に目を通してみましょう。僕が気になった箇所は、神経学者、衝動のまま、目先の欲求を満たそう、衝動を押さえて欲求の充足を先に伸ばし、といったあたりです。で、これを英語で照合するんですけど、ぶっちゃけ、それだけでね、すぐにこれだなって分かる単語も結構あります。
たとえば、少し難しめの単語ですが、主語の「neuroscientist」の日本語版見てると、「神経科学者」と出ています。これはすぐ目星がつきますので、辞書を引く必要もなさそうです。
次に、少し難しそうな単語で言えば「impulse」、これは2回出てて、「acts on impulse」と「controls our impulse」と出てきています。これも、日本語訳と照らし合わせると、おそらく「衝動」だな、ってわかります。
その次の「immediate」、「seeks immediate gratification」、これも、日本語で見ると「目先の欲求を満たす」という文が照合するので、gratificationってのは、多分、欲求だな。そして、immediateは「目先の」って意味かな、と想像がつきます。
最後の「delay」、これも知らない人いるかもしれないので日本語訳のところと見ると、これも「delay gratification」と「gratification」とセットで出てきてる。日本語訳から、「欲求の充足を先に延ばす」、ここから、おそらく「先に延ばす」って意味の動詞かな、って大体想像が付きます。
Step2はこれで終了です。ぶっちゃけ、これでも充分、意味は理解できるし、感情のタグとセットで頭に残ります。さらに、この本を読んでるとこれらの単語はメインテーマのキーワードなので、何度も出てきます。なので、すぐに頭に染み付きます。
ただ、中には深掘りしたい単語もあると思います。そんな方は次のステップをしてみましょう。
Step3:辞書でしらべる
3-1:辞書で調べる(オンライン辞書でOK)
次のステップ3です。これは、辞書で調べます。
大体の日本語訳と照合し、目星がたったら、次は辞書です。辞書というと、紙の辞書や電子辞書を勧められたりしたことがあるかもしれません。
しかし、全然普通のオンライン辞書で構いません。ちなみに、僕は最近はweblioの普通のオンライン辞書使ってます。というのも、後で説明しますが、weblio辞書に英単語学習で役立つポイントがいくつかあるからです。
なぜ、オンライン辞書で全然構わないか、ってことですがちゃんとした理由があります。皆さんがこうして調べる単語の多くは、今まで僕が記事で熱く語ってきたコア単語に代表されるベーシック単語、つまり、基本単語・・間をあける・・ではないことの方が圧倒的に多くなります。もちろん、これにも理由があります。
1つ質問です。
ベーシック単語、つまり、基本単語とそうじゃない、非基本単語の違いって理解してますか?
コア単語に代表される基本単語は、日々の会話でよく使う単語です。これは、英語を話すイングランドの庶民が昔から使い続けて今にいたるまで生き延びてきた使用頻度の高い単語です。
超ベーシックな単語で汎用性が高いので、昔から今に至るまで使われ続けて、その結果として、1つの単語が膨大な意味や応用を持っています。会話で使う単語のメインが基本単語、コア単語になるのはこれが理由です。
一方で、基本単語以外の単語、これは、非基本単語の多くは、実は、ほとんどがラテン語由来の単語なんですね。一部、ギリシャ語系由来の単語もあります。
これ、知ってました?意外と知られてません。
実際英単語の構成を見てみると、26%がゲルマン系、つまり昔からの基本単語、58%がラテン語系、そして、6%が古代ギリシャ由来です。ただ、日常の会話は圧倒的に基本単語が使われるので、まずは、コア単語って言ってるんです。
一方で非基本単語の多くは、古代ローマで誕生したものが起源で、これがフランス経由で11世紀以降、イギリスに入ってきましたが、日常の会話より高度な場面で使われる単語が多いんです。高度な場面ってのは、本だったり、会話でも少し硬めの内容のものってことです。
ニュースだったり、ドキュメンタリーだったり、TEDなんかの記事になるとこうした文語的な固めの単語も混じってきます。コア単語じゃないということはですね、あっちにもこっちにも応用される、ということはあまりなくて、使い方も、もう少し狭く限定的だということです。
これでわかりましたかね。非基本単語の多くは、基本単語のようなコアから派生していろいろな意味を持つような汎用性はありません。汎用性が少ない代わりに、より厳密に意味を定義することができる。これが、非基本単語の特徴です。
意味がそこまで多くないということは、コアイメージのようなものもなくて、普通に辞書で日本語訳で理解するので実は十分だってことです。これが、普通のオンライン辞書でいいよっていう理由です。
では、例に入ってみましょう。
たとえば、「immediate」とWeblioの辞書で入れてみましょう。
