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【ネイティブの直感どころ】日本人の苦手な冠詞aとtheは簡単に使い分けられる!

【ネイティブの直感どころ】日本人の苦手な冠詞aとtheは簡単に使い分けられる!

しゅみすけです。
本職は英会話教室の社長をやっています。

この記事は、日本人なら英語学習で誰もがどっちなんだろうと悩む「a」と「the」の冠詞の違いと使い分けについて、ネイティブが実際にやっている方法を皆さんにマスターしてもらいます。今まで英語学習において、教わっている冠詞の使い方とは少し異なり、実際にネイティブが会話中で行っている「a」「the」の使い分け方法です。

  • 英語が話せるようになりたい
  • ペラペラは無理かもしれないけど、話せますっていえるくらいにはなりたい

皆さん、そう思いますよね。

でも、日本人ならやっぱり気になってしまうのが文法です。
中でも、今日取り上げる「a」と「the」に代表される冠詞といえば、日本人ならどっちが正しいんだろうと悩んだことは1度や2度じゃないはずです。

僕も同じくです。
皆さんのこの気持ち、本当に、よく分かります。

僕自身英会話教室の社長が本職ですが、いつまでたっても「a」と「the」の使い分けって悩んでました。
冠詞は英語学習者にとって、一生涯の悩みという人もいますがそのとおりです。

もちろん、冠詞なんて間違っても困らないよ。
そんな意見もあることは僕も百も承知です。
ただ、生真面目な日本人の国民性です。
やっぱり、間違えたら恥ずかしいと言う気持ちが先行してしまって、会話の足を引っ張ることがあるのではないでしょうか。

でも、安心してください。

今日僕が紹介するテクニックを理解すれば、僕たち日本人でも自然と「a」と「the」の使い分けができるようになります。
僕自身も、英語でのメール、書類、契約書などをつくる時、今まで不安でネイティブに「これって、「a」なの?「the」なの?」と聞いてきました。
でも、このネイティブスタッフ直伝の方法を取り入れることで、「a」か「the」で悩む回数は激減し、今ではほとんど聞くこともなくなりました。

この記事では、皆さんに、感覚的に「a」か「the」かを自然と会話の中で使い分けできるようになる方法を教えます。

実際、ネイティブはみんなこのようにして「a」か「the」を使い分けしていて、これこそが、「英語の勘どころ」とでも呼べるものなんです。
そして、実は今日紹介するテクニックをマスターできるとかなり凄いことが起きます。

なぜなら、この「勘どころ」が身につけば、今日のテーマの「a」や「the」にかぎらず、今後は、文法を知識としてではなく、直感的にで使えるようになっていくことができるからです。
まさに、日本語であなたが、文法を意識することがないのと同じ現象が、徐々に英語でも起きるということです。

ということで、今回も有益な話になりますので、ぜひ、最後までご覧になってください。

今回の記事はYouTube記事にまとめていますので、あわせてチェックしてみてください。

aとtheの使い分けのポイントは名詞を意識しないこと

では、早速ですがaとtheの違いの使い分け方についてお話します。
「a」と「the」を使い分けるためのテクニックですが、今までの皆さんの頭の中の前提条件をガラッとまず変えてもらいます。

「a」と「the」を使い分けるためにどうするか。

それは、名詞を意識しないことです。

英語の名詞を意識した方が良い理由とは?

えっ?「a」か「the」の判断には名詞が必要でしょ?
なぜ、名詞を意識しないのが結論なの?

そう思った方もいらっしゃるかもしれません。

もう少し厳密に定義します。
「a」と「the」の使い分けが難しい。
そう思っている人の頭の中を覗いてみることにしましょう。

おそらく、ほとんどの方は、「伝えたい名詞が先に頭の中にでてくると思います。
例えば、ものだったらペンだったり時計だったりスマホだったり。
場所だったらスタバだったり、いつか行きたいと思ってる旅館だったり。

そして、その名詞が先に頭にでてきて、その名詞の前にくる冠詞が「a」なのか「the」なのかを悩む。
この順番で考える脳内構造になってると思います。

実は、これが間違いなんです。
ネイティブはどうなのかというと、実は、頭の中に先に出てくるのは、対象となる名詞そのものではなく、「a」や「the」なんです。

そして、「a」や「the」を補足するためにその後で、ペンだったり、スタバだったりといった名詞が出てくる。

もう一度言います。
私達日本人は、名詞が主役で後で冠詞を考えるもの、と思ってますが、ネイティブの頭の中では、冠詞が先で名詞は後。
主従関係が逆なんです。

これは、うちのスクールで働いているネイティブに聞いても、みんなそう言います。

でもですね。
こう言われて、「名詞を意識しない」「aやtheが先にある」となっても、それってどういうこと?と思った方も多いと思います。
というのも、学生時代、僕たちは「次の()を埋めなさい」といった風に、()の答えとなる冠詞の後ろに名詞が先に存在してその名詞に対して、()内の冠詞がaなのかtheというふうに考えてくる癖がつけられてきました。
こんな感じですね。

