ハビットマン(大山俊輔)のブログ - blog https://shunsukeoyama.com 大山俊輔のページ。女性限定・初心者専門の英会話スクール、b わたしの英会話を運営。英語コーチングサービスGritプロデュース。他、脳科学・歴史・経済のブログ。 Fri, 02 Feb 2024 03:39:13 +0000 ja hourly 1 英語の仕組みが分かれば【誰でも】英会話は簡単!|文法本いらず、英文法はこの3つだけで英語は話せる、聞けるようになる! https://shunsukeoyama.com/how-to-improve-speak-in-english?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=%25e8%258b%25b1%25e4%25bc%259a%25e8%25a9%25b1%25e4%25b8%258a%25e9%2581%2594%25e3%2581%25ae%25e6%25a5%25b5%25e6%2584%258f%25e3%2582%2592%25e5%25be%25b9%25e5%25ba%2595%25e8%25a7%25a3%25e8%25aa%25ac%25ef%25bc%2581%25e8%258b%25b1%25e8%25aa%259e%25e3%2581%258c%25e8%25a9%25b1%25e3%2581%259b%25e3%2582%258b%25e3%2582%25b3%25e3%2583%2584&utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=%25e8%258b%25b1%25e4%25bc%259a%25e8%25a9%25b1%25e4%25b8%258a%25e9%2581%2594%25e3%2581%25ae%25e6%25a5%25b5%25e6%2584%258f%25e3%2582%2592%25e5%25be%25b9%25e5%25ba%2595%25e8%25a7%25a3%25e8%25aa%25ac%25ef%25bc%2581%25e8%258b%25b1%25e8%25aa%259e%25e3%2581%258c%25e8%25a9%25b1%25e3%2581%259b%25e3%2582%258b%25e3%2582%25b3%25e3%2583%2584 Thu, 01 Feb 2024 10:28:18 +0000 https://shunsukeoyama.com/?p=9385

Hey guys. しゅみすけです。 本職は英会話教室の社長をやってます。 今日はですね。 英文法はこの「3つだけ」でペラペラっていう話をします。 ぶっちゃけ、これ、僕が英語学習者時代にやってたことなんですが、これだけで ...

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Hey guys.
しゅみすけです。
本職は英会話教室の社長をやってます。

今日はですね。
英文法はこの「3つだけ」でペラペラっていう話をします。
ぶっちゃけ、これ、僕が英語学習者時代にやってたことなんですが、これだけで英語はそれなりに話せるようになるよ、っていうお話です。

まず、ここで皆さんに1つ問いかけをしたいと思います。

英文法をちゃんとわかってないと英語が話せない。
そう思って、英文法の本を何冊も買って家に積んでるだけの方、手を上げてください。

僕はYouTubeで話してるから皆さんがどれだけ手を上げてるかわかりませんが、かなりいるはずです。
中には、ここにあるような本(手にとって見せる、モザイクかける)を持ってる人もいるかも知れません。
これ、もう、電話帳やん。そう思います。

でもね。今、手を上げた人は、こんな悩みがあるのではないでしょうか。
だから、この動画を聞いていると思います。

①そもそもこんな電話帳みたいな文法理解しないと英語ができないのだとしたら、話せる人たちはみんなそんなに勉強できたの?
②TOEICや英検のテストに出てくる文法の穴埋め問題は解けるけど会話は全くだめ
③英語を話そうとすると日本語で考えてそれを英作文しようとしてしまう(けどうまく行かない)
④どう考えても自分より英語勉強してない人だけど話せる人がいる理由がわからない

どうでしたか?
聞いて、ぐぬぬって思った方。僕のこれから話すこと頑張って聞いてくださいw

まぁね、色々言いましたけど安心してください。
僕もかつては同じことで悩んでました。

でもね、とあることをきっかけに、僕のスピーキング、リスニングは劇的に改善しました。
この時期を今でもよく覚えています。

でね。実はですね。
この時期、僕、やらなかったことがあるんです。
なんだと思いますか?

そう、多くの人がやってるであろう文法の学習です。

だって、僕、気づいちゃったんです。
問題はそこじゃないって。

皆さん、どうですか?

文法、文法と言われ英文法はつらく、難しく、つまらない。
中学文法だけでいいって言う人いますよね。でも、それでも多すぎるし難しい。

そう思いませんか?

でもね。僕だけじゃないです。
英語が話せるようになった人の多くは、僕がこれから話す英語の本質を、無意識、直感で気づいた結果、とあることに慣れることだけに集中しています。
そして、その結果、英語が話せるようになっています。
ついでにいえば、聞けるようになってます。

これが英文法の本質です。

皆さんの周りにもいるでしょ。
自分より明らかに学生時代英語の成績悪そうなのに、英語話せる人。

あれですw。
ってか、僕もその一人だったかもしれません。

でも、そういった人を馬鹿にしちゃだめですよ。
だってね。そうでしょ。

本質に気づかないと、これから何年、何十年経って勉強を更に進めたとします。

文法は更に理解した。
知ってることも更に増えた。
けれども、英語を話せない、聞けない。

これは嫌ですよね。
でも、実際周りを見てください。

これがほとんどの日本人英語学習者にあてはまります。

ってことで、安心してください。

今回の記事では、英語の仕組みが分かれば【誰でも】英会話は簡単!ということで、英文法の中から英会話に本当に必要という視点から3つに絞ってお話します。中学文法全部勉強しましょう、なんて話はしません。これは言い換えるとね。英語。いや、言語ってなんなの?という究極にシンプルな問いに対する僕なりの答えでもあります。

僕、いつも言ってますよね。
知ってる知識と使える知識は別物です。

僕もかつては、皆さんと同じように、単語をたくさん覚えて、文法を全てマスターしないと英語は聞けない、話せないものだと勘違いしていました。

逆です。

会話で使われる単語とは何なのか。
文を作ったり文を理解するために必要な文法の本質とは何なのか。

これがわかった人が英語ができるようになるんです。

この記事を読み終える頃には、皆さんもこれから、英文法において、何をできるようにならなくてはいけないのかかが、分かるようになります。
そして、文法を知ってる人ではなく、使える人になります。

ってことで、皆さん準備はできましたか?
それでは、Let’s get into it!

今回の記事は、こちらの動画「英語の仕組みが分かれば英会話は【超簡単】!|文法本いらず、この3つだけで英語は話せる、聞けるようになる!」でも、解説しているので、ぜひチェックしてみてください!

英会話の上達で1番大切な本質とは?

それでは、これから紹介する英語の本質に基づいた文法。
3つポイントに分けて解説します。

ただね。最初のこの3つのポイントの話をする前に、大、大、大前提の話をします。

皆さん、なぜ、英語を勉強してるんですか?
何を今さら。と思うかもしれないけどもう一回思い出してみてください。

思ったことを英語で話せるようになりたい?
ネイティブの英語が聞けるようになりたい?

そうですよね。
でも、今、皆さんのやってる勉強ってどうですか?

多くの方は当初の目的を忘れて、単語や文法など知っている量を増やす勉強ばかりしてるのではないでしょうか?
あるいは、今はやりのシャドーイングやったり、オンライン英会話でネイティブとのクラスを受けてる人もいるかもしれません。

どっちもね。Noとはいいません。
でも、こうした学習以前のことがあります。

まず最初にそもそものことを考えましょう。
「話せる」「聞ける」とは何ができることでしょう?
どうですか?考えてみてください。

英語が話せる。
つまり、思ったこと、感じたことをすぐに英語という言語で文章にしてアウトプットできる。英語が聞ける。
これってつまり、相手が話している英語が音として聞けて、そして、文として理解できる。
以上なんです。

冷静に考えてみるとシンプルです。
そのために必要なことって何だと思います?

文章を作って相手に伝えるとき、そして、相手の文章を理解する時に絶対にできないといけないことがあります。何でしょう?

ずばり、「主語」と「述語」です
言葉って、主語と述語さえ合ってれば通じるんですよ。
あるいは、主語と述語さえ聞き取れれば相手の言うことも理解できます。
これは、英語でも日本語でも一緒です。

例えば、日本語を勉強しているアメリカ人がいたとします。
この日本語を聞いてみてください。

John:私は、明日の朝ね、フライトで東京に行ったんです。

どうですか?
明日の朝って言ってるののに、「行く」が「行った」で過去形です。

でもね。僕が指摘したいのはここじゃないんです。
皆さんはどうでしたか?この拙い間違っている日本語の意味理解できましたよね?

そう。
言語で一番大事な本質は、「主語」と「述語」を自分の伝えたいと思ってる文章の中にちゃんと入れること
これが話せるということ。

あるいは、相手の会話を聞く際は音を理解した上で、その会話の中の「主語」と「述語」を理解することです。
これが聞こえるということです。

この視点から見ると、英語という言語を使いこなす上で、文法の視点で本当に大事なのは突き詰めると3つに絞り込めます。
では、この3つとは何でしょう?
これが今日の記事の結論部分です。今から言いますので、まず、ちゃんと注意して聞いてください。

①英語の代表的な3つのパターンで文の組み立てができるようになること
②疑問文、否定文をつくれるようになること
③動詞を拡張して会話のニュアンスを足す

この3つです。

皆さんどうですか?
英語が話せる、聞けるようになって何をしたいんでしたっけ?

別にアメリカの国会で演説するわけじゃないですよね?
シェークスピアの本を読みたいって人も、ゼロじゃないかもしれないけど、ほとんどいないと思います。

普通に旅行で話せる、外国人観光客に聞かれたことがわかって切り替えせる、仕事で質問に対して適宜回答できる。
このあたりですよね。
ならば、細かなことはさておき、この3つが脊髄レベルで使いこなせるようになることが先です。

文法の本に出ている細かなことは後から少しずつ理解していけば問題ないです。
でも、この3つはもうね、体に染み込んでおかないとお話になりません。

英語が話せるコツはこの3つだけで十分!

ここで大事な視点を補足します。

今、僕が指摘しているのは、話し言葉と呼ばれるカテゴリに属します。
そう。言葉には、話し言葉と読み書きの言葉、つまり、口語と文語にわかれます。
特に、英語や日本語のように単語数が多い言語では、同じ言語であったとしてもかなり口語と文語では注意するポイントが変わってきます。

だって考えてみてください。

日本語でも文語は難しいですよ。例えば、子供を見てください。
日本語上手に話してますよね。
幼稚園の子だって上手に話しますし、小学生ならかなり上手に話します。

でも、まだ、子供なら話し言葉は上手でも、新聞を読もうとしたら知らない単語、熟語があって読めません。
多分、高校生になってからですよね。
新聞レベルの日本語を理解できるようになるのは。

そう、読み書きの言葉である文語を極めたいのなら、知ってる知識の量がどうしても必要です。
なので、学生時代お勉強好きだった人が有利かもしれません。

でも、皆さんが、今、英語でできるようになりたいことはなんですか?

・英語が話せるようになりたい。
・ネイティブの英語が聞けるようになりたい

この2つですよね?

