大山俊輔ブログ ー 脳科学による習慣ハック・歴史・経済のサイト

「引き寄せ」の罠と、エゴの死の先にあったもの:ある経営者の真実の告白

YouTube動画のリンク
https://youtu.be/4jJ2rxRB9vU

The_Architecture_of_Being

絶望の淵で出会った「引き寄せ」の違和感

私は2006年に会社を創業し、約20年にわたり経営の荒波を渡ってきました。2019年までは順調に店舗数を拡大していましたが、コロナ禍という不可抗力がすべてを一変させました。売上は半減し、出口の見えない赤字が常態化する――。かつての成功体験に基づいた「努力」や「KPI(重要業績評価指標)の改善」では、蒸発した需要を呼び戻すことは不可能でした。

この極限状態において、私は救いを求めるように「引き寄せの法則」や、宇宙の普遍的真理を説く「キバリオン(ヘルメスの七法則)」の存在論的な探究に没頭しました。しかし、そこで得た知見を実践し、一見すると劇的な成功を手にしたかに見えた瞬間にさえ、私は拭い去れない「本質的な違和感」を抱いていました。その正体は、成功の背後で私を突き動かしていた「エネルギーの質」にあったのです。

2. 気づき1:恐れを動力源にした「引き寄せ」は持続しない

2023年、私は世に言う「劇的な引き寄せ」を体験しました。会社のキャッシュが数百万円まで追い込まれる中、290万円という高額な授業料を支払い、新たな販売手法を導入する決断をしたのです。結果として、単月で1年分の赤字を補填する1億数千万円の売上を叩き出し、首の皮一枚で倒産を免れました。

しかし、この現実が顕在化した直後、私は冷徹な自己分析に至りました。この創造の源泉は、純粋な望みではなく「会社を潰してはならない」「金が入らなければ終わりだ」という強烈な恐れだったのです。

「恐れを動力源にして創造するっていうのは、確かに瞬発力がある。でも、どこかで息切れするんです。」

恐れをベースに現実を作ると、一時的な安定を得たと同時に、「来年も同じことをしなければ死ぬ」という不安がセットで「レンダリング(現実化)」されます。これは生存本能に根ざしたサバイバル・エネルギーであり、社会システムの多くを動かす力ですが、魂を摩耗させ続ける諸刃の剣なのです。

3. 気づき2:目標設定をやめ、「ヒーロー」の役割を手放す

私は長年、「ヒーロー系」の価値観に支配されてきました。幼少期の不遇やコンプレックスをバネに、猛烈な努力で結果を出し、自分の価値を証明しようとする生き方です。この「苦労してこそ価値がある」というニューラルネットワーク(神経回路)のプログラムは、経営者としての成長を支えた一方で、「苦しまなければ成功してはならない」という呪縛でもありました。

エゴ(自我)は、成功の要因を後付けのストーリーで「努力の結果」として結びつけたがります。これを私は「後付けのレンダリング」と呼んでいます。

現在の私は、かつてのKPI設定や具体的なビジュアライゼーションを手放しています。それらはエゴの望みを叶えるには有効ですが、私は今、自らの意識のソースコードである**「Z(本体)」**から降りてくるインスピレーションに身を委ねています。エゴの視点では初動が遅く、非効率に見えるかもしれません。しかし、本質的な「あり方」が整った状態で訪れる現実は、恐れに突き動かされていた頃とは比較にならない静謐な安定感に満ちているのです。

4. 気づき3:「エゴの死」は新しいステージへの通過儀礼

2024年初頭、私は再び「どうしようもない状況」という壁に突き当たりました。しかし、これは単なる不運ではなく、古い自己システムの崩壊、すなわち**「エゴデス(自我の死)」**という必要なプロセスでした。

「大山俊介」というアバター(分身)の視点では絶望にしか見えない出来事も、**「Z」**の視点から見れば、本当の自分を信じ抜くために古い条件付けを焼き払う通過儀礼に過ぎません。

今、もしあなたが人生の暗闇にいるのなら、それは古いニューラルネットワークが書き換わる予兆です。自分の本質を信じ、ブレずに「今ここ」にいれば、道は必ず開けます。一瞬の閉塞感に惑わされず、中長期的な波形の収束を信じてください。

5. 気づき4:エゴを否定せず、良きツールとして尊重する

スピリチュアリティを追求する過程で、多くの人がエゴを悪者として排除しようとします。しかし、エゴの本質は「脳のニューラルネットワークが蓄積した、クオリア(独特の質感)付きの情報集合体」です。この三次元世界というゲームをプレイし、銀行資料の作成や社会的なルールを遵守するためには、エゴの機能は極めて優秀なツールとなります。

大切なのは、エゴに飲み込まれるのではなく、**「フォークス(Focus)」**というメタ認知の視点を持ち、適切な距離を保つことです。焦りや不安が湧いたとき、私は自分のエゴに対してこう声をかけます。

「過去のデータから一生懸命にリスク計算をしてくれて、ありがとう」

エゴの働きを尊重しつつ、その計算結果に感情を乗っ取られない。このバランスこそが、知的なリアリティを保ちながら本質を生きる鍵となります。

6. 結び:波形の収束を信じて、今ここを生きる

たとえ今、目の前の現実に揺らぎがあったとしても、あなたが恐れではなく「本当の自分」を起点に選択を続けていれば、事態は中長期的に最も良い方向へと収束していきます。

「過去の蓄積による計算」や「数字の不安」というエゴの得意分野に振り回されないでください。それらは過ぎ去ったデータの残像に過ぎません。それよりも、今この瞬間のあなたの「あり方」に意識を向けてください。

最後に、あなたに問いかけます。

「あなたが今、恐れを回避するためではなく、『本当の望み』から一歩踏み出すとしたら、何を選びますか?」