そして、結果的に、僕たちは先に名詞が存在して、その前の冠詞を考えるという思考習慣になっているんです。

でも、このような考え方に慣れてしまうと、会話などの実践の世界ではうまく冠詞を使いこなせません。
というのも、名詞を意識しすぎるということは、文章がすべて頭の中で思い浮かんでからじゃないと会話が出来ないということだからです。

このような思考パターンだと、会話というスピードを問われる場面では現実的じゃないですし、文がすべてまとまってからじゃないと会話ができません。
この思考パターンが続くと、結果的に冠詞を使いこなすことがいつまでたってもうまく出来ないですし、本来、会話であるべき順番である、考えながら話すこともできなくなってしまうんです。

では、なぜ、先に名詞を考えると冠詞を使いこなすのが難しくなるのでしょうか。
このことを解説します。

そのためには、実際にネイティブがどのように会話をしているかを注意深く観察しているとよくわかります。

例えば、英語でのインタビューや実際の会話で、ネイティブは、”I need a…. what we call this? a pen.”日本語でいうと「私が必要なのは差、えっと、、ペン」とか”Well, I was just looking for a,,,, body soap…”「えっと、私さっきから探してるのよ、えっと、ボディソープ」のように、aとかtheで会話が途中で止まっちゃったり、あるいは、少し静止してから、会話が続くことってよくあるんです。

つまり、考えながら話してるんです。
実はこれがヒントです。

なぜ、”I need a….what we call this? a pen”とかのように冠詞の部分で会話が止まったりすることがあるのでしょうか。
それは、英語は前から考える言語、日本語は後ろから考える言語、と理解するとしっくり理解できます。
どういうことかというと、英語はSVO型の言語、わかりやすく言うと「誰が」「どうする」「何を」の語順の言語です。

一方で、日本語は逆にSOV言語、つまり、「誰が」「何を」「どうする」言語なんです。
実はこの違いが日本人と英語圏の人の脳に大きな違いを生み出しているんです。
「誰が」「どうする」「何を」っていう構造の英語は、前から考える言語だといえます。
これが意味することは、目的語となる名詞よりも「どうする」の動詞のほうが大事ですし、当然、その名詞の前に出てくる「a」とか「the」の冠詞の方が大事だって言語です。

英語が前から話していく言語、大事なことから話して後から補っていく言語、というのは、テスト勉強などを中心とした文法学習をした私達には慣れない感覚です。
でもですね。
英語は、I was thinking if I could go on a …「ずっと考えてたんだけどさ、えっと、・・をね」とか、I was just gonna say that you are such a …「ちょっと言おうと思ってたんだけどさ、あなたってさ、えっと、、、、」のように、文が完成せず、途中で会話が止まることって実はよくあります。

これは、ネイティブの感覚になると、自分の頭の中で先に思ったことの順に単語を並べて、途中で言いたいことをだいたい伝えちゃったと思ったりすると自然とそこで会話が止まりかけるからです。
もちろん、相手もそれでなんとなくわかってくれています。

実際ですね。
ネイティブが話している会話のサンプルですが、こんな感じです。

いかがでしたか。
文が全部完成してるってより、途中で止まってますよね。
先程、僕があげた例で言えば、”I need”の文章をもう少し伸ばして、”I need a pen.” という文章があるとします。

でも、実際のネイティブの会話では、”I need a” でちょっと止まったり、間が出来てあとで”pen”なんていう言い方があるわけです。
日本語ですと、「ペンが必要なの」と先にペンがないと文章にならないので、名詞が脳内で先に思い浮かぶ傾向がありますが、英語では、名詞の前にある冠詞である、「a」とか「the」の方が先に頭に出てくるってことなんです。

つまり、penそのものより、「a」とか「the」の方が大事ってことです。

僕、今、すごく大事なことをさらっと言っちゃいましたけどこの事を理解してる人はすごく少ないです。
でも、この感覚に慣れると、英語は俄然自然に話せるようになるし、慌てて全文考えて話さなくなるので、会話が楽になっていきます。

超簡単な英語の「a」と「the」の違い・使い分けを解説

とはいえ、名詞そのものより、「a」とか「the」のほうが大事と言われても、日本語に慣れ親しんだ私達にはイメージしにくいですよね。
それに、理屈はわかっても具体的にどうすればいいんだろうと思った方もいると思います。