ならば、これは話し言葉です。
話し言葉なら、使われる単語数は読み書きの言葉に比べて遥かに少なくて済みます。
文法も、複雑な構文などは使われることはほとんどありません。
ぶっちゃけですが、中学英語で十分と言う人多いですが、うーん。中学英語でも多すぎます。

僕が今お話した3つのポイントというのはまさにこの話し言葉、口語英語視点なんです。

大事なのでもう一度いいます。

ポイントは知ってる量ではありません
話し言葉としての英語で、相手に伝える、相手の言ってることがわかるために必要なことだけをしっかり体で使いこなせるようになることです。体で使えるようになることです。

見えてきましたかね。
では、いよいよここからです。まずは、1つ目ののポイントを解説します。

①3つの文のパターンをマスターする

「この3つだけで英語は話せる」。1つ目です。何かって?
英語という言語で文を作る、理解する時に必要な3つパターンをマスターすることです。

ズバリいいますが、これが一番大事です
残り2つも大事ですが、この1つ目をマスターすることから英語のすべてがはじまります。

さっき僕言いましたよね。言葉というのはストーリー、つまり、物語だって。
皆さんが単語を組み立てて作る文章がストーリーになってるから相手が分かってくれます。

また、相手が話すことがストーリーになってるからこそ、相手のことがわかるんです。

ストーリーとはなにか?
そう。さっき、大前提で話しましたよね。
覚えていますか?主語と述語です。

英語であっても日本語であっても大事なのは主語と述語が明示された文章を作れるようになること。
そして、相手の会話については、主語と述語を通じてストーリーを理解できるようになること。

これが最重要項目です。
しかも、どっちも会話です。瞬時にできないといけません。

文法の本を読むとね。仮定法だったり、動名詞、to不定詞だったり、いろいろと細かな文法が単元ごとにずらっと並んでますよね。
でもね。突き詰めて考えると大事なのはこの主語と述語を自分が作る文で明示できるようになること。
そして、相手の会話の中で理解できるようになることなんです。

なるほど。主語と述語か・・・。
でね。ここで、多くの人が見落としてることがあるんです。

なんだと思いますか?
それはね、日本語でも英語でもはたまた世界中どの言語であっても、ストーリーにしたいことの本質は一緒なんです。

どういうことかって?
そう。僕たち地球人が相手に伝えたいことのパターンって実はそんなにたくさんはないんです。

もしね、時間があったら自分の話している会話を分類してみてください。
ザクッと大きく分けると、僕たち地球人の言いたいストーリーはこの3つです。

①誰々が+~だ(ほにゃららだ)
②誰々が+~する(ほにゃららする)
③誰々が+●●を+~する(ほにゃららする)

以上です。
まず、本質を理解してもらいたいので日本語の例文で理解してもらいます。そして、その後、英語に移ります。

例えば①の誰々が+~だ(ほにゃららだ)。
これ、めちゃ、僕たち日本語でも使ってますよね。例えば、こんなやつです。

・あなたはいい人だ(です)
・あなたは生徒です(です)
・私はスタバにいます
・私は疲れている

といった文章です。
どうですか?よく使いますよね。
そして、語尾は「~です」「~ます」「~だ」といった状態を意味するのが特徴です。

次、②つめの誰々が+~する(ほにゃららする)です。
これも、よく使ってるはずです。

・私は10時間寝た。
・あなたは学校に行った。
・あなたは大泣きした。

~(ほにゃらら)するの箇所は動詞です。
寝た、行った、泣く、全部動詞ですよね。

そして、③つめです。
誰々が+●●を+~する(ほにゃららする)です。

これはどうでしょうか?

・私は英語を勉強する
・私はドアを開けた
・あなたは冬休みを楽しんだ
・あなたは5冊の本を読んだ
・私はお腹が痛い(英語的:私は腹痛を持っている(腹痛と一体である))
・私はシャワーを浴びた

どうですか?
言われてみれば、だいたいこんなかんじかなぁと思ったはずです。
では、この3つのパターンで紹介した日本語を英語に変えてみます。

①誰々が+~だ(ほにゃららだ)

・あなたはいい人だ(です)
You are a good person(guy).

・あなたは生徒です(です)
You are a student.

・私はスタバにいます
I am at Starbucks.

・私は疲れている
I’m tired.

②誰々が+~する(ほにゃららする)

・私は10時間寝た。
I slept for 10 hours.

・あなたは学校に行った。
You went to school.

・あなたは大泣きした。
You cried loudly.

③誰々が+●●を+~する(ほにゃららする)

・私は英語を勉強する
I study English.

・私はドアを開けた
I opened the door.

・あなたは冬休みを楽しんだ
You enjoyed the winter break.

・あなたは5冊の本を読んだ
You read 5 books.

・私はお腹が痛い(英語的:私は腹痛を持っている(腹痛と一体である))
I have a stomachache.

・私はシャワーを浴びた
I took a shower.

どうでしょう?
まだ、文が短いのでそんなに難しくなかったかもしれません。

でね。ここで注意点があるんですよ。

日本語でも英語でも、それぞれの文の中には、主語、述語、そして、目的語などがありました。
日本語と英語では、まず最初に何が違うでしょう?
そう。語順が違います(※基本的な語順)。

また、主語や目的語の決め方が日本語と英語では全く違います。
なので、同じことを言ってたとしても頭の中での処理の仕方が違うんですね。
日本語はどうでしょう?
主語なら「~は」「~が」をつけてましたよね。

あるいは、目的語はどうでしたでしょう?「~を」などがつきました。
これらは、格助詞と言われていて、いわゆるテニヲハを名詞の前につけることで何がこの文の主人公たる主語なのか、そして、目的語なのかが決まります。

一方、英語はどうでしたでしょう?
テニヲハがないですよね?

じゃ、どうやって主語や目的語を決めるのか。
ここが英語と日本語の発想の一番違うところです。
そう、英語では格助詞がない代わりに順番なんです。
文頭に来れば主語、主語の直後に来るのが動詞、そして、動詞の後ろにくるのが目的語、補語などといったように、順番でそれぞれの品詞の役割が決定します。

今ね実は、僕、めちゃ大事なことを言いました。
そう、英語の文を作ったり、聞いて理解するには、パッと会話のなかで主語と目的語や述語となる動詞を正しく並べることが大事ってことです。

日本語はテニヲハ、格助詞に慣れる。
英語は順番に慣れることです。

でもね、残念ながら、最初僕たち日本人には順番通り単語を並べて文を作る感覚があまりありません。
だって、「は」とか「が」が来ればどこでも主語にできるし、「を」を持ってきたらどこでも目的語にできちゃうからです。
あなたは5冊の本を読んだ、これ、順番変えてみましょう。
読んだ、5冊の本を、あなたは。これでも意味一緒ですよね。通じます。

一方、英語は品詞の属性と順番のみで何が主語、あるいは、何が目的語なのかを決めています。
なので、順番を入れ替えると文章が成立しなくなります。
見てください。

「You read 5 books. 5 books, read, you.」意味不明ですよね。
これが何を意味するでしょう?
そう、英語は順番とよく使う品詞(特に動詞)にさえ慣れてしまえばいいってことなんです。

これね、スポーツで言うと同じ球技でもサッカーと野球くらい発想が違うってことなんです。
だから、真っ先に慣れるべきはこいつです。
やり方が違うことに慣れるのってしんどいよなぁと思った人もいるかも知れません。

でもね、安心してください。
地球人のよく使う会話のパターンは3つです。
そして、英語は順番命の言語です。
日本語のように順番を変えても意味が変わらないような格助詞もありません。
ってことは、どういうことかわかりますよね・・・?

そう、文のパターンも基本3つだけ慣れればオッケーってことなんです。
じゃ、さっきの例文で見直してみましょう。

①誰々が+~だ(ほにゃららだ)/S=C

このパターンは、英語では、「誰々(S=主語)=(V=be動詞的な動詞)→なになに(C=補語)」という形を取ります。
いわゆる、SVCとか第二文型とか言われてるやつです。

あまり、文法用語を持ち出すと嫌になっちゃう人がいると思うので、一旦、文法用語は忘れてください。
要は、誰々=なになにの形になればいいんです。

これは、とても簡単です。
誰々の部分は主に名詞、特に人の話してる時は、I とかYouなどの人称代名詞がメインです。

次に、=の部分はbe動詞(もしくは、be動詞的な動詞)、そして、最後にくるなになに、つまり、補語の部分は、名詞や形容詞がきます。さっきの例文を見てください。

・あなたはいい人だ(です)
You are a good person(guy).

・あなたは生徒です(です)
You are a student.

・私はスタバにいます
I am at (in) Starbucks.

・私は疲れている
I’m tired.

どうですか?
be動詞が来て、その後ろに名詞(場所含む)や形容詞が来てますよね?

②誰々が+~する(ほにゃららする)/SV

次のパターンは誰々が~する。ってパターンです。
誰が(S=主語)→どうする(V=動詞)。英文法では、第一文型とかSV文型とか言われてるやつです。
先程の例文を見てみましょう。

・私は10時間寝た。
I slept for 10 hours.

・あなたは学校に行った。
You went to school.

・あなたは大泣きした。
You cried loudly.

どうですか?このパターンの共通項に気づきましたか?
そう、このこのパターンの特徴は、動詞が自分だけで完結するものだってことです。「sleep眠る」、「go行く」、「cry泣く」。

すべて自己完結型です。
他にも、「run走る」、「come来る」、「jumpジャンプする」、「leave去る」。
こんな動詞です。このパターンは後ろにいわゆる目的語が来なくても文が完結するが特徴です。

ただね。ここで難しく考えなくていいです。

だって、自動詞とか、他動詞とか学校の先生が言ってるの聞いて嫌になった人いませんか?
僕も実は、自動詞、他動詞とかずっと意味不明でした。

でもね、心配しないでください。
そんな僕も普通に、使い分けてました。
「どうやって?」って思いますよね。

そう、実は何も考えなかったんです。
だって、そんなこと考えなくたって、動詞の動作を見れば「I go you.」とか「I cry him.」とか変だなって思うじゃないですか。
あまり難しく考えないでいいです。

③誰々が+●●を(に)+~する(ほにゃららする)/SVO

3つ目は誰が、どうする、何を。いわゆるSVOとか言われるパターンです。
世界中の言語を語順ベースでカテゴライズする時、英語ならSVO、日本語ならSOV、あるいは、アラビア語ならVSOなどいいます。

ちなみに、SはSubject主語=誰が、VはVerb動詞=どうする、そして、OはObject目的語=何をです。

皆さん、考えてみたことあります?
なぜ、この3つの組み合わせで言語をカテゴライズするかを?

簡単です。
それくらいに、どの言語でもこの3つ目のパターンを一番良く使うからです。
そりゃそうです。
僕たち人間ですよね。一人だけで生きてるわけじゃないです。
何を意味するかって、僕たちの動作は殆どの場合、相手・対象となる人やものが必要なんです。

ってことで、英語でも会話をするときに一番使うのはこのパターンです。
さっきの例文を見てみましょう。

・私は英語を勉強する
I study English.

・私はドアを開けた
I opened the door.

・あなたは冬休みを楽しんだ
You enjoyed the winter break.

・あなたは5冊の本を読んだ
You read 5 books.

・私はお腹が痛い(英語的:私は腹痛を持っている)
I have a stomachache.

・私はシャワーを浴びた
I took a shower.

どうですか?
動詞が「study勉強する」、「enjoy楽しむ」、「read読む」、「have一体である」、「take主体的に取り入れる」といったすべて動作の影響が及ぶ相手が後ろにやってくる必要がありますよね。

この3つ目のパターンは、英文法では第三文型、と呼ばれています。
代表的な例文は、「I love you.」です。
私は、愛する。ここで終わると「誰を」?とツッコミしたくなりますよね。
そこで、目的語の「you」が付きます。

でもね。さっきも言いましたけど、別にどの動詞が自動詞なのか他動詞なのかとか暗記しなくてもいいです。
常識でわかる範囲で間違えることはありません。

基本、英語を上手に話せる人に共通しているのはこの3つのパターンだけは、もう、ネイティブと同じレベルで体に染み込んでるってことです。

逆に、単語とか文法の知識はかなりあっても、この3パターンが脊髄レベルで染み込んでない人は、毎回、文をつくるのに時間がかかってしまい英語が上手に話せませんし、聞くのも苦戦します。

ただこういうとですね、

英語を勉強してきた人の中には、いや、There is / There areだって使うじゃん。
It is +形容詞の仮主語の構文もあるだろう?

とか言う人がいるかも知れません。
でもね。大事なことは、本質、つまり、基本です。
基本を体に染み込ますのが第一。

そして、周辺のことはその次です。
なぜなら、基本が一番使うことだからです。
それ以外は後からでOKです。

車を運転する時どうですか?
ハンドル、アクセル、ブレーキは上手に使えないとまずいです。
それがこの3つのパターンです。

もちろん、それ以外もあります。
高速道路でしか使わないオートクルーズの機能とありますよね。
まぁでも、オートクルーズとか別に知らなくても別に運転困りませんよね。

あれと一緒です。
英語が話せる人は基本に忠実なんです。

どういうことでしょう?
もうわかりますよね。
この3つのパターンの中に、自分の言いたい物語・イメージをはめ込む。以上です。

思い出してください。
前回、リスニングの動画をアップしましたよね。
あのときの会話を見てみましょう。

I had an accident with the van.
I was wearing my seat belt.
No one was hurt.
But I think we(‘re) gonna need a new van.
I had a problem with the steering wheel.
The steering wheel broke?
It came off.

よーく見てください。
すべてこの3つのパターンです。

このことを踏まえた上で、これからいくつか文を作る練習してみることにしましょう。
ちなみに、ここでは、一緒に文章を作りますが時制は気にしないでください。
自分の会話であれば、過去形を間違えても全然通じます。

① 誰々が+~だ(ほにゃららだ)/S=C

まず、1つ目のパターンです。
1つ目のパターンは、主語=ほにゃららだ。このパターンを思いついた時に作る文章です。

ここで1つ、重要なことをいいます。
今回の練習では、主語は普段の会話を想定して、圧倒的に使われるであろう「I」と「You」だけで文を考えてみます。

なぜかって?
be動詞の文は、IだったらI am / I was、YouだったらYou are / You wereだけです。
これが会話だと圧倒的メイン。
それ以外のShe/Heや単数形の名詞なら She is / She wasなどもありますが、まず、口から滑るレベルで体に馴染むことが大事です。
なので、今回は初心者向けの動画のつもりですので、主語はIとYouだけで話をします。

まず、補語が名詞や場所のパターンです。

名詞
I’m a student.
I was a student last year.
I’m the president of XYZ Corporation.
I was the president of the XYZ corporation in 2005.
You’re an engineer.
You were an engineer.
You are in Yokohama.
You were in Yokohama.

