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【苦手克服】なぜ日本人「英語の前置詞」がわからなかったり、難しいと感じるのか!?

99%の日本人が「英語の前置詞」をニガテな理由

しゅみすけです。
本職は英会話教室の社長をやってます。

この記事では、ずばり、なぜ日本人は英語の前置詞が苦手で難しく感じるのかこのことを解説します。英語を話そうと思ってなかなか思うように前置詞が出てこない方必見です。また、この記事では、前置詞の苦手意識を解消するあための日本人必見のテクニックをお話します。これであなたも前置詞がわからないとは言わせません!

今回の記事は、こちらの動画にまとめていますので、あわせてご覧になってください。

英語の前置詞がわからない人に共通すること

前置詞は、日本人の英語学習者にとっては悩み多い品詞です。
正直言いますが、僕も好きじゃないですし、そもそも、完璧に使いこなせる日本人はいないです。

というのも、この記事で紹介するあることが理由なんです。
例えば、皆さんもこんな疑問を感じたことはあるのではないでしょうか?

  • I go to Tokyo. とかはすぐに言えるけど、どうして電車の車内放送では、”This train bounds for Tokyo”のように同じ行き先なのに”to”じゃなくて”for”になるの?
  • ofは~のという訳でわかりやすいけど、forは~のため、~によって、~に向かってなど意味が多すぎて意味が分からない。

こんな「なぜ?」がたくさん出てくると思います。
ここで、多くの人はとある英語の勉強法をしてしまうことが理由で、ますますドツボにハマってしまいます。

ただ、これから僕が話すことを理解すればこの前置詞の本質を理解することができます。

なぜ、日本人が前置詞が苦手なのか。
そして、実際にネイティブはどのように前置詞を使いこなしているのか。

その秘密を解説します。
この秘密が理解できれば、皆さんも前置詞を使うときに悩むことが激減することでしょう。

日本人が「英語の前置詞」を難しく感じる2つの理由

では、結論です。
日本人が英語の前置詞に対して苦手意識がある理由。

その前に1つ皆さんに質問です。
「ここはどこですか?」って英語で言えますか?

いやいや、なにをそんなかんたんな質問をするの?そう思った方。
もちろん、こんな質問をするのはちゃんと意味があります。
日本人が前置詞がニガテな理由を直感的にわかってもらえると思うので、こんな質問してます。

はい、いかがでしょうか?

”Where is here?”と思い浮かんでしまった方。

手を上げてみてください。
結構いるのではないでしょうか?

実際のネイティブは”Where am I?”とか”Where are we?”と言います。
もし、”Where is here?”と思い浮かんでしまった人は、今、まさに日本人が英語の前置詞に馴染めない理由を体感してもらってるということです。

では、その理由はこの2つです。

  • 日本語という言語は「虫の視点の言語」
  • 英語は「神の視点の言語」

この視点の違いが、日本人が前置詞に馴染めない理由です。

英語は「神」の言語?
日本語は「虫」?

こう言うと、なんか、私達日本人が卑屈になってしまうかもしれませんが、あくまでも比喩なのでそんな風に捉えないでください。
あくまでも、言語を話している時の視点・世界観の違いです。
視点が違うというのは、文化的背景の違いが言語に反映された結果であって、前置詞もその1つに過ぎないんです。

英語の前置詞とは?

ここで、そもそも前置詞とは何か?
このおさらいです。

前置詞は、名詞や代名詞の前に置かれる品詞で、名詞や代名詞に対する関係を示します。
例えば、a book on the tableだったら、テーブルの上の本ですし、eggs in the refrigeratorなら、冷蔵庫の(中)卵になります。

日本語には前置詞がない

まずそもそもですが、日本語には前置詞がそもそもありません。

あれ、日本語って前置詞ってなかったっけ?
そう思った人も多いかもしれません。

当たり前のことですが、母国語である日本語ってのは私達にとっては当たり前すぎて、いろんなことに気づいていません。
なので、英語と日本語の違いや比較をする機会もほとんどの人にはないのです。

そもそも、言語というのはその民族の歴史、文化、思考法、そして民族性を色濃く反映します。
当然、その中には前置詞などを含む単語、そして、その単語の並べ順である文法、もしくは語順もあります。

格助詞と対応させようとするから分からなくなる

でも、ここでもう1つ疑問が湧いたはずです。
じゃあ、前置詞がないのにどうやって、英語の前置詞が行っていることを日本語では表現してるの?