ということで、ここからは、いよいよ、この記事の本題となる超簡単な「a」と「the」の区分けの仕方について解説します。

まず、解説の前に、「a」と「the」という単語の語源から話したいと思います。
皆さん、「a」と「the」の語源はなんですか?と聞かれてすぐに答えられる方はいるでしょうか?いないですよね。
なぜ、僕がこんな質問をするかというと、実はこの語源を知ることで一気にネイティブの勘どころの理解が深まるからなんです。

実は、「a」という単語の語源は皆さんもご存知、「one」です。
そして、「the」の語源は「that」です。
これは話すと長くなるので省略しますが、英語とルーツを同じくするゲルマン語系の言語で概ね同じことが言えます。
ここに英語と言語体系が似ている言語では、oneとan対比表を慣れべてみます。
このように、とてもスペルが似てますよね。

つまり、aはoneが使い慣らされるうちにaになったってことです。

フリジア語:数字の1は「ien」 / 不定冠詞は「in/en」
オランダ語: 数字の1は「een」 / 不定冠詞は男性・女性・中性ともに「een」
ドイツ語:数字の1は「ein」/不定冠詞は「ein/eine」
デンマーク語:数字の1は「en/een 」/ 不定冠詞は「en」
ノルウェー語:数字の1は「en」 /不定冠詞は「en」

「a」は「one」と同じ。
「the」は「that」。

まず、この大原則を理解した上で、次に、実際の会話で実践的に使いこなすための方法がやっぱり気になりますよね。

先程、ネイティブは前から思いついた順に話している、と言いました。
これが自然と僕たちができるようになると冠詞で悩むことはなくなります。
とはいえ、日本語脳に馴染んでいると、先に名詞が頭の中に出てきてその後「これってaかなtheかな?」という思考法。

つまり、さっきも出てきたテストの穴埋め的な思考が脳に染み付いているはずです。
まずは、この日本語脳を英語脳的発想に切り替えて慣れてもらう必要があります。

これからそのコツを伝授します。

そこで、その方法についてお話します。
その方法とは、「物忘れの多い、視力の悪いおっさんになる」ってことです。

では、まずこの感覚を身につけることにしましょう。
先程、「the」は「that」に近いと言いましたよね。
ずばり、「the」は物忘れの多いおっちゃんの感覚でいうと「そうそう、あれ」「あそこ」って感じのものが「the」だと思ってください。

つまり、「あれ」っていうものが特定できる感覚です。
これが「the」です。

例えば、

You know what? I finally went to “the” Starbucks we just talked about the other day.

日本語に訳すれば

ねぇねぇ。
私ついにいったのよ。
あそこ。
あのスタバ。
前に話してたじゃん?

こんな感じです。
この感覚だと、話している自分も聞いている相手も明確にどこのスタバかわかってる感じですよね。
直訳すると、「私はついに以前話していたそのスタバに行った」となりますが、よりネイティブ的な感覚では、さっき言ったように、

「ねぇねぇ。私ついにいったのよ。あそこ。あのスタバ。前に話してたじゃん?」

って感覚です。
だから、会話が少し止まってI finally went to “the” …. Starbacks. となったとしても、「私、行ったのよ、あのさ、そうそう・・・・あのスタバ」っていう感じです。
英語的に言えば、”I went to the place… called Starbucks”にニュアンス的には近いです。

このスタイルでの会話になれると、大事なのはスタバそのものより「あそこ」「あの場所」のニュアンスのある「the」ってことがわかります。
ネイティブのスタッフが言ってましたが、theが名詞で、スタバのような名詞は形容詞みたいな感覚かもしれないと言ってました。

でも、ちょい物忘れがあるおじちゃんの感覚になると、日本語だったとしても、スタバの名前をど忘れしてたらどうでしょう?2人の会話の中で共通の認識である「あそこ」「あの場所」みたいな単語が先に出てきますよね。
この感覚こそが、ネイティブの感覚に近いんです。
それが、「物忘れの多い、視力の悪いおっさんになる」ってことです。

次に「a」を理解することにしましょう。

「a」は「one」と同じ語源だと言いました。
つまり、「the」のように特定するものではなくて、明確にモノや場所が出てくるのではなく、ぼやーっと1つの感じがするものは「a」だと思っておくと間違えることはないです。

例えば、ペンを借りようと思う場面を想定してみたとしましょう。

よくある言い方だと、

Can I borrow “a” pen?