次に、補語が形容詞のパターンです。

形容詞
I’m hungry.
I was hungry yesterday.
I’m tired.
I was tired last night.
You are drunk.
You were very drunk last week.

② 誰々が+~する(ほにゃららする)/SV

次、2つめのパターンは誰々が、ほにゃららする。です。
で、このほにゃららするの動詞が自動詞、つまり、相手となる目的語の要らない動詞のケースでした。

今回の練習は、さっきいいましたように、主語となる誰がの部分は「I」と「You」の2つに絞ってます。
ですので、皆さんが頭の中で瞬時に考えないといけないのは、基本、どの動詞を使うかだけです。
コツはその場面を思い浮かべながら、体の動きを表す動詞をそのまま使うことです。

そうすると、どうでしょう?

動詞出てきませんか?
もし、出てこない方は基本動詞がまだ慣れてないからだと思います。
この動画と合わせて、「【イラスト付き/教材級】英会話の9割がわかるようになる基本動詞Top55【総集編】」という動画を見てみてください。
これで、バッチリになるはずです。

I dance.
I danced very well.
You laugh.
You laughed at me.
I sleep.
I slept well yesterday.

どうですか?
動作が自己完結する動詞ばかりです。
今回の例文は短めにしていますが、慣れてくると動詞以下どんどん補足して、長い会話にシていくこともできるようになってきます。
でも、まずは、ぱっぱと主語動詞まで思いつくことが大事です。

③誰々が+●●を(に)+~する(ほにゃららする)/SVO

次、3つ目です。
これが一番使うって言いましたよね。誰が、どうする、何をのパターンです。
ここも誰がは引き続き「I」と「You」です。
まず、しつこいですが、自分とあなたの世界だけに慣れましょう。
他の主語に慣れるのはその次です。

I get a job.
I got a new job last month.
I have a fever.
I had a fever yesterday.
I had a high fever yesterday.
I need your help.
I needed your help.

はい。皆さん、文章を作れましたか?

英語の基本はこの3つです。この3つを土台に会話を膨らませていく。
それが英語という言語の特徴なんです。

コツとしては、自分が言いたいことがあったら、英作するのではなく、このいいたい場面そのものをこの3つのパターンの枠組みの中で文にしてしまうってことです。
英会話が上手な人は、日本語の文を瞬時に英作してると思ってるでしょ?

そうじゃないです。
言いたいことをこの枠組みで文にするのが上手で早いだけなんです。

でも、学校英語の発想はこの真逆です。知ってる量を増やすことばかり。
だから、学校で英語の成績が良いタイプの人ほど会話は苦手。

逆に、暗記は苦手って人、学生時代英語を勉強してなかったスポーツ選手が意外と英語話せたりするのもこの本質に気づいているからです。

②否定・疑問文に慣れる(一旦疑問詞は忘れる)

「この3つだけで英語は話せる」。2つ目にいきましょう。
2つ目はずばり、先程の3つのパターンの文章を変形することです。

具体的にどう変形するって?
そう。僕たちが会話をする時、変えたいことってまずは肯定するのではなく否定すること。

また、肯定するのではなく聞くこと。この2つです。これを学校文法的な言い方でいうとどういうことになるでしょう?
そう。否定文と疑問文を作れるようになるってことです。

ただ、注意点があります。
瞬時に作れなきゃ意味ないよ。ってこと。
脊髄レベルで体になじませておこうってことです。

1つ目の文法テーマはなんだったでしょう?
まだ、覚えてますよね?そう、3つのパターンでした。念のため、もう一回3つのパターンを復習しましょう。

1つ目:S=C:誰が(S:主語)=(イコール:be動詞)なになに(C:補語)
2つ目:SV:誰が(S:主語)→どうする(V:一般動詞)
3つ目:SVO:誰が(S:主語)→どうする(V:一般動詞)→何を(O:目的語)

この3つでした。
これをまず否定文にする。そして、疑問文にします。

ただ、今回は僕は皆さんに極力、シンプルに。簡単に体に馴染ませることから入ってもらいたい。
なので、1つ目の3つのパターンの例文の時から、主語は「I」と「You」に絞ってました。
まず、この2つの主語が圧倒的に使うことが多いからです。

では、この2つの主語に絞って、否定文と疑問文を瞬時に作るようにしましょう。

①誰々が+~じゃない(ほにゃららじゃない)

先程の誰々が+~だ、を、誰々が+~じゃない、誰々が+~ですか?にするってことです。

やり方は簡単です。
さっき言ったように、ここでは、主語は「I」と「You」に絞ってます。
まずは、身近なことから。これができるようになったら、主語を増やして自分で練習してください。

まず否定文です。

否定文
I am +補語(名詞・形容詞) => I am not (I’m not)+補語(名詞・形容詞)
I was +補語(名詞・形容詞) => I was not (I wasn’t)+補語(名詞・形容詞)
You are+補語(名詞・形容詞) => You are not (You’re not/You aren’t)+補語(名詞・形容詞)
You were+補語(名詞・形容詞) => You were not (You weren’t)+補語(名詞・形容詞)
疑問文
I am+補語(名詞・形容詞) => Am I +補語(名詞・形容詞)
I was+補語(名詞・形容詞) => Was I +補語(名詞・形容詞)

この2つは自問自答なのであまり使わないですね。

You are+補語(名詞・形容詞) => Are you+補語(名詞・形容詞)
You were+補語(名詞・形容詞) => Were you+補語(名詞・形容詞)

どうですか?
主語が2つだけだととても簡単です。
でも、相手は会話です。

瞬時に話せる、聞いてわかることが大事です。
なので、まずは、この2つの主語のときの否定文、疑問文がさっきの肯定文同様瞬時に出てくるようにしましょう。
主語を増やしてあれもこれもと最初からしようとする人がいますが、それは、この2つがほぼ迷いなく瞬時に出てくることに慣れてからです。

さっきも言いましたよね。
文法・単語は知ってる数が大事なのではありません。
会話では、自分の手足のように使えるようになった単語や文法が大事なんです。
さっきの例文を否定文にしてみます。

名詞等
肯定:I’m a student.
=>否定: I’m not a student.
肯定:I was a student last year.
=>否定: I wasn’t a student last year.
肯定:I’m the president of XYZ corporation.
=>否定: I’m not the president of XYZ corporation.
肯定:I was the president of XYZ corporation in 2005.
=>否定: I wasn’t the president of XYZ corporation in 2005.
肯定:You’re an engineer.
=>否定: You are not an engineer.
肯定:You were an engineer.
=>否定: You were not an engineer.
肯定:You are in Yokohama.
=>否定: You are not in Yokohama.
肯定:You were in Yokohama.
=>否定: You were not in Yokohama.

次は、補語が形容詞の文です。

形容詞
肯定:I’m hungry.
=>否定: I am not hungry.
肯定:I was hungry yesterday.
=>否定: I was not hungry yesterday.
肯定:I’m tired.
=>否定: I’m not tired.
肯定:I was tired last night.
=>否定: I was not tired last night.
肯定:You are drunk.
=>否定: You are not drunk.
肯定:You were very drunk last week.
=>否定: You were not very drunk last week.

次、疑問文をやってみましょう。
疑問文は、主語とbe動詞を入れ替えるだけです。

名詞等
肯定:I’m a student.
=>疑問: Are you a student?
(会話でAm I a studentということはあまりないので相手に聞くようにyouにしています)
肯定:I was a student last year.
=>疑問: Were you a student last year?
肯定:I’m the president of XYZ corporation.
=>疑問: Are you the president of XYZ corporation?
肯定:I was the president of XYZ corporation in 2005.
=>疑問: Were you the president of XYZ corporation in 2005?
肯定:You’re an engineer.
=>疑問: Are you an engineer?
肯定:You were an engineer.
=>疑問: Were you an engineer?
肯定:You are in Yokohama.
=>疑問: Are you in Yokohama?
肯定:You were in Yokohama.
=>疑問: Were you in Yokohama?
形容詞
肯定:I’m hungry.
=>疑問: Are you hungry?
肯定:I was hungry yesterday.
=>疑問: Were you hungry yesterday?
肯定:I’m tired.
=>疑問: Are you tired?
肯定:I was tired last night.
=>疑問: Were you tired last night?
肯定:You are drunk.
=>疑問: Are you drunk?
肯定:You were very drunk last week.
=>疑問: Were you drunk last week?

はい。これだけ例文を読んだら大分慣れましたかね?
でも、実際の会話では肯定文を否定文にするわけじゃないです。

いきなり否定文。いきなり疑問文を作ることになるので、頭の中で瞬時に出てくる必要があります。

だからこそ、こうやって同じパターンの出だしを何度もやって慣れる練習をして、少しずつ補語になる名詞や形容詞を変えて、少しずつ、文を拡張したりしながら練習してくようにしましょう。

I was drunk.
I was super drunk.
I was tired.
I was pretty tired yesterday.
I was sad.
I was so sad to hear the news.

こんな感じです。

では、次。一般動詞の2つ目、3つ目のパターンを見てみることにしましょう。
これも、主語を一旦「I」と「You」に絞ることでかなり簡単になります。

否定文
I/You+一般動詞現在
=>I don’t + 動詞現在
I/You+一般動詞過去
=>I didn’t + 動詞現在
疑問文
I/You+一般動詞現在
=>Do I/you + 動詞現在
I/You+一般動詞現過去
=>Did I/you + 動詞現在

パターンは以上です。
さっきの3つの文のパターンの中で、一般動詞を自動詞のケース、他動詞+目的語のケースを分けていましたが、否定文、疑問文の作り方は一緒なのでセットで見てみましょう。

肯定:I dance.
=>否定: I don’t dance.
肯定:I danced very well.
=>否定: I didn’t dance very well.
肯定:You laugh.
=>否定: You don’t laugh.
肯定:You laughed at me.
=>否定: You didn’t laugh at me.
肯定:I sleep.
=>否定: I don’t sleep.
肯定:I slept well yesterday.
=>否定: I didn’t sleep well yesterday.
肯定:I get a job.
=>否定: I don’t get a job.
肯定:I got a new job last month.
=>否定: I didn’t get a new job last month.
肯定:I have a fever.
=>否定: I don’t have a fever.
肯定:I had a fever yesterday.
=>否定: I didn’t have a fever yesterday.
肯定:I had a high fever yesterday.
=>否定: I didn’t have a high fever yesterday.
肯定:I need your help.
=>否定: I don’t need your help.
肯定:I needed your help.
=>否定: I didn’t need your help.

どうですか?
しつこいかもしれませんが、実際の会話では肯定文を否定文にしたり疑問文にするわけではありません。

いきなり否定文、いきなり疑問文です。なので、ここでは、I don’t / I didn’t / You don’t / You didn’t までがするっと出てきてそのうしろの動詞がぱっと出てくるようになるまで練習することが大事です。

次、一般動詞の疑問文に行きます。

肯定:I dance.
=>疑問: Do you dance?
肯定:I danced very well.
=>疑問:Did you dance very well?
肯定:You laugh.
=>疑問:Do you laugh?
肯定:You laughed at me.
=>疑問:Did you laugh at me?
肯定:I sleep.
=>疑問:Do you sleep?
肯定:I slept well yesterday.
=>疑問:Did you sleep well yesterday?
肯定:I get a job.
=>疑問:Do you get a job?
肯定:I got a new job last month.
=>疑問:Did you get a new job last month?
肯定:I have a fever.
=>疑問:Do you have a fever?
肯定:I had a fever yesterday.
=>疑問:Did you have a fever yesterday?
肯定:I had a high fever yesterday.
=>疑問:Did you have a high fever yesterday?
肯定:I need your help.
=>疑問:Do you need my help?
肯定:I needed your help.
=>疑問:Did you need my help?

