大山俊輔
なかなか、落ち着かない状況が続きますねぇ。
6月を振り返ると当社も売上の戻りは3割〜4割といった感じでしたよ。
私たちのような自己啓発産業というのはこういう時期には不要不急扱いされてしまいがち(もちろん、5年、10年、いや20年を見据えるなら優先順位第一にしたほうがいいんですよ。本当は!)。
とはいえ、ご入会いただいた方。
ご継続いただいた方。
本当に感謝しています。
そして、今回のコロナ騒動で励ましてくれた方々。
もちろん、スタッフやお客さまの声もありがたいですよ。
でも、全く同じ苦難を共有している存在というのは実は社外なんですよね。
つまり、他の社長さん方です。
特に話していて「わかる、わかる」と共感できたのは競合会社の社長さんたち。
普段はお客さまの取り合いをして切磋琢磨している人たちです。
・ 持続化給付金振り込まれましたか?
・ 政策金融公庫さんの話はどうでしたか?
・ いやいや、支店じゃなくて本店にアプローチしたほうが確率高いそうですよ
・ 資金繰りどうですか?
・ 雇用調整助成金申請できましたか?
この3ヶ月はほとんど資金繰りの話での情報共有が多かったですが、時折、その社長さんがどんな想いで今の事業を創業されたのか、そして、この厳しい局面を諦めずに続けようとしているのか。
そんな話をしているとこれはなかなか社内では話せないことばかりだなぁ。
そう思うと同時に、平時ならこういう形で友達になることもなかった人たちが同じ苦難を共にする仲間であることを強く実感しました。
漫画「センゴク天正記」の中で天目山で武田勝頼が自刃する際に信長がこう言います。
「さらばだ、同朋よ」
武田勝頼は悲劇の戦国大名ですがその気持ちをわかるのは同じ大名の信長だったという世界観を作者の宮下英樹さんは描写したかったのでしょう。
あるいは、最近ハマってるキングダム。
ここでは、趙の国の名将廉頗(れんぱ)が国を追われて魏国に亡命したときに、かつてのライバルであった秦の王騎将軍が表敬訪問するシーンがあります(漫画なので実際にあったかはわかりませんよ)。
これが、同じ社長さんでも、大企業で人事順繰りで飾りのサラリーマン社長とは決して相容れない世界観です。
正直、この時期に創業社長をやってるというのは、結構なマゾだなぁと思いますが、そんな自虐話で盛り上がることになるとはついぞや思いもしませんでした。今回のコロナ騒動で日本で数少ない創業社長さん達が事業継続を断念してしまえば、その先に残るのは失業者の山です。
多くの社長さんが首の皮一枚でなんとか事業を継続している。
そんな状況に追い込まれているのが現実の世界です。想いを持って、何百万、何千万、何億、何十億というリスクをとって会社を創業し、そして、雇用を生み出している。規模は違えどみんなそんな人達です。
そんな人達の多くが今、追い込まれてなんとか自分の給料を削ったり借金して雇用を維持している。
そんな人達と話しているとこのコロナ騒動がいかに馬鹿げた騒動であるのか、本当に悔しい気持ちになってしまいます。
はやく、この騒動が収束して人々が上を向いてまた未来に向かって歩むようになったとき、自分たちはそのお手伝いをできるためにスタンバってる。
そう思う今日このごろです。
大山俊輔