これ、皆さん考えたことありますか?
日本語では、前置詞がない代わりに、助詞、正確には格助詞を使います。

例えば~が (主格)、とか、~に (与格)、~の (属格)、~へ (方向)、~を (対格)、のようなやつです。
例えば、”a friend of mine”だったら「私の友達」、”the discovery of America”なら「アメリカの発見」で、「〜の」を使うことで表現してます。

ここまでご覧になって、勘が鋭い方はもう1つの疑問が湧いてくるはずです。
日本語の助詞と前置詞の違いは何なのってことです。

ここで先程の虫の視点、神の視点というキーワードを思い出してください。

英語は厳密に名詞の関係性を表現する

ここで、もう1つ例を見てみましょう。
引き続き、さっきの日本語の助詞「~の」を例に取ってみましょう。

皆さん、「~の」といえば日本人の大多数の方は英語では”of”だというふうに習ってきたと思います。
確かにthe discovery of America、は「アメリカの発見」、a friend of mineなら「私の友達」で「〜の」の訳で正しいです。

でも、頭のかさぶたならでょうでしょう?
かさぶたはscab、頭は、ここだと頭皮の感覚なのでscalpで良いでしょう。
”a scab “of” my scalp”というよりは、英語だと、a scab “on” my scalpというのが一般的です。

では、川の魚ならどうですか?
fish “in” the riverになりますね。

あるいは、「部屋の鍵」はどうでしょう?”a key to the room”、「壁の穴」なら “a hole in the wall”、天井のハエは”a fly on the ceiling”。
あれ、on, in, to, in, そして、on?「〜の」は”of”以外だけじゃないの?と思いますよね。
おそらく、これが多くの人の悩みです。

なぜ、こんな事が起きてしまうのか?
それが、さっき言ったように日本語は虫の視点の言語。
言い方を変えると、平面的でアバウト、行間を読む言語です。

一方、英語は神の視点。
別の言い方なら、上から眺めて誰もがわかるような厳密さを求める言語です。

この視点で見ると、日本語では頭のかさぶたといった時、平面的にかさぶたの場所はどこにあるのか、空間的な概念まで言わなくても普通かさぶたといったら頭の上にあるものでしょ。
と、相手も分かってるだろう、という推測が働きます。

また川の魚といったら、川の中にいる魚だという推測が話し手・聞き手双方で成立します。
なので、助詞の「の」だけでコミュニケーションは事足ります。

一方で、英語はそうはいきません。
頭とかさぶた、川と魚、部屋と鍵、あるいは、天井とハエの関係をはっきりさせなくてはいけません。
相手が分かってくれるだろう、ではなく、自分も神様になった気持ちで天から眺めて相手にわかるように関係性を伝えなくてはいけないんです。

これが、日本人がどうしても前置詞に馴染めない理由です。

日本人が「英語の前置詞」に苦手克服する、とっておきの方法

はい、今まで、前置詞に馴染めない理由を話してきましたが、ここからは、どうすれば、前置詞を使いこなせるようになるのか。
このことを話します。

結論は、この2つです。

  1. 英語を日本語の視点で考えない
  2. ネイティブが頭の中で持ってるコアイメージを理解する

①英語を日本語の感覚でみない

では1つ目の、英語を日本語のものさしで見ようとしないというのは、もうわかりましたよね。
日本語の助詞の感覚で、対象となる名詞との関係性を見ないようにするということです。

前置詞に限らずですが、英語を話すときは自分が神様になって、自分自身のことも別の神様に説明するがごとく、モノの関係性を伝える必要があります。
主語を必ず省かなかったり、否定形のnotが動詞の前に登場するのはこれが理由です。

日本語は主語を省けますし、否定形の「ない」は文末に登場します。
それだけ、態度をギリギリまで保留するスタイルの言語なんです。
まず、このことを理解しましょう。

次に、この英語の感覚を養うためのコツが2つ目のコアイメージを理解すること。
この2つです。

イメージがまだ持てない方もいると思うので、日本人が間違えやすい前置詞”to”と”for”の例文を使って理解することにしましょう。

例えば、この「電車は品川へ行きます」はなんていうでしょう?
This train is for Shinagawa.とか電車内の英語放送でしたらThis train bounds for Shinagawa.というかもしれません。
ここでは前置詞”for”が日本語の助詞で当てはめると、「〜へ」にあたります。

例えば「私は品川へ行った」ならどうでしょうか?
”I went to Shinagawa.”になりますよね。
ここでの前置詞は”to”ですが日本語訳の助詞は先程と同じように「〜へ」になります。

では、なぜ、最初の文はforで後ろの分はtoになったのか。

学校の先生は、暗記しなさい、とか、be bound forという熟語だから覚えろ。
と言う方が多いでしょう。

でも、英語にはこのような違いが山ほどあるわけです。
これをすべて暗記してしまうのは不可能です。

私が学生時代バックパックでイギリス旅行した時のことです。
ヨーク駅からスカボロー駅行きの電車に乗り換える時、通りがかりのおばさんが電車を指差しながら、”This is for Scarborough?”これスカボロー行き?と聞いてきたことがあります。

おい、それを言うなら、”to”だろ。
おばちゃんネイティブのくせに間違ってるわ。

と思っちゃったことをよく覚えてます。

もちろん、おばちゃんが正しいです。
今思えば、この事件が僕にとって前置詞に興味をもったキッカケでした。

②コアイメージで理解する

では実際に、ネイティブはどうやって前置詞を使い分けしてるか、って話です。

これは、前置詞が数千年前に誕生した当初から持っている意味があって、このイメージが彼らの頭の中にぼやーっと存在しています。
このぼやーってのが、ポイントで、ぼやーっと存在してるからオールマイティに色々と使い分けができるんです。