はい。疑問文、いかがでしたでしょう?
簡単ですよね。でもね。知っててもね。できない人だらけなんです。
ってのもね。さっきから言ってるように、知ってるのとできるのは違うんです。

だれでもね。時間をかければできることかもしれませんが、日本人の多くの方がこうした簡単なパターンでの組み合わせ、そして、否定、疑問文を作る際に瞬時に話す練習してません。

でも、もうわかりましたよね?
瞬時に話せないということは、黙ってることと同義です。

あるいは、こうしたパターンに慣れてないと、相手が早口で話してきた時、仮に簡単な英語でも聞き取れないことが多発するってことです。

みんなね、こうした本を読み進めることに時間をかけてますけど、まず僕たち日本人が慣れるべきはこの基本なんです。

だって、さっき言いましたよね。
文の作り方の発想が全く違うんです。日本語と英語は。

いわば、野球一筋。大谷さんのようなすごい人だって、いきなりサッカーやれって言われたら、理屈は分かってもスグに体は反応できません。
それが、今お話したことなんです。

ちなみに、疑問文ですが、慣れるまではひっくり返すのが頭が追いつかない。
そんな方もいると思います。
そんな場合は、肯定文で話して語尾だけ上げて質問系にすれば疑問文になります。

例えば、

Did you laugh at me?
俺のこと笑ったな?

と言いたかった時、スグに出てこなかったら悔しいかもしれません。
そんな時は、とりあえず「You laughed at me?」と語尾を上げることで疑問文になります。
話し言葉は、とにかく時間勝負ですから、慣れてないことは無理しない。

まずは、使い慣れた方法で瞬時にアウトプットする。これです。

③動詞を拡張して会話のニュアンスを足す

「この3つだけで英語は話せる」。3つ目です。
3つ目はずばり、助動詞などを使って動詞に彩りを添えて、会話によりニュアンスを足すことに慣れることです。

1つ目、2つ目は主語、述語に基づき文を並べるための話しでした。
なぜなら、日本語と違って英語は順番命の言語。つまり、並べる順番に慣れて瞬時に組み立てられるようになることが一番大事だからです。

でも、今までの会話ででてきた文章見てください。

I’m a student.
I am the president of the XYZ corporation.
You’re an engineer.
You laugh at me.
I slept well yesterday.
I get a new job.
I had a fever yesterday.

どうですか?
日本語的には「~だ」、「~する」といった状態・動作そのまんまを言い表しています。

でも、僕らってそんな単純な生き物じゃないですよね。
「~だ」じゃなくて、「~になりたい」だったり、「~する」のかわりに「~したい」「~できる」「~するつもり」「~かもしれない」といったように、「~だ」「~する」以外のことも話します。

特に海外旅行に行った時なんかは、ホテル、お店での店員さんとの会話など相手に頼んだりお願いすることだらけです。

仕事だってそうです。
そう、次に慣れるべきは、自分の会話にこうした「~したい」「~できる」「~するつもり」「~かもしれない」といったニュアンスを足すことなんです。

でもね。英語って良い言語ですよ。
さっきやりましたよね。英語は基本3つしかパターンがないって。

そして、このニュアンスの足し方は日本語より簡単です。どうするかって?
そう、動詞の前に必要な要素を足すだけなんです。それが助動詞です。
ここでは、本当に会話でよく使うものをまとめておきます。

want to (wanna)+動詞:~したい
need to +動詞:~する必要がある
have to+動詞:~しなければならない
must:~しなければならない/~に違いない
would like to:+動詞:~したい(丁寧)
can+動詞:~できる
be going to (be gonna)+動詞:~することになっている(すでに決まってる予定)
will+動詞:~するつもり(意志的)
should+動詞:~するべき
may+動詞:~するかもしれない

このあたりに慣れておけば十分です。

例えば、

I’m a student.

I want to be a student. 学生になりたい
I need to be a student. 学生になる必要がある
I have to be a student. 学生にならなければならない
I get a new job.

I want to get a new job. 新しい仕事をゲットしたい
I’m gonna get a new job. 新しい仕事をゲットすることになっている
I will get a new job. 新しい仕事をゲットする(何が何でも/意志)
I should get a new job. 新しい仕事をゲットすべきだ

どうですか?
会話内の動詞にニュアンスが加わることで、単純に動詞だけの文章より話し手の気持ちが入ってきますよね?

まずは、肯定文でしっかりと3つのパターンで文を作る際に、動詞の前にこうした助動詞を挟んで文章をつくることに慣れてください。
肯定文はそんなに難しくありません。

なお、助動詞のCan/Couldなどは、疑問文にすると依頼・許可という形で、海外旅行でよく使う様々な文を作る際に役立ちます。

例えば、

Can I have this? これ頂いてもいいですか?
Can I have a tall-size latte, please?  トールサイズのラテ頂いてもいいですか?
Can I pay by credit card? カードで払ってもいいですか?
Can you keep my baggage? カバンを預かっててくれますか?
Can you call a taxi for me?  タクシーを呼んでくれますか?
(※Couldを使うとより丁寧になります)

のような感じです。
どうですか?結構、いろんなこと言えますよね。

他にも1つ目の3つのパターンに慣れた上で、助動詞、なかでも、Can/Couldやwould like toあたりに慣れていれば、海外旅行でもアドリブでかなりの会話をすることができるようになります。

もっとたくさんのことを知識として知ってるのに、一向に話せない人とこの最低限のことだけはしっかりと使いこなして、旅行や仕事もなんとかなってる人。
どっちが、英語を使いこなすという上で、順番が正しいかはもう皆さん、わかりますよね。

なお、これらの会話をしっかりとできるようになるには、基本動詞だけはこの3つの文法同様に、体感レベルで使えるようになっておく必要があります。
そのためには、学生時代とはちょっと違う視点で、英会話必須の動詞に慣れておく必要があります。

詳しくは、「【イラスト付き/教材級】英会話の9割がわかるようになる基本動詞Top55【総集編】」の動画一本でバッチリ使いこなせるよう解説しています。合わせてお聞きください。

まとめ

はい。今日のまとめです。

①英語の代表的な3つのパターンで文の組み立てに慣れること
②疑問文、否定文をつくれるようになること
③動詞を拡張して会話のニュアンスを足す

この3つでしたね。
すべて当たり前のことですが、英語の知識が豊富な方でも驚くくらいに、ぱっと文を作ることができないことばかりです。

はい。ということで、いかがだったでしょう?

今日も最後まで見てくれてありがとうございました。
これからも、みんなの英語学習のあるあるの落とし穴におっこちないよう、その対処法もたくさん紹介していきます。

また今回の記事は、こちらの動画「英語の仕組みが分かれば英会話は【超簡単】!|文法本いらず、この3つだけで英語は話せる、聞けるようになる!」でも、解説しているので、ぜひチェックしてみてください!

それでは次回の記事でまたお会いしましょう。

Bye guys!

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Hey guys. しゅみすけです。 本職は英会話教室の社長をやってます。 今日の記事はリスニングです。 ってのも、皆さん。ぶっちゃけリスニング悩みすぎですよ。 色々試行錯誤していると思いますが、その割には成果がなかなか ...

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Hey guys.

しゅみすけです。
本職は英会話教室の社長をやってます。

今日の記事はリスニングです。
ってのも、皆さん。ぶっちゃけリスニング悩みすぎですよ。
色々試行錯誤していると思いますが、その割には成果がなかなか出ない。
ってのも、理由は簡単です。やってること間違ってる人多いです。

今回の記事では、今まで聞こえなかった英語を聞こえるようにするための方法を解説します。英語のリスニングのコツ、できない理由から、英語初心者におすすめの学習法まで英語のリスニングの謎を解決できるよう徹底解説させていただきます。詳しくはYouTube本体動画でよりわかりやすくまとめていますので合わせてチェックしてみてください。

また、今回の記事は、「【聞こえるようになるワーク付き】英語が聞こえない本当の理由とリスニングできる人はみんなやってること」の動画でも、わかりやすく解説しているので、ぜひあわせてチェックしてみてください。

英語のリスニングが聞こえない本当の理由とは?

多分、こんな経験あると思います。

・英語の会話聞こえなかったけど、後で字幕見てみたら全部知ってる単語だった
・TOEICや英検のリスニングセクションはそれなりに聞けるのに、リアルの英語が聞こえない
・いつかドラマ、映画や海外のYouTuberの動画など英語で聞こえるようになりたい

これから、こんな方のために話していきます。

最初に言っておきます。
僕自身かつてリスニングは昔メチャ苦手でした。

ですが、今は、大好きです。
ってか、完全に溶け込んでいます。

聞いてるYouTube動画の8割は英語のものです。
僕は、超多趣味なオタクなので、歴史、科学、アニメ、自己啓発、スピリチュアル、テクノロジー。
ほとんどの情報収集は海外のYouTubeチャンネルです。
なぜかというと、同じテーマでも日本のYouTubeチャンネルより遥かに量が多い、内容も面白いし、クオリティ高いものが多いからです。

ぶっちゃけね、英語の勉強の仕方を日本人の英語系YouTuberの動画ばっか聞いてるのもう、飽きませんか?
まぁ、僕もその一人ですが。

たぶんね。僕が今英語学習してたらそう思います。
もう、TOEICのリスニングセクションで英語聞こえたとか。
でも、実際の英語は聞こえないとか。もうおままごとはもういい。

きっとみなさんもそうですよね。

でも安心してください。
今日僕の話を聞いて、その後ちゃんとワークを続けてくれたら皆さんも聞こえるようになります。

ただね、最初に大事なことを言っておきます。
多くの方は英語が聞こえないっていうことの本当の理由を理解してません。

本当の理由を分かってないとどうなりますか。
正しいリスニング素材や学習法を自分で考えたり探すことができません。

じゃあどうなるか。
代わりに、すぐにそれっぽい市販の教材に手を出したり、みんながやってるからとテスト勉強に出てくるリスニングセクションの英語でお茶を濁してます。

でも、あまり状況かわりませんよね。
何年。いや、人によっては何十年とこんな状態が続くんです。

でもこの記事で、そんな状況ともおさらばです。

最初に実際の英語を聞いてもらいます。
この英語は、僕がいろんな方々をサポートしていて、平均的に日本人が聞こえない英語の代表的な会話として選びました。
本当の初心者の方も、TOEICのリスニングなんかはそこそこ聞ける方も、共通する苦手な英語です。

そして、今回の記事では「なぜ聞こえないのか」。
このメカニズムをしっかりと理解してもらおうと思っています。
特に、今回の記事では、あまり英語業界の人が指摘しない点から話そうと思います。

例えば、そもそも「聞く」という行為とはなにか。
僕らの頭で一体全体何が起こってるのか。

こういう視点で解説します。
最初に言っておきますが、英語耳とかウソです。
問題は皆さんの耳じゃないです。

この記事でしっかりと、英語を「聞いて、理解する」ってのはどういうことか。
これを理解することができます。
そうすれば、今の状況から自分が何からすべきかもわかるようになります。

ってことで、皆さん準備はできましたか?

それでは、
Let’s get into it!

英語のリスニングワークを一緒にしてみよう

ではさっそくワークをしてみます。
これから音声を流します。

急だったので気持ちの準備できてない?
じゃ、一緒に深呼吸して気持ちの準備しましょう。すぅ、はぁ、すぅ、はぁ。
はい、いいですか?

では、今から流します。

はい、どうでしたか?

楽勝だったよって方。あなたのリスニング力は中級以上です。
またいずれ、中級~上級者向けの動画を作るので、この動画は閉じていただいてオッケーです。

あっ、でも、この先説明する、「聞く」って行為の本質の解説をします。このことは、中上級者も知っておく価値があります。
そこまで聞いた後、閉じちゃってもらった方がいいかもしれません。

でも、残り大多数の方。こう思ったんじゃないでしょうか?

・ いくつか単語は聞こえた
・ 場面の映像と合わせてなんとなく意味を推測できた
・ 全然聞こえなかった

いかがですか?こんな感じだと思います。
そうだった方はこれから先の解説をしっかり聞いて、そして一緒にワークを行うようにしましょう。
聞こえるようになります。

英語が聞こえるというのはどういう行為なの?

ここで最初にリスニングにおいて一番大事な結論を言っておきます。

それは・・・。
と思ったのですが、1つ質問です。

まず、言語を聞いて理解するっていうのは、どういうことなのか。
考えてみたことありますか?

ほとんどの方はないと思います。
ってのも、僕たちは、この「聞く」という行為を日々当たり前に行っているから、その意味することを意識することすらないからです。

結論です。
これ、さっきちらっと言ったんですが、聞いて理解してるのは耳じゃないですよ。

え、耳じゃない?じゃどこかって?
そう。皆さんの脳と意識です。

これが、今後のリスニングのあらゆる学習で鍵となる重要な事実です。
まだこう言われてもわからないかもしれないので、もうちょっと身近なたとえで理解しましょう。

音を聞くという行為はいわゆる五感に分類されます。
五感って覚えてます?