と言いますよね。
”a”=”one”なので、言い換えれば、Can I borrow “one” pen? と同じってことです。

ただ、”the”のように「あの」といった具体的に特定するよりは、ぼやーっと1つの書くためのもの、つまり、ペンを借りたいという気持ちの順に言葉が並んでいると思うのが正解です。
実際、ネイティブと話していると、”Can I borrow a…what we call?…” a “pen?”のように”a”のとこで一度会話が止まって少し間があってから、”a pen?”というような会話がよくあります。

これは、ネイティブの感覚だと、「a」=「one」なので、ぼやっと、1つの書くための物体を借りたいと思って、こんな感じでね(書くふり)その後、名前としてペンだったり、消しゴムが出てくるってことです。
別に、「あの」とか「あそこ」といった具体的に思いつくわけでなく、漠然と1つの物体や場所として思い浮かぶわけです。

この感覚に慣れると、「a」や「the」が先に頭に出てきてその後で名詞をつける感覚になっていきます。
実は日本人でもこの感覚がわかれば、英語でも自然と「a」や「the」が先に出てくる感覚を理解できるようになります。

例えば「ちょっとさ、借りてもいいかな。1本のさ。えっとさ、ペン。」とか「こないだ京都に行った時さ、「あの」場所さ、えっと、「金閣寺」」みたいな感じで、名詞が出てこずに「1つの」とか「あれ」とか「あの場所」みたいな言い方の感覚が理解できると、ネイティブ感覚に近づきます。

英語は前から話す言語です。

一方で、日本語はすべて文章が固まってから話す言語です。
英語は前から話す言語なので、思いついた順番であとで後ろの単語で補足してく、というスタイルで、この感覚に慣れていくことが英語脳を作るためにも必要なんです。
「a」や「the」といった冠詞は、まさに、この練習の取っ掛かりとして、取り組みやすいので、ぜひ、ご自身の会話などでも試してみてください。

ここで1つ大事なことがあります。

学校のテストでは、厳密に「a」か「the」かのように答えが決まってたと思います。
でも、実際の英語では冠詞には明確な答えがないという方が実態に近いです。
自分の頭で認知したものが感覚的に「a」かな。とか、「the」かなというのが実際のネイティブの感覚なんです。

ネイティブは、自分自身の受け取り方などのコンテクストの中で「a」だな。「the」だな。という感じで使いこなしています。
だから、ネイティブに添削してもらうと、結構、冠詞の「a」と「the」はかなり人によって違う訂正が入ったりするんです。

1つ例をあげてみましょう。
例えば、月という単語は”the moon”ですし太陽も”the sun”、あるいは地球は”the earth”で、すべて”the”を使います、と学校では教わります。
これは教科書の説明を見ると、月や太陽は1つしかないから明確に定冠詞の「the」になるということで説明されています。

でも、ネイティブはこういう思考でaかtheを決めてません。
もし、会話が宇宙全体のことを話していて様々な惑星の軌道上にある月や太陽の事を話しているならどうでしょうか。
たくさんある惑星の中には、いろんな月や太陽があるので、こういうコンテクストの会話の中で月や太陽話しているのなら”a moon”だったり”a sun”になることだってありえるんです。

このように、それぞれの名詞に対して「a」なのか「the」なのか、冠詞ありか冠詞なしなのかという覚え方をネイティブはしていないってことです。

もっと、ぼやっと感覚的に認知したものが「あーあの」っていうふうに特定できるものだったら「the」。「one」に近いもぼやっとした1つのものだったら「a」。こんな感じで先に頭の中に冠詞が思い浮かんです。
これが正解です。

まとめ

はい。
いかがだったでしょうか。
今回は、【ネイティブの直感】日本人でも冠詞aとtheは簡単に使いこなせる!ということで、日本人の苦手意識の強い、aとtheを直感的に使いこなす方法について話しました。

今日の記事のポイントは、実はネイティブは名詞から「a」とか「the」を考えるのではなく、先に頭に「a」とか「the」がでてくるって話をしました。

そして、英語と日本語の違いや、英語感覚に慣れるためのコツとして、「物忘れの多い、視力の悪いおっさんになる」っていうことを話しました。
何よりも、冠詞についてはこれっていう1つの正解があるのではなく、会話のコンテクストの中で頭の中で認知したものが明確に「そうそう、あれ」「あそこ」って感覚があるときが「the」。

そして、明確にモノや場所が出てくるのではなく、ぼやーっと1つの感じがするものは「a」だと思っておくと間違えることはないってことでしたね。
この感覚を忘れかけた時は、「a」の語源は「one」、「the」は「that」と一緒ということを思い出すようにしましょう。

はい、ということで、今日も最後まで見てくれてありがとうございました。
この記事が、少しでも皆さんの英語学習のお役に立てればと思います。

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今回の記事はYouTube記事にまとめていますので、あわせてチェックしてみてください。

それでは次回の記事でまたお会いしましょう。

Bye guys!