「immediate」は、形容詞で「直接の、じかの、即座の、即時の」と、こんな意味が出てきました。さっきの文でも、「immediate gratification」は目先の欲求。ありましたよね。
いかがですか?正直、ここまででも、あなたの気になってる話題で知った単語なので、しっかりと情動、つまり、感情を司る脳の扁桃体と記憶を司る海馬がピピーンと動いて記憶がタグ付けされるので、忘れにくいはずです。でも、もう少し、このタグの結びつきを強くする方法を教えておきます。
3-2:連想する
では、どうやって新しく知った単語のタグ付けを増やして、記憶を強固なものにするか。それは他のフレーズ、例文を見てみることです。ってのも、単語1語で暗記するのと、使われている場面を他にも見て関連付けて連想するのでは、全然記憶定着が違うからです。
じゃあ、どうするかという話ですが、Weblioの辞書でぶっちゃけ充分です。例えば、「immediate」の他の事例を見てみると、
an immediate answer 即答
an immediate neighbour すぐ隣の人
なるほど。形容詞だから後ろに名詞がこうやってくるんだな。ってことが推測が付きます。もちろん、動詞なら、もっと、いろんな例文がでてきます。
3-3:類義語で既知の単語とセットにする
ここで、もう1つやっておくといいことがあります。
それは、類義語を見ておくことです。さっき言ったように英単語ってのは二重構造になってて、土着の基本単語と外来語由来の非基本単語で成り立ってます。
次に、外来語由来の非基本単語は、ラテン語、ギリシャ語などから派生した単語で、ほぼ、高校レベル以上の単語です。そして、この外来語由来の単語と土着の単語は、大体補完関係にあります。つまり、Aというラテン語由来の単語を言い表す表現は必ず、僕らがすでに知ってる基本単語やその組み合わせとなる句動詞で大体見つかるということです。
日本語でも、大和言葉、つまり、土着の単語で「走る」。外来語由来の単語だと、「走行する」「疾走する」「滑走する」などがあります。でも、普段の会話だと、人間でも車でも電車でも「走る」っていいますよね。でも、本だったり、少し硬い口語の場合は、「列車の走行時は・・・」など、細かく使い分けてます。この感覚は英語も日本語も実はまったく同じです。
ということは、こうして新しく知るラテン語由来のちょっとハイソな単語の多くは、イギリスで昔から使われてきた土着の表現もだいたい見つかるということです。
その探し方は、簡単です。こう。辞書の下の方に行きます。そうすると、「Wiktionary英語版での「immediate」の意味」ってコーナーがあって、そこに、類義語、「synonym」が出てきています。
たとえば、「immediate」なら「instant」、インスタントラーメンのインスタントです。これもラテン語由来なんですけどね。あるいは、形容詞で、「close(klóʊs)/nearby」、近くってことですね。これもimmediateと類義語です。
ここまで抑えるとですね。結びつきのタグが、
2:既知の単語
3:例文、コロケーション(つまり連語)
と3つ、4つのタグを通じたつながりが持てます。ここまですると、かなり忘れることは減るでしょう。少なくとも、会話でパッとでてこなくても、聞いたり読んだりインプットする時は問題なくなってるはずです。
ただね。ここまで見てると、お気づきだと思いますが、このやり方は1つだけ問題があります。それは、1つ1つの単語を学ぶ作業に手間がかかってしまいます。つまり、単語帳などで、数を気合で覚えることとは真逆の覚え方なんです。ただ、興味ある、使う可能性のある単語をかつ類似カテゴリで網羅して少数精鋭的に芋づる式に獲得するにはとても効果的です。
理想は同じカテゴリでタグが連鎖した状態でまとめておくことです。
僕が、特定の本を起点に入ることを薦めるのはこれが理由なんです。同じ本の中では、テーマがある程度まとまってます。なので、知らなかったり学ぶ単語もそのテーマに基づき、ある程度、関連性を持った状態で学べます。つまり、1つ学ぶとそれが横展開する、つまり、芋づる式に特定テーマでの単語力を増やすことができるのです。
Step4:実際に自分の話題でアウトプット(独り言)してみる
芋づる式に単語力をバク上げする方法Step4。最後は自分仕様でのアウトプットするってことです。
アウトプットってのは、自分の話題に置き換えて今学んだ単語を使ってみるってことです。なので、全部の単語でやる必要はありません。例えば、「neuroscientist」は神経学者ってのは、多分会話で使うことなさそうですよね。でも「identify」、ってのは使う可能性ありますよね。辞書に出てる例文を見てると、
この音が何だかわかりますか?
こんなのがありました。この例文を少し変えて、疑問文、平叙文にしたり、主語や目的語を変えると自分仕様のいろんな文章を作れます。たとえば、
僕が誰かわかるかな?