触る=触覚、見る=視覚、味わう=味覚、匂いを嗅ぐ=嗅覚、といったものです。
聞く行為は本質的にはこれらの行為と同じです。

じゃ、その五感はどこで感じてるのでしょう?
つまり、美味しそうなご飯の匂いを嗅いだり、ゴミ箱の匂いが臭いと思ったり。虫の鳴き声が聞こえたり。
こうした五感は目や耳や鼻で行ってると思いますよね。

厳密には違います。

じゃどこかって?という話ですが、脳と意識です。
僕らが五感で感じてることは、実は、脳と意識によって作られた世界なんです。

例えば、見たり聞いたりするという行為。
今、僕の動画を見ている人。僕が話しているのが見えてるし、僕の声が聞こえてるはずです。
でも、厳密には見たり聞いたりしてるのは、皆さんの目や耳じゃないです。
目は単に光を集めるレンズです。
耳は音波を受信する器官でしかありません。

じゃあ、どうやって見たり聞いたりしてるの?って話ですが、こうしてます。

①光や音波の情報を目や耳などの器官が受信する
②情報を脳が電気信号に変える
③意識が電気信号を過去の記憶や知識と照合し、どういう風に映像や音などの五感で表示するか決める
④脳がプロジェクションとして表示する。

以上です。
皆さんの脳は実際はテレビやラジオみたいなもので、意識はチャンネル変えだと思ってください。
どの電波を受信するかを意識が決めて、テレビである脳が映し出し、それを私たちは見たり聞いて体感してると思っている。

ここからリスニングに話を戻します。
この事実をリスニング学習とどう繋げるか。もうわかりますよね。
実際に聞いて理解するのは、耳じゃなく、あなたの意識と脳だということです。

だから、聞こえるようになるには、この脳の細胞の配列を意識が組み直さないといけないんです。
その過程で、音の受信が弱ければそれに慣れる、単語が足りなければ単語を強化する、あるいは英語を英語のまま理解する必要があれば、読解力の訓練をする。

皆さんがちまたで聞いてきたリスニング学習法はパーツパーツで見れば正しいです。
しかし、いまいち成果が出ないのは、自分にとっての「なぜ?」が分かってない状態で、なんとなくやってきたからです。

英語が聞こえない理由を再分析

ってことで、ここから、さっき見た動画をもとに聞き取れなかった理由を一緒に分析してみることにしましょう。

では、さっきの動画ですが字幕あり版をこれから流します。

はい、どうでした?
そんなに難しくなかったと思います。

ストーリーとしては、みんながレストランにいる場所に、仲間のPaulが怪我をした状態で登場します。
で、仲間が心配して聞いてましたよね。

そうしたら、Paulはバンが事故でだめになってしまった。といってました。
なんで事故にあったかというと何故だか道路に魚がいた。
その魚を避けようとハンドルを回したら、ハンドルが取れてしまった、という話でした。

んなことあるかい。まぁ、でもそんなストーリーでした。

音は聞こえましたか?
うーん。聞こえたり、聞こえなかったり。単語しか拾えなかった。

では、字幕ありで見た時、意味はわかりましたか?

完全にわかった人。
映像と合わせればだいたいわかった。って人。
あまり分からなかった。って人。

多分この3つのいずれかだと思います。
多いのは、2つ目の映像と字幕があればだいたいわかった。だと思います。

ここから何が分かるでしょう?
文字としてみればだいたい日本語訳しながら意味がわかった。
でも、音で聞きながら理解しようとすると様々な要因で分からなかった。

こういうことです。

僕がお手伝いしてる人もほぼ同じです。
ここからこういう症状の時の3つの理由をいいます。
他にもあるけど、今から僕が言う3つが圧倒的に理由としては大きいでしょう。

①音が拾えない
②文脈で意味が予測できない
③英語の語順のまま理解できないから取り残される

実はどれもさっき僕が話した、意識と脳と理由が繋がってます。
リスニングの解決策はこの3つの問題を1つ1つ潰していくことが答えとなります。どういうこと?ってことですが、つまりこういうことです。

① 音が拾えない→英語の音を認識できるように意識と脳の回路を組み直す
② 文脈で意味が予測できない→よく使われる英語の単語の本質を理解し直して脳の回路を組み直す
③ 英語のまま理解できないから取り残される→英語の文の構造を理解し脳の回路を組み直す

この3つです。
これから、具体的に話していきます。

①音が拾えない→英語の音を認識できるように意識と脳の回路を組み直す

1つ目の音問題の解決です。

音とは、ズバリ英語と日本語では音の違いです。
特に、日本語は音の数が少ない言語です。

一方、英語は音の数が多いです。

これ知ってました?だから、日本語って同音異義語だらけなんですよ。
公正な判断をする、原稿を校正する。少年院で構成する。
全部「こうせいする」という発音は一緒ですが意味が違います。

日本語は音が少ない言語なんです。
だって、母音が5、子音は13しかありません。

英語は、どれくらいあると思いますか?
分類の仕方によりますが細かく見ると母音で26、子音は24くらい。つまり、僕らが認識できない音が30個近くあるってことです。
さらに言えば、これが、単語間のリエゾンなどでてくると更に複雑になります。

でも、心配しないでください。
実際の英語の音自体は音波です。

当然、僕らの脳に入ってきてます。
ただ、まだ意識できてないだけです。

正確に言うと、意識がその音を「雑音として処理するのか」「意味を持った言葉として処理するか」決めています。
つまり、現時点で聞こえてないとすれば、あなたの意識がまだスルーしてるだけです。
だから、意識が気づいて拾えるようになればいいわけです。

じゃあどうするか。
って話ですが、簡単です。

あなたが意識的に、文字と実際に聞こえる音のすり合わせをする作業をするってことです。
ここで、シャドーイングって言う人いますが、今日のワークが聞こえなかった方はシャドーイングはまだやらないほうがいいです。

じゃ何をするかって?

そう。オーバーラッピングです
初心者のうちは、オーバーラッピング一択です。

オーバーラッピングとは、字幕と聞こえてくる音を確認しながら、その音と合わせて自分も発生する音読学習法です。
オーバーラッピングは様々な効果があるのですが、まず、単語と音の意識のすり合わせ、当然、リエゾンしてしまう音などと単語間の意識のすり合わせ。
これを自分の目から取り入れる文字情報、耳から入ってくる音情報がそれぞれ電気信号に変換された際に結びつける学習法です。

つまり、五感のうち、視覚、聴覚を動員できるので、まず音の問題を解決するという点で考えると、一番適した学習法だといえます。

おまけですが、音を強烈に意識して自分の発声練習もすれば発音も良くなります。
発声の際は喉発音を意識すると良いでしょう。

日本語と英語という言語の音の構成要素の内、一番大きな違いを埋め合わせられるので、一発でそれっぽいところまで持っていけます。
結果、発音も良くなるし、似た音を作れる状態まで来るということは、当然聞いて判別できる音が増えるということです。

オーバーラッピングについては、最後に一緒に練習しましょう。
先に、2つ目、3つ目の問題を解決します。

②文脈で意味が予測できない→よく使われる英語の単語の本質を理解し直して脳の回路を組み直す

2つ目は「文脈で意味が予測できない問題」です。
今回は、単語という視点で話します。

音が脳で処理される際、僕らがもう1つやっていることがあります。
それは、脳に入ってきた音が雑音じゃなく、言語であると判別することです。
次に、その音は英語という言語であること。そしてその聞こえた音と、自分が知っている単語と瞬時に照合するっていう作業をしています。

ここで問題があります。

それは、この知ってる単語と瞬時に照合するって言う点です。これが曲者です。

なぜかというと、実はこの照合する単語の多くが皆さんが知らない単語じゃないんです。
知ってるけど、瞬時に判別できない単語ってことです。

例えば、今回の映像の会話をいくつか見てみましょう。

What happened to you?
I had an accident with the van.
I was wearing my seat belt.
No one was hurt.
But I think we gonna need a new van.
I tried to turn, but I had a problem with the steering wheel.
The steering wheel broke?
It came off.

動詞に注目してください。

どうですか?

have、wear、be動詞、need、try、turn、broke、come。ぜーんぶ、一音節の超簡単な単語です。
問題は、これらの単語が簡単であるにも関わらず、聞こえなかったり、意味が推測できないってことです。

それはどうしてか?
理由は、ネイティブの会話で登場する動詞の多くが、いわゆる基本動詞と呼ばれるものだからです。

ザクッと、基本動詞が聞こえにくい理由を言っておきます。

1つ目はスペルが短い一音節の単語ばかり。
英語は、短い単語ほど聞き取りにくいこと。

2つ目は不規則動詞が多いので慣れてないとわからない。
実は、基本動詞のほとんどが不規則動詞です。
なので、聞いて瞬時に、過去、過去分詞など判別できないとアウトです。

3つ目、これも超重要です。
意味が多岐にわたる。基本動詞は、大昔から使われ意味が多岐にわたります。
have1つ見ても、had a car acciddent事故にあった、had a problem問題がある、など、haveの対象がモノで使われるよりも、accident、problemのような抽象的なものに使われることが多いという事実に慣れておかないと、会話では瞬時に理解できません。

基本動詞については、「【イラスト付き/教材級】英会話の9割がわかるようになる基本動詞Top55【総集編】」の動画を見てみてください。
この感覚に慣れるだけでも、ぶっちゃけリスニングかなり変わります。

ついでに、基本動詞と一緒にくっつきやすい前置詞を学ぶともう句動詞なども怖くなくなります。

こちらは、「【イラスト付き/教材級】死ぬまで忘れない – 英会話でよく使われる前置詞Top50を完全イメージ化【総集編】」という動画でこれでもかと例文付きで解説しています。ぶっちゃけですが、耳の訓練じゃなくてこの動詞と前置詞を学ぶだけでも、リスニングかなり解決します。実証済みです。

③英語のまま理解できないから取り残される→英語の文の構造を理解し脳の回路を組み直す

最後に3つ目の理由。文の構造に慣れることです。

これは、初心者ではめちゃ顕著な問題です。
ですが、中上級者になって長い英語になると、更に問題が顕在化します。
つまり、英語初心者のうちに早めに脳の回路を組み替えておくと、後が楽です。

もし、今英語を聞くときに、日本語訳しながら理解してる人。
もしくは、聞きながら知ってる単語をなんとか拾って、それで意味を推測してる人。

その人達はおそらく今僕が言ったことが理由で英語の聞き取りで苦戦しているはずです。
英語が聞くのが上手な人は、会話を予測しながら聞いてます。予測しながら聞く?

こう言われるとキョトンとしますよね。
実は、言語を聞くという行為は何も音だけじゃないです。

実は予測というのが非常に重要な要素なんです。
こう言われてもイメージしにくいですよね。

なので、ひとつ、別の例えをします。
野球なんかで同じことが言えます。バッターがボールを当てますよね。

それを聞いて理解することと同じと思ってください。
で、バッターってどうやってボールに当ててるか、というと、別にピッチャーの手元を離れてから自分のところに車で最後までボールを見てるわけじゃないです。
ピッチャーの投げるフォームから、カーブかな、ストレートかなと予測してます。

そう。半分予測しながら、バットをボールに合わせてます。
こうすることで、単にボールを見てるだけの時より当たる確率が俄然高くなります。

実は、言葉を聞いて理解するというのも同じです。
英語のリスニングが上手な人の多くは、無意識のうちにこのことをやってます。

日本語の方が理解しやすいと思うので、ひとつ例をあげます。
「昨日さ、スーパーに行ったらさ、タコの刺身がめちゃ○○かったの。で、それ買って刺し身にしたらめちゃXXたの。」

さて、どうですか?
多分、最初の〇〇の部分は、「安かった」なんかが思い浮かんだと思います。

次のXXの部分はどうでしょう。
「美味しかったの」「うまかったの」などが予想されたと思います。

そう。このように実は僕らは音だけで判別するのではないのです。
聞こえてくる文を想像しながら、理解する行為をしています。

英語でもこれができるようになったらどうでしょう?
もう、めちゃリスニング楽になります。
多少手を抜いて聞いてても全然聞こえるようになります。

じゃ、どうするかってことですが、いくつかポイントがあります。

例えば、コロケーションと呼ばれる連語。
これは、2つ以上の単語のくっつくフレーズのようなパターンです。
フレーズ暗記しまくってる人は、結構あるんじゃないかな。

ただ、もっと大事な要素があります。
それは、英語という言語の最大の特徴である語順です。
なぜ語順が大事かというと、英語はパターンの言語だからです。
僕がよく言ってる、英語の文の多くは、「誰が」「どうする」「何を」のSVO、第三文型が多いです。

あとは、「誰が」「どうする」(自動詞)のSVの第一文型、あとは、「誰が」=「何々だ」のSVCの形をとる第二文型。
他にもあるんだけど、英語の会話では、圧倒的にこの3つです。
つまり、この3つの球筋(たますじ)のいずれかがくるなと思いながら聞くだけでも、英語はかなり聞こえるようになるってことです。

ちなみに、今回の会話だと、

What happened to you?

