実際、ネイティブスピーカーが会話で用いる単語は非常に限定的です。
例えば、聞いてみたら全くお手上げの海外ドラマのワンシーン。たまたま、字幕をオンにしてみたら単語自体は知っているものばかりだった。
そんな経験がある方は多いのではないでしょうか?
その正体は英語という言語が単語という視点で見ると二重構造で成り立っていることにあります。
英語は、言語が誕生して間もない時期から話し言葉で多用されてきたゲルマン語系の単語と、後世に入り外来語として流入してきたフランス語(ラテン語)起源の単語が混合して形成された言語です。ざっくりとゲルマン語系の単語というのは、スペルが短くて簡単な単語(haveとかgetやgoなど)の単語です。一方で、フランス語起源の単語とは、スペルが長く意味が複雑なものです。
話し言葉となる口語英語ではどちらの単語が多用されるのでしょうか?
言うまでもなく、簡単な単語です。なぜなら、ネイティブスピーカーにとって、こうした単語は英語という言語が誕生した初期から使い続けられたきたものだからです。
さらに、英語が誕生した初期から存在した単語だけあって、こうした単語は抽象的に様々な場面で応用して用いられます。同じ単語なのに、あの場面も、この場面も、ということでオールラウンドに使われる単語なのです。
会話ができるようになりたいなら会話で必要な単語を学ばなくてはならない!
アタリマエのことですよね。
ですが、ほとんどの日本人の英語学習者がこのアタリマエを見落として、様々な単語帳に手を出したりTOEIC用の試験勉強で使われる単語を学ぶことから学習をはじめます。
ですが、これは「英語を話す」「英語を聞く」ことがゴールだとすれば得策な学び方ではありません。
というのも、こうした単語は話し言葉で使われる単語ではなく、読み書きなどいわゆる「文語英語」で使われることが多い単語ばかりだからです。
学ぶにしても、まず、「口語英語」で使われる単語をマスターした後にやれば良い単語ばかりなのです。
実際英語を話せる人が身の回りにいたら見てみてください。
英語が上手と言われるスポーツ選手、芸能人などを見てみてください。
こうした人たちは、膨大な量の英単語を学んだ結果、英語が聞ける、話せるようになったのではありません。
会話でよく使われる単語に絞ってしっかりと使い方に慣れたから、聞ける、話せるようになった。これだけのシンプルなことなんです。
この教材で得られること