とか、平叙文にして、
ジェニーだとすぐにわかるわよ、彼女は赤毛だから
とか、
あなたには本物を見分ける能力がない。
こんなの映画やドラマでも出てきそうですよね。
こんな感じで自分仕様にして、もし「identify」って動詞を使うならこうかな、という風にして独り言風に文をつくってみるといいです。もちろん、理想としてはちゃんとネイティブにフィードバックを返してもらって、間違いチェックもしておくのがベストです。それが無理な人は、せめて、となりますが、以前紹介したGrammarly、これ、無料なので入れておくと、明確な文法ミスはチェックして教えてくれます。
ま、ここまでやれば、もう、このセクションで学んだ単語は自分が会話やライティングで使いそうなものは忘れることもないでしょう。また、そこまでしなくとも、ここで出会った単語は、今後ね。聞いたり、見かけたりしたとき十分意味は認識している語彙として、今後のリスニング、リーディングで困らないレベルで知っている単語として皆さんの頭の中に残っているはずです。
これがね。僕がお伝えしたかった4つのステップです。
英語の語源に慣れると、さらにあなたの英語力は上がります
はい、ここからは、ちょっと、おまけの話をしたいと思います。
今日のお話通り、必要に応じて自分にとって大事な単語。これだけを獲得すれば、皆さんが聞いたり話したりする英語で必要な単語力は十分に獲得することができるでしょう。
ただ、僕は今日「芋づる式」といいましたよね。「芋づる式」というからには、少し話を補足して、今まで紹介してきた方法で学んだ単語を更に使いこなす方法をお伝えしておきます。
それはズバリ英語の語源に慣れるということです。さっきも言いましたが、英単語の6割は実はラテン語起源です。
そして、ラテン語系の単語に共通することがあります。それは語源があることです。語源は、語根(語幹、幹の部分)、接頭語、接尾語の3つの要素で成り立ってます。この語根、接頭語、接尾語の箇所は、音節で分かれてます。
実は、コア単語のほとんどはこの音節がないです。「go, get, take, make, do」は1音節ですよね。つまり、語源がないんですね。
一方で、今回の方法で皆さんが新しく覚える単語の多くは、かなりの確率で2音節以上、つまり語源があるラテン語由来の単語だと思います。
このラテン語系の単語は1つ意味を覚えるとそこから派生して、動詞を形容詞、副詞にしたりちょっと変えるだけで品詞を変えることもできたりします。また、この語源のパターンに慣れていれば、初めて見た単語で意味がわからなくてもなんとなく意味が推測することができるようになります。
こう言われて、語源ってまだわからない人もいると思いますが、日本人の感覚に合わすと、漢字の部首みたいな感じです。鰯、鰹とか漢字わからなくても魚編ですよね。だから、魚の名前であることはわかります。この感覚が実は英語にもあるってことです。
例えば、今回登場した「immediate」という単語。これは発音すると「immediate(im・me・di・ate)」と4音節あります。で、語源って音節で大体分解できるんですが、imが接頭語、mediが語根、そしてateが接尾語の3要素で成り立ってます。
接頭語の「im」は、否定を表します。他にも、皆さん知ってそうな単語で言うと、「impossible(不可能な)」というのも、「im=否定」で、「possible(可能な)」だから、「不可能な」となっています。
そして、真ん中の語根。これは「medi」ですが「真ん中」という意味です。似た単語ですと、中級なんて意味の「intermediate」、肉の半生焼きの「medium、medieval」、中世などどれも真ん中を意味します。
最後の接尾後の「ate」は、動詞とか形容詞にするときにつけられます。「immediate」は形容詞ですよね。この3つの箇所を理解してると、「immediate」は、つまり「im=ない」、何がないって、「mediate(真ん中の、中間の)」が、という意味なんですね。
つまり、つまり真ん中がない、イコール、すぐに、って意味になります。この感覚をちょっとずつ養っていくと、仮に知らない単語に出会っても、なんとなく意味を想像ができるようになります。
これは超おすすめです。ちなみに、「ly」をつけると副詞化して、「immediately(すぐに)」という単語もあります。1つ覚えると、他の品詞に変えて別の意味を覚えることもできるのでおすすめです。
まとめ
はい。今日のまとめです。
今回は、「芋づる式に単語力をバク上げする方法」ということで、大人にとっての単語学習を単語帳に頼らない形で、より、本質的な方法を紹介しました。
今日のポイントは4つのステップです。
Step2:英語で読む・聞く
Step3:辞書でしらべる
Step4:実際に自分の話題でアウトプットしてみる
そして、おまけで語源、つまり、接頭語、接尾語、語根にも慣れてると1つの単語を覚えるとそこから派生して品詞を変えて、覚えることもできるよって話をしました。
今まで、単語力を覚える方法って言われて、おすすめ単語帳、暗記法ばかり言われてきた方は、今日お話した方法こそが、本質的で、かつ、実際に使う英単語を学ぶ最善の方法であることがわかったはずです。
まず、お手元にある本などでお気に入りのものがあればそれを取り出してください。そして、できれば、Amazonなどで同じタイトルの英語版を仕入れるといいでしょう。今なら、中古で大体の本は数百円で買うことができます。単語帳のような気合学習ではなく、時間もかかりますが、忘れない単語を芋づる式に増やすことができるし、読解力もアップするので一石二鳥です。
今日も最後まで見てくれてありがとうございました。これからも、みんなの英語学習のあるあるの落とし穴におっこちないよう、その対処法もたくさん紹介していきます。
また、今回の記事はこちらの動画「【これしかない】大人が英単語力を芋づる式にバク上げする唯一の方法」でも解説しているので、ぜひチェックしてみてください。
それでは次回の記事でまたお会いしましょう。