これは疑問詞で始まってますが、肯定文にして、Something happenedと理解すれば、主語+動詞のSV。

I had an accident with the van.

これは、主語がI、動詞がhad、目的語がan accidentですよね。

I was wearing my seat belt.

これは、主語がI、現在進行系なのでwasがありますが、動詞はwear、目的語がmy seat belt。

No one was hurt.

これは、主語がNo one、動詞がbe動詞のwas、で、補語がhurt、傷つくって意味の動詞の過去分詞で補語になってます。

We gonna need a new van.

これは主語がwe、gonnaはbe going toで、次の動詞はneed、目的語がa new vanです。

どうですか?
注意して観察すると、ほぼすべての文が、主語+動詞の形を取ってることに気づくと思います。

そう。英語は実はパターン、配置の言語なんです。そして、パターンは思った以上に少ない。
だから、どのパターンで来るかが予め予測しながら聞くことがし易い言語だと言えます。

ってことで、英語で圧倒的に多い3つの文のパターン。
これは押さえておくことをおすすめします。
これに慣れるとかなり聞き取り楽になります。

これはね。ネットで検索したらいくらでも事例出てきます。
でも、まぁ、めんどくさいと思うので、今回のリスナープレゼント作りました。

ズバリ、会話でよく使われる英語の3つのパターンです。
興味ある方は、Lineお友達登録して、その後、僕にメッセージ送ってください。

キーワードは「3つのパターン」です。
文字間違えると届かないので注意してください。

公式LINEの登録はこちら

一緒に英語のオーバーラッピングをしてみよう

今回のワークは、オーバーラッピングです。
実は、今回の3つの聞こえない問題を1セットで解決する勉強法がオーバーラッピングです。

まず、オーバーラッピングは音と文字のすり合わせをします。
オーバーラッピングには、多読の要素があります。
そして、英語の語順に慣れるのに最も最適な方法。

それが多読です。
また、基本動詞が多いことに気づくことになりますので、ここで、基本動詞の重要性がわかります。

最後におまけとして、自分自身の発音改善、結果として、スピーキング改善もつながる。もう、一石二鳥どころか一石五鳥くらいある学習法です。
僕も読みながらしますけど、皆さんも、目と耳で字幕と音を聞いて、実際の音と文字をすり合わせしながら、喉から声を出してください。

はい、では、喉をまず開きます。
日本人は普段あまり喉を使わないで発声しますので、先に喉を開くと声が通ります。
はい、じゃ、あくびしましょう。ふぁー。もう一回。ファー。これでオッケーです。

では、これから再生しながら、字幕にあわせて読んでいきます。
喉から声を出すことを意識してください。

できれば、ここで動画を巻き戻してもう5回位やってみてください。
これで、皆さんの脳では、音と知っている単語の回路の組み直しが行われています。
時間があれば、後で、紹介した基本動詞、そして英文の3つのパターンを学び直しておいてください。

ここまでやればもう完璧です。

どうでしょう?

最初聞いたときは全然だった英語がかなり聞こえたはずです。

同じ素材なのでいっぱいオーバーラッピングして覚えちゃったよって人もいるかもしれません。
でも、それも1つの成果です。

さらに言えば、似た表現が出てきた時、例えば、動詞haveの後ろの目的語が変わっても今後はかなり聞いて意味を推測できるようになっています。
つまり、もう同じ過ちはしないレベルで皆さんの脳の回路を意識が新しい回路に結びつけたってことです。

これが増えていくことを何というのでしょう?
そう。なんか最近英語が聞こえるようになってきた。っていうことです。

まとめ

はい。今日のまとめです。

今日は言語を聞いて理解するという行為がなんなのか。
そこから話しました。要は、意識と脳の問題だよってことと、神経回路を意図的に組み替えれば聞こえるようになる話をしました。

また、具体的な3つの問題点とそれを解消するための学習法を解説しました。
今回は、オーバーラッピングのワークもしましたが、それに加えて、単語や英語の文型の話も含めて話しました。これは、実は多くの人が見落としているポイントです。先に潰しておくと、本格的なリスニング訓練前に脳の回路が事前に組み替えられてます。なので、これだけでもぶっちゃけ聞き取り改善してます。

過去動画で、基本動詞と前置詞はかなり掘り下げて解決してますので、セットで学んでみてください。

はい。ということで、いかがだったでしょう?
今日も最後まで見てくれてありがとうございました。
これからも、みんなの英語学習のあるあるの落とし穴におっこちないよう、その対処法もたくさん紹介していきます。

それでは次回の記事でまたお会いしましょう。

Bye guys!

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英語の前置詞Top50完全攻略! – コアイメージをイラスト化し使い分けが完璧になれるまで学べるように一覧でまとめました https://shunsukeoyama.com/english-prepositions?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=%25e8%258b%25b1%25e8%25aa%259e%25e3%2581%25ae%25e5%2589%258d%25e7%25bd%25ae%25e8%25a9%259e%25e4%25b8%2580%25e8%25a6%25a7%25e3%2581%25be%25e3%2581%25a8%25e3%2582%2581%25ef%25bc%2581%25e3%2582%25a4%25e3%2583%25a9%25e3%2582%25b9%25e3%2583%2588%25e3%2582%25a4%25e3%2583%25a1%25e3%2583%25bc%25e3%2582%25b8%25e3%2581%25a7%25e4%25bd%25bf&utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=%25e8%258b%25b1%25e8%25aa%259e%25e3%2581%25ae%25e5%2589%258d%25e7%25bd%25ae%25e8%25a9%259e%25e4%25b8%2580%25e8%25a6%25a7%25e3%2581%25be%25e3%2581%25a8%25e3%2582%2581%25ef%25bc%2581%25e3%2582%25a4%25e3%2583%25a9%25e3%2582%25b9%25e3%2583%2588%25e3%2582%25a4%25e3%2583%25a1%25e3%2583%25bc%25e3%2582%25b8%25e3%2581%25a7%25e4%25bd%25bf Wed, 21 Jun 2023 13:07:32 +0000 https://shunsukeoyama.com/?p=8681

この記事では、英語の前置詞の中でも登場回数の多いTop50を一覧でまとめました。 前置詞学習で重要となるコアイメージも、プロのイラストレーターに頼んでイラスト化しました。前置詞の使い分けが完璧になれるまで学べます。これか ...

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この記事では、英語の前置詞の中でも登場回数の多いTop50を一覧でまとめました。

前置詞学習で重要となるコアイメージも、プロのイラストレーターに頼んでイラスト化しました。前置詞の使い分けが完璧になれるまで学べます。これから英語の前置詞を完全攻略したい方は、本記事とYouTube動画を参考に学べば一生困ることはありません。

僕はYouTubeを始めてから、いつか、前置詞についてはちゃんと話さないといけない。そう思ってました。

ただ実は、なかなか尻込みしてました。というのも、作るの大変なんです。解説動画だけだと消化不良な内容になる。かといって、イラストを作るもめちゃ大変。

なので、今まで先送りしてたテーマでしたが、前回、基本動詞をテーマとして扱った以上は、前置詞はセットで学んでいただく必要がある。責任持って前置詞についても作ろう。そう心に誓ってました。っていうのも、基本動詞とセットで理解を深めるべきはこの前置詞だからなんですね。

ということで、作る以上はこの動画1本で、皆さんが前置詞を学び直してもう一生前置詞では悩まない、忘れない、そして、使いこなせる。
今回は、僕もその覚悟をもって、この動画を作成しました。イラストもわかりやすくイメージ化することが上手な方に頼んで描いてもらいました。

ってことで、みなさんね。まず最初に質問です。
英語の前置詞はお好きですか?

いないですよね。
今の日本の英語学習の仕方では、前置詞が好き、得意ですっていうふうになることはまずありません。あるとしたら、相当な変わり者だと思います。

でも、前置詞を使いこなせたらどれだけ自分の英会話力の幅がひろがるだろう。自信をもっては話せるだろうか。そう考えたことがあるはずです。

例えば、皆さんもこんな疑問を感じたことはあるのではないでしょうか?例えば、

・ I go to Tokyo.

とかはすぐに言えるけど、どうして電車の車内放送では

・This train bounds for Tokyo

のように同じ行き先なのに「to」じゃなくて「for」になるのか?

あるいは、

・Let’s meet at the station.
駅で会いましょう。
・I went to bed at 9:00pm.
9時に寝ます。
・I looked at the boy over there.
向こうにいる少年を見ました。

なんで、同じ「at」なのに、「~で」「~に」「~を」と全然日本語訳違うのか。

僕も受験勉強から入った口なので、この気持ちは良くわかります。でも学校ではこうしたことを教えてくれませんよね。「とりあえず日本語訳しなさい」、で終了です。僕自身ですね。この微妙な状況のまま、アメリカの大学院に行きました。そして、外資系の企業4社で働きました。その間もずっと前置詞は難しいと思ってました。

とはいってもね。仕事なので、職場ではアメリカ人の上司、同僚も別に僕が前置詞間違ってても修正してなんてしてくれません。ってことで、僕自身、前置詞の本質を学び直そうとなったのは、自分が英会話教室を立ち上げてからのことですね。

なんでこんな話したかといとですね。英語を仕事で使ってたりしてる人でもね。みんな、当時の僕みたいな感じなんです。前置詞をちゃんと分かっててかつ、英語を話すのが上手な人ってのはほとんどいません。

でも、皆さん、きっと、こう思ったはずです。
前置詞を間違えると恥ずかしい。不安を感じる。そうなんです。初心者こそ、こうした小さな間違いが不安で英語を話すことが億劫になってしまいます。

だからこそ、前置詞の苦手意識は早いうちに解決しておく。これです。

それに、僕みたいな遠回りはしたくないですよね。1本の動画で僕が何年もモヤモヤしていたことを皆さんはショートカットできないか。そう思って作ったのがこの前置詞徹底攻略の動画です。

では、これから解説に入りたいと思います。なお、僕は、月に1本か多いときでも2本くらいしか動画をあげません。その代わり、上げるものは本当に英語学習者の方の役に立ちたい。そう思って、有料級のものを作ることを目指しています。

また、今日の動画で紹介する前置詞はその単語が内包している核心、コアとかいわれるイメージをイラスト化しています。このコアのイメージイラストも、リスナープレゼントであとで手に入れる方法をお伝えします。興味のある方は、この動画後半のどこかでプレゼントを得るための秘密の番号を2回ほど言います。なので、まずは、プレゼントのことばかり考えずに、この動画を聞きながらネイティブのよく使う前置詞を学んでください。

はい、それでは、皆さん準備はできましたか?

それでは、
Let’s get into it!

※詳細はこちらの動画「【イラスト付き/教材級】一生忘れない – 英会話でよく使われる前置詞Top50を完全イメージ化【総集編】」をご覧になってみてください。

日本人が英語の前置詞を難しいと感じる理由は?

じゃあ、これから解説に入りたいのですがその前にこの動画のトリセツをお話しておきます。
1回目に聞く方は、これからの学習の効率を左右しますのでちゃんと聞いてください。2回目以降の方は、ここはスキップして個別前置詞の解説に入ってもらってオッケーです。

まず、質問です。

なぜ、僕たち日本人は前置詞を難しいと感じるのでしょうか?
考えてみたことはありますか?

そもそもネイティブスピーカーも僕たち日本人と同じように、1つ1つの前置詞にいろんな意味があってわからない、使い分けが難しい、なんて愚痴を言ってるのでしょうか。そんなことはありません。

では、なぜ私たち日本人にとって前置詞がここまで難しいと思うのでしょうか?これを理解してから、解説を聞くとストンと腑に落ちて理解が圧倒的に早まります。

日本語には前置詞がない

最初の理由は、日本語には前置詞がそもそもありません。あれ「日本語って前置詞ってなかったっけ?」そう思った人も多いかもしれません。

当たり前のことですが、母国語である日本語ってのは私達にとっては当たり前すぎて、いろんなことに気づいていません。なので、英語と日本語の違いや比較を客観的にすることってほとんどの人にはないんですね。

格助詞と対応させようとするから分からなくなる

でも、ここでもう1つ疑問が湧いたはずです。じゃあ、前置詞がないのにどうやって、英語の前置詞が行っていることを日本語では表現してるのか?

これ、皆さん考えたことありますか?日本語では、前置詞がない代わりに、助詞、正確には格助詞などを使って和訳してます。

例えば主格の「~が」、「~は」、とか、与格の「~に」 、属格(ぞっかく)となる、「~の」、方向なら「~へ」、対格ならば、「~を」、などを使っています。例えば、「a friend of mine」だったら「私の友達」、「the discovery of America」なら「アメリカの発見」で、格助詞の「〜の」を使うことで表現してます。

ここまでご覧になって、勘が鋭い方はもう1つの疑問が湧いてくるはずです。日本語の助詞と英語の前置詞の違いは何なのってことです。

英語は厳密に名詞の関係性を表現する

1つ例を見てみましょう。引き続き、先ほど紹介した主格の「~の」を例に取ってみましょう。

皆さん、「~の」といえば日本人の大多数の方は英語では「of」だというふうに習ってきたと思います。確かに「the discovery OF America」、は「アメリカの発見」、「a friend OF mine」なら「私の友達」で「〜の」の訳で正しいです。

でも、頭「の」かさぶたならでょうでしょう?
かさぶたは「scab」、頭は、ここだと頭皮の感覚なので「scalp」で良いでしょう。「a scab “of” my scalp」だとどうですか?
なんか、変だと感じ取った方はその感覚を大事にしてください。正解は、「a scab “ON” my scalp」というのが一般的です。

もう1つだけやってみます。川の魚ならどうですか?
「fish “of” the river」ではなく、「fish “IN” the river」になりますね。

では、質問です。なぜ、こんな事が起きてしまうのでしょう?

英語の前置詞とは?

これを分かってからから学ぶと前置詞の理解はバク伸びします。ということで、そもそも前置詞とは何か?このおさらいです。

前置詞は、名詞や代名詞の前に置かれる品詞で、名詞や代名詞に対する関係を示します。大事なのでもう一度言います。「名詞や代名詞に対する関係を示します」。例えば、「a book on the table」だったら、テーブルの上の本ですし、「eggs in the refrigerator」なら、冷蔵庫の(中の)卵になります。

日本語は基本的に文脈でこの関係性を想像して理解してます。冷蔵庫の卵といえば、普通に考えて冷蔵庫の中やろ、川の魚といえば、川の中で泳いでる魚やろ、ってことです。

一方で、英語は、この関係性を前置詞を使って厳密に伝える言語です。わかりましたかね。この感覚が僕ら日本語が母国語の人にはないです。これが、日本人がどうしても前置詞に馴染めない理由です。

日本人が「英語の前置詞」に苦手克服する、とっておきの方法

でも、諦める必要はありません。ある程度この感覚を僕たちも持つことができます。ってことで、ここからは、どうすれば、前置詞を使いこなせるようになるのかって話ですが、結論はこれです。

ネイティブが頭の中で持ってる前置詞のコアイメージを理解する

それが、今日の動画で僕が紹介をするコアイメージです。

前置詞はもともと、空間物理的な関係を表現するために使われてました。「He is in my room.」といえば、彼が私の部屋の中という空間に物理的にいることがわかります。それが、時代の経過とともに、意味が拡張され様々な関係性においても適用されるようになります。

たとえば、「He’s in love.」ってのは、別にloveは物理的空間じゃないですよね。ですが、心理的な空間にまでこの「in」が応用された結果の表現なんです。

前置詞を理解するポイントは、この一番初めにその前置詞が誕生した時の空間物理的な感覚を理解し、それがどう応用されて、様々な場面で適応されているかを理解するってことなんです。

その鍵が、コアイメージとか核心と呼ばれるその前置詞の原初のイメージ図なんです。ネイティブは子供の頃からずっと両親の会話、テレビ、ラジオなどで膨大な会話を聞いてく中で、徐々にこのイメージ感覚を本能的に養っていきます。なのでネイティブは無意識のうちに誰でも前置詞を使いこなせるんです。

ただ、私達のようにノンネイティブが大人になってからでは、ちょっと無理ゲーです。なので、ここでイラストの力を借りて飛び級しようっていうわけです。

それでは、ここから皆さんに、ネイティブがよく使う順で55個の前置詞を紹介します。ここでは、前置詞のコアイメージをイラストを使って説明します。日本語訳の意味を覚える必要はありません。どちらかというと、表示されるイラストのイメージとその説明を頭の中に描いてください。

そして、解説の中で、僕は必ずこのイメージが派生した結果、他に拡張された使われ方も例文を豊富に加えて解説します。

なお、前置詞の紹介の順番としては前に出ている前置詞ほど大事なものです。前に出てくるものほど、拡張性が広く、実際に会話でも様々な場面で使われるものを紹介しています。特に1位~20位くらいまでは超必須前置詞です。

後半にいくに従って、少しずつ文語的な表現で使われるものもいれるようにしました。ニュース、ドキュメンタリー、TEDなどでもよく登場するあまり僕ら日本人が見かけない前置詞もいくつか入れているので、楽しみにしてください。

なお、覚悟していると思いますが、この動画はかなり長いものとなります。まずは、ここで一時停止して、お茶やコーヒー準備して一気に最後まで聞くのも良いでしょう。あるいは、今日は最初の10個くらい。明日は続き、という感じで何回かに分けて見るのもおすすめです。

どちらにせよ、1度見ただけでは完全にマスターはできないですから、何度かこの動画に戻ってきて定期的に学び直すことをオススメします。僕もそういう使われ方をしてもらうことを前提にこの動画を作成しています。

ですので、今、皆さん見てる動画右下に、保存ボタンがあります。これを押しておくと忘れずに戻ってきやすいのでおすすめです。2度目以降は、このトリセツは聞かずにそれぞれの前置詞本題から学んでもらってオッケーです。

また、動画途中で、今回作ったイラストをプレゼントするご案内をします。欲しい方は、動画を聞きながら告知をお待ち下さい。

それでは、こちらの動画「【イラスト付き/教材級】一生忘れない – 英会話でよく使われる前置詞Top50を完全イメージ化【総集編】」をご覧になってみてください。

まとめ

はい。ってことで、今日のまとめです。
実際の英会話での登場回数の多い前置詞を55個紹介しました。

今日の動画はね。前置詞を学ぶなら、この1本の動画ですべて網羅する、という覚悟で作りました。本気で英語を話したい、聞こえるようになりたい、そして、感覚的に使いこなしたい方は、1回と言わず何度と見直してください。1回の閲覧ではわからなかった発見が、2回目、3回目と閲覧回数を増やすごとに増えるはずです。

また、皆さんいろんな勉強されてると思います。
単語学習中の方、受験生の皆さん、英会話教室やオンライン英会話で英語学習中の方から、独学でオーバーラッピング、シャドーイングなどインプット学習などされてる方まで、前置詞は基本動詞と合わせて単語という視点では超重要です。

何千個という単語を覚えるより、基本動詞と前置詞、そして、その組み合わせとなる句動詞をこの動画、そして、前回リリースした基本動詞の動画とセットで学んでください。こちらのほうが遥かに、英語を話す、聞くという本質的な成果を求めている方には効果があります。

前回りリースした「【イラスト付き/教材級】英会話の9割がわかるようになる基本動詞Top55【総集編】」もあわせてご覧になられてください。

いずれにせよ、最後までこの聞いた方は、間違いなく英語学習者として1つの殻を破ったと僕は確信しています。英語学習をはじめて間もない方。まだ、この意味することは完全にはわからないかもしれません。なんとなくわかったような、わからなかったような状態でこの動画を去ってしまうかもしれません。

ですが、今後、学習を重ねていくと、この前置詞の重要さに気づきます。定期的に戻ってきて、必要な前置詞だけ学び直すなど、辞書のように使っていただけると作成した僕も嬉しいです。

いずれにせよ、今回、皆さんが得たものは、徐々に今までの学習と繋がっていきます。そして、ストンと腑に落ちる体験が今後ポツンポツンと出てくることでしょう。お約束します。僕もそうでした。

まずは、しっかりとここまで聞いて頑張った自分を褒めてあげてください。お疲れ様でした。

今回の記事は、こちらの動画「【イラスト付き/教材級】一生忘れない – 英会話でよく使われる前置詞Top50を完全イメージ化【総集編】」で詳しく解説しているので、ぜひチェックしてみてください。

それでは次回の記事でまたお会いしましょう。

Bye guys!

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【教材級】映画『プラダを着た悪魔』を使って楽しく英語学習!初心者向けに勉強教材を字幕スクリプトつき7シーンまとめました! https://shunsukeoyama.com/devil-wears-prada?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=%25e3%2580%2590%25e6%2595%2599%25e6%259d%2590%25e7%25b4%259a%25e3%2580%2591%25e6%2598%25a0%25e7%2594%25bb%25e3%2580%258e%25e3%2583%2597%25e3%2583%25a9%25e3%2583%2580%25e3%2582%2592%25e7%259d%2580%25e3%2581%259f%25e6%2582%25aa%25e9%25ad%2594%25e3%2580%258f%25e3%2582%2592%25e4%25bd%25bf%25e3%2581%25a3%25e3%2581%25a6%25e6%25a5%25bd&utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=%25e3%2580%2590%25e6%2595%2599%25e6%259d%2590%25e7%25b4%259a%25e3%2580%2591%25e6%2598%25a0%25e7%2594%25bb%25e3%2580%258e%25e3%2583%2597%25e3%2583%25a9%25e3%2583%2580%25e3%2582%2592%25e7%259d%2580%25e3%2581%259f%25e6%2582%25aa%25e9%25ad%2594%25e3%2580%258f%25e3%2582%2592%25e4%25bd%25bf%25e3%2581%25a3%25e3%2581%25a6%25e6%25a5%25bd Fri, 05 May 2023 08:57:32 +0000 https://shunsukeoyama.com/?p=8396

Hey guys. しゅみすけです。 本職は英会話教室の社長をやってます。 今回の動画は、皆さん、大好きな方も多いと思います。映画『プラダを着た悪魔』を使った英語学習です。といっても、ちょこっと映画とセリフの字幕を入れて ...

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Hey guys.

しゅみすけです。
本職は英会話教室の社長をやってます。

今回の動画は、皆さん、大好きな方も多いと思います。映画『プラダを着た悪魔』を使った英語学習です。といっても、ちょこっと映画とセリフの字幕を入れてあとはどうぞご勝手に、なんて動画は僕は作りません。

作るからには、英語教材として使っていただけるよう徹底的に作り込みをしました。ってことで、この動画は英語学習者の皆さんに捧ぐべく、教材として使っていただくことを想定して作成しました。

最初に1つ質問です。
皆さん、海外の映画やドラマで英語を学習したことありますか?

好きなあのドラマ、映画のセリフがもっとわかるようになりたい。どうせ勉強するんだったら、身近なドラマ・映画がいい。こんな風に思って映画やドラマで英語学習したことあるという人多いと思います。僕もこの気持は良くわかります。

一方で、やってみたけどうまくいかなかった。そんな人も多いはずです。

その理由考えてみたことありますか?
当たり前です。ドラマや映画は別に英語学習者のために作られたものじゃありません。英語圏の人が英語で見て聞いて楽しむために作られてるからです。

ってか、考えてみりゃそんなの当たり前やん?
日本語を勉強しているアメリカ人にいきなり半沢直樹とか逃げ恥で日本語勉強して、って言われたらかなりハードル高いのは想像がつくはずです。

じゃ、映画やドラマで英語学習は無理なの?
というとそうでもありません。

実際、僕も海外ドラマを使った英語学習でリスニング、スピーキング力を高めてきた一人です。

ただ、英語初心者の方が映画やドラマで英語学習するには、とても大事なことがあります。
それは、今のあなたの課題を解決できる学習法と学習教材をうまく使うこと。ドラマや映画で学習するならば、その要件を満たした場面を使って、かつ、正しい勉強法、学習法で学ぶ必要があります。

そのためにはちゃんと英語学習用に編集されたものであることが、もう、大前提なんですね。

ってことでですね。

今回は、僕が映画『プラダを着た悪魔』から初心者に丁度よい場面を7箇所ピックアップしました。これらの場面は、僕が何度も映画を見直して、英語学習者でもこの場面はわかるな、いい表現が出てるな、といったポイントを中心にまとめ直したものです。

さらに、それぞれの場面の文法、発音など学習のポイントも徹底解説してまとめています。はっきり言って、このボリュームと解説量でカバーしたYouTube動画は他にはないと確信しています。

さて、皆さん準備はできましたか?

それでは、Let’t get into it!(最後までついてきてね)

今回の記事は、こちらの動画「【教材用】映画『プラダを着た悪魔』で英語学習!この動画1本でリスニング・スピーキングの基本が学べます【初心者用字幕・解説】」でも解説しているので、ぜひチェックしてみてください。

映画で英語学習をする前に注意してほしい2つのこと

最初に、本動画を使った学習に入る前に2つ注意事項を言っておきます。とても大事なので、学習を始める前にちゃんと聞いてください。

1つ目の注意事項。
映画は英語学習にぴったりだよ。と言う人多いです。これは、半分正しくて、半分間違ってます。

なので、英語学習で映画やドラマを使うなら、この動画のように、英語学習に適した場面のみに集中できるようにカット、編集されたものである必要があります。僕も今回の動画は初心者向きじゃない場所は、ストーリー理解に影響ない範囲で、かなり大胆にカットしてます。だから、初心者でも練習できるわけです。

2つ目の注意事項です。
この動画を聞く時は、効果を感じてもらうためにも、落ち着いた環境で練習してほしいです。特に、オーバーラッピングしようとするとある程度画面の大きなパソコン、タブレットなどで、人が見てない場所のほうが練習しやすいです。もし今、電車の中や移動中スマホで聞き流しで聞いてる方は、一度聞いた後、もう一度、落ち着いた環境でもう一回聞いて、実践してみてください。必ず、変化を感じてもらえるはずです。

「プラダを着た悪魔」で楽しく英語学習!初心者向けに勉強教材を7シーンご紹介

次に勉強法です。

勉強法、めちゃ重要です。というのも、勉強法を間違えると、リスニング、スピーキングは改善しません。

海外ドラマ、映画などで英語学習をしていて、かえって自信をなくした方。おそらくですね。この勉強法をあまり知る前に、学習に着手して効果がでなくて諦めた方。多いと思います。

今回の動画を使っての練習では、効果を出すために必ず皆さんに下記の5つのステップを守って学習してもらいたいと思います。
では、学習法を解説します。

Step1:純粋に音だけで聞く
Step2:字幕ありでチェック
Step3:単語/文法調べる
Step4:オーバーラッピング

ここで終わってもいいんだけど、慣れてきたら、

Step5:シャドーイングもしくは脳内音読
Step6:いいなと思った言葉の固まりを見つけたら、自分の場面に当てはめたアウトプットをしてみる

ここまでやってみてください。

また、発音の際はなるべく喉から発音することを意識してください。これは以前、紹介した動画を参考にしてくれるとなぜ大事なのかが、理解できます。

手っ取り早くするには、いっぱい息を吸って、あくびをファーとやってそこから英語を喉を使って発音してください。自然と、英語圏の方たちの発声ポジションから発声しますので、発音がかなりそれっぽくなります。また、日本人の苦手なリエゾンなども、意識せずとも自然とできます。

また、結果として音に慣れるのでリスニングも劇的に改善します。細かくやり始めるとキリがないので、まずは、発音はここからでオッケーです。

また、この動画はこれらの学習がしやすいよう、場面ごとに再生ができるように章立てしています。

Part1:は背景解説と字幕付き動画、Part2:は文法などの解説。この2つです。オーバーラッピングの練習は、Part1をお使いください。

また、リスナープレゼント動画の中には、Part3として字幕なし動画もいれておきます。こちらは、字幕無しで自分がどれくらい理解できるのかを確認したり、シャドーイング・ディクテーションなどの学習用にお使いください。

ただ、初心者の方に僕がすすめる勉強法は圧倒的にオーバーラッピングです。ということで、この動画でいうとPart2の解説を聞いた後は、ひたすらPart1の字幕ありバージョンでオーバーラッピングするのが鉄板です。

タイムスタンプもつけておくので、1回、通しで聞いた後は、必要な場所から再生してください。動画画面右下に「保存」ボタンがあります。この動画は保存しておいて頂いて、何度か、オーバーラッピングで使うときいつでも戻ってこれるようにしておくと、学習しやすいです。

あと、海外映画やドラマではよくあることですが、会話がとても早い場面が多いです。特にアン・ハサウェイはもともと早口なので、最初からこのスピードに合わす必要はありません。おすすめは速度を0.75に落としてしっかりと英語の音を判別しながら練習することです。今の皆さんのリスニングの最大の問題は、英語の音を脳が判別できてないことです。スピードも1つの要素ですが、今は、音に集中するほうが良いので、遠慮なく速度を0.75に落とすと良いでしょう。

また、慣れてきたら、Step6を参考に出てきたセリフを自分の場面に当てはめて、新しい文章をアウトプットすることを心がけてください。これすると、スピーキング力もバク上がりします。動画の中でも僕の方で、ここは、と思った言葉の固まりを見つけた時は、少し文章変えてみてStep6ってこうやるんだよーって事例として紹介します。皆さんの方でもやってみてください。

なお、英語の日本語での解説は、僕が解説する時は、英語の語順のままなるべく訳して話すようにします。最初は、ちょっと違和感あると思いますが、,mk順に順応することが絶対に避けることができないんです。慣れてください。日本語字幕を日本語の語順でつけたものは、リスナープレゼントに別途つけておきます。

また、単語、文法なども動画内で解説しますが、全てカバーすると動画が長くなっちゃうので、大事な箇所を中心にカバーするようにします。

また、日本語字幕、より細かな文法・背景解説、そして、オーバーラッピング用の字幕フル起こし、また、僕の解説抜きの音声だけバージョンも別にしてプレゼントします。欲しい方は、このまま動画をお聞きください。その後、動画後半で手に入れるための暗証番号をお伝えします。

本編はYouTube動画「【教材用】映画『プラダを着た悪魔』で英語学習!この動画1本でリスニング・スピーキングの基本が学べます【初心者用字幕・解説】」で解説しているので、ぜひチェックしてみてください。

オーバーラッピング・シャドーイングの本当の目的とは?

はい、お疲れ様でした。
ここまで聞いた人は多分、ちゃんとやってきましたね。ほんとすごいですよ。

ここで1つお願いがあります。
僕は本気で皆さんに英語力上がってもらいたいと思ってます。なんか、やった感じで終わってほしくないんです。

なので、この1回だけじゃなく、最低でも通算で5回はこの素材を使ったオーバーラッピングをやってください。できれば、10回やってもらえると、かなり、音を拾える感覚を感じ取ってもらえると思います。また、英語を前から聞いて英語の語順のまま理解することにも慣れるはずです。

これをいろいろな教材で続けていくと、確実にリスニングはネイティブの弾丸トークも聞こえるようになります。ぜひ、まだやってない方は、以前、アップしているフレンズの動画も試してみてください。

僕もね。皆さんとまったく同じことをやった結果、英語ができるようになりました。当時の僕の英語力は、間違いなく皆さんの多くより下です。そんな僕が、前回の動画でも紹介したシュリーマンの勉強法で、登場した音読をアレンジてオーバーラッピングをやりました。そして、その成果は驚くべきものでした。

今まで、洋楽なんて歌詞全然わからない。それが、「あれ、このビートルズの曲、歌詞が半分くらい聞こえた!」こんなことが起き始めます。

また、他の海外ドラマとかニュースもかなり聞こえるようになる。100時間くらい真剣にやると皆さんも同じ経験ができます。それも、オーバーラッピングを通じて英語の音、そして、語順などに順応することを通じて、リスニング力が大幅に改善するからです。

でもね。スゴイことはこれだけじゃないんです。
もっと驚くことが皆さん、起きるんですよ。

皆さん、オーバーラッピング・シャドーイングのホントの目的をご存知ですか?

今言ってたじゃん?リスニングでしょ?
そう思った方多いと思います。半分正解ですが、半分間違いです。

実はスピーキングです

オーバーラッピングやシャドーイングをリスニングだけのための学習と思ってると大違いです。本来の狙いで一番大きいのは、実は、今話したようにスピーキングです。つまり、オーバーラッピングをやっていると徐々に話すのが上手になるってことです。

えー。どうして、って思った人もいると思います。
これ、マジなんです。

なぜ、リスニング学習をしたら話すのが上手になるのか。このプロセスは今でこそ、研究も進んで当たり前に言語学の世界では言われてますが、僕がやってた頃は言ってる人も少なくて、たまたまやった人しか気づかなかったと思います。通訳の方は、多読、多聴で特に当時からシャドーイングやってた方多かったので、気づいてたと思いますがそれ以外の英語関係者は知らなかったです。

これは、オーバーラッピングやシャドーイングの学習を通じて、予測文法というスキルを無意識のうちに身につけることから説明が出来ます。日本語でも、皆さん文法意識しなくても会話してますよね。あれです。あれと同じことが、インプット学習を通じて、英語でもできるようになってくるってことです。

皆さん、今回、その第一歩を歩んだんです。騙されたと思って、この素材をつかってね。場面ごとでできれば10回は練習してください。動画長いなと思った人も多いと思うけど、あえてそうしたんです。なぜだと思います?

皆さんね。いろんな動画に飛びつきすぎだからです。1ヶ月でいいから1つのことに集中してみてください。それしないで、なかなか成果がでない、って言ってる人。そりゃ、自分が1つのこと集中したくないから、いろいろ飛びついてるだけなんです。

これはね。YouTubeの良さであり悪さでもあります。だから、この動画だけは、「保存」ボタン押して、もう、今日はこれしかYouTubeしない、ってくらいの覚悟で1ヶ月過ごして欲しいんです。皆さん、本当の英語力手に入れたいんですよね。

だったら、一回くらい、本気で1つのこと打ち込んでみてください。だから、僕も短い動画じゃなく、もうこれ一本、僕の言うことを真面目に聞いて1ヶ月使い倒してくれる限られた人のために作ったんです。

登場人物語ごとに練習してみるといいでしょう。今回はAndy、次はMiranda。って感じで。
最低でも、それぞれ5回、できれば10回ずつやってみてください。ちゃんと愚直にやった方は、かなり聞き取り改善してるはずです。

楽しみにしています。

まとめ

はい。今日のまとめです。
今回は、映画『プラダを着た悪魔』で英語学習ということで解説しました。

この動画では、映画プラダを着た悪魔を使って、英語初心者の方がリスニング、スピーキング共に練習してもらえるよう教材として作成しました。

この動画は1回聞いて終えるのではなく、オーバーラッピング、シャドーイングなどで10回、20回、ホントは最低でも60回は使ってくれると嬉しいです。チャンネル登録や高評価も嬉しいですが、この動画は練習用にずっと使ってください。保存ボタンが画面右にあると思いますので、それを押して、いつでも、再生できるようにしてください。

1ヶ月愚直にオーバーラッピングをした方はリスニング、スピーキングともに必ず変化が現れます。

はい。ということで、今日も最後まで見てくれてありがとうございました。これからも、みなさんの英語学習のあるあるの落とし穴におっこちないよう、その対処法もたくさん紹介していきます。

本編はYouTube動画「【教材用】映画『プラダを着た悪魔』で英語学習!この動画1本でリスニング・スピーキングの基本が学べます【初心者用字幕・解説】」で解説しているので、ぜひチェックしてみてください。

それでは次回の記事でまたお会いしましょう。

Bye guys!

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『意志と表象としての世界』 – 難解な名著を初心者にも分かりやすく徹底要約!(ショーペンハウアーの代表的著作) https://shunsukeoyama.com/review-die-welt-als-wille-und-vorstellung?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=%25e3%2582%25a2%25e3%2583%25ab%25e3%2583%2588%25e3%2582%25a5%25e3%2583%25bc%25e3%2583%25ab%25e3%2583%25bb%25e3%2582%25b7%25e3%2583%25a7%25e3%2583%25bc%25e3%2583%259a%25e3%2583%25b3%25e3%2583%258f%25e3%2582%25a6%25e3%2582%25a2%25e3%2583%25bc%25e3%2580%258e%25e6%2584%258f%25e5%25bf%2597%25e3%2581%25a8%25e8%25a1%25a8%25e8%25b1%25a1&utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=%25e3%2582%25a2%25e3%2583%25ab%25e3%2583%2588%25e3%2582%25a5%25e3%2583%25bc%25e3%2583%25ab%25e3%2583%25bb%25e3%2582%25b7%25e3%2583%25a7%25e3%2583%25bc%25e3%2583%259a%25e3%2583%25b3%25e3%2583%258f%25e3%2582%25a6%25e3%2582%25a2%25e3%2583%25bc%25e3%2580%258e%25e6%2584%258f%25e5%25bf%2597%25e3%2581%25a8%25e8%25a1%25a8%25e8%25b1%25a1 Fri, 21 Apr 2023 03:29:49 +0000 https://shunsukeoyama.com/?p=8286

ショーペンハウアー。 ドイツを代表する哲学者です。 一度は挑戦してみたい。 そう思いつつも、 悲観主義っぽくて読むのがしんどそう。 暗そう。 本が分厚すぎる。 そんな理由から、手を出せなかった方も多いのではないでしょうか ...

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ショーペンハウアー。
ドイツを代表する哲学者です。

一度は挑戦してみたい。
そう思いつつも、

  • 悲観主義っぽくて読むのがしんどそう。
  • 暗そう。
  • 本が分厚すぎる。

そんな理由から、手を出せなかった方も多いのではないでしょうか。

ですが、そんなことで手を出さなかったのだとしたらもったいない。
ショーペンハウアー哲学のエッセンスを