この当初からある意味・イメージのことを、「コアイメージ」とか「核心」と言ます。
多分、ネイティブは子供の頃からずっと話を聞いたりしたりする中で、徐々にこの感覚を養っていきますので、意識することがありませんが、みんな理解しています。

ただ、私達のようにノンネイティブが大人になってから前置詞を学び直すのであれば、ネイティブのように学ぶことは不可能です。
そこで役立つのが、日本人お得意のイラストです。
このコアイメージ、核心を、イラストを通じてイメージで理解していれば、私達も前置詞を使いこなすことができるようになっていきます。

例えば、”to”と”for”という単語が持っている核となるイメージですが、
ざくっというと、”to”のコアイメージは右のイラストのように、AとBが向き合うイメージです。

一方で、”for”はAがBという目標を指さしてるイメージです。

toとfor

“to”は向き合ってるイメージなので、行き先などの会話ですと「目的地」。
つまり到達点という感じになるし、”for”は目的・目標への方向、つまり、〜方面というイメージを持つことになります。

この感覚があれば、単に方向を指してるだけであれば、”This train bounds for Yokohama.「この電車は横浜方面行きです」だし、”Is this train for Shinjuku?この電車は新宿(方面)に行きますか?になります。
目的地にたどり着く、もしくはたどり着いたニュアンスを伴う場合なら、”I went to Yokohama.”で”to”になるわけです。

今回は、”to”と”for”を例に話しましたが、前置詞はすべてこのコアイメージ、核心を持っています。

つまり、言い方を変えれば日本語訳にして助詞をあてがって意味を覚えるのではなく、このコアイメージを理解できれば、いろんな場面でどの前置詞を使うかに悩むことは減りますし、リスニングなどで句動詞など動詞とくっついた時も想像力が働き、知らなくても意味を推測することもできるようになっていきます。

これですね、ホントスゴイことなんです。
でも、まだこのことが意味することを理解してない人多いと思います。

いつも言ってることだけど、実際の会話で使うかわからないテスト用の単語を100個、200個、500個覚えるより、僕らが普段良く使う前置詞のコアイメージを10個完璧に理解するほうが遥かに、会話では役立つんです。

ちなみに、僕が英語を勉強していた時代はイラスト書いてくれてる人なんていませんでした。
なので、どうやって覚えたかというと、膨大な英語のインプット、アウトプット学習の過程で、いろんな場面で登場する前置詞の共通項に気づいていって、なるほど!そういうことか!って、徐々に勘所を養ったんです。

でも、今はホントいい時代です。
コアイメージを解説する本もたくさん出てますし、ネットでもかなり詳しく解説しているサイトもあります。
なによりも、このイメージで覚えるのは、漫画に慣れた日本人には一番良い方法です。

英語の前置詞を学びたい方へプレゼント

ということで、今回の記事では前置詞を学びたい方のためのプレゼントがあります。
この記事で、コアイメージ、核心を理解すれば前置詞の使いこなしがしやすくなることは理解できました。

でも、実は、このコアイメージを綺麗にまとめてくれてる人ってなかなかいないんです。
あ、いました、僕です(笑)。

今回の記事をここまでお読みになってくれた人のためにプレゼントがあります。

今回、会話でも必須の代表的な前置詞10個のコアイメージをLINE友だち登録してくれた人が手に入れることができるようにしました。
ぶっちゃけですね。
この10個の前置詞だけで、前置詞の使用全体の90%以上をカバーしてます。
なので、これで前置詞学習は基本十分だと思います。

このプレゼントはLINE友だち登録をして、メッセージを僕に送ってくれれば、お渡しします。
その際、メッセージにキーワードを入れてください。
それは「前置詞」です。

これで、会話で最頻出の前置詞のコアイメージ、そして、日本在住のネイティブが作った例文とセットで手に入れることができます。
コアイメージは、僕がイメージをお伝えして、絵が上手なイラストレーターさんに描いてもらったもので、頭にしっかりイメージが残ります。

これで、皆さんも会話で登場する前置詞はバッチリになることでしょう。

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まとめ

はい、いかがだったでしょうか。
それでは、今日の復習をしましょう。

今回は「なぜ、日本人は英語の前置詞がこれほど苦手なのか」ということでお話をしました。

今日のポイントは、日本語と英語という言語の文化的、歴史的背景から見た解説とそこから、日本語には前置詞がない理由。
そして、どうすれば、前置詞を使ってこなかった日本人でも、英語ネイティブの前置詞を使いこなす感覚を身につけることができるか、って話をしました。
その1つとして、前置詞が持っている核となるイメージ、核心とかコアイメージと呼ばれるものを理解することで、前置詞は使いこなせるという話をしました。

また、今回の記事をお聞きの方向けに代表的な前置詞10個のコアイメージのプレゼントをします。
興味のある方は、LINE友だちになっていただき、メッセージを送ってください。
キーワードは「前置詞」です。

はい、ということで、今日も最後まで見てくれてありがとうございました。
この記事が、少しでも皆さんの英語学習のお役に立てればと思います。

それでは次回の記事でまたお会いしましょう 。

今回の記事は、こちらの動画にまとめていますので、あわせてご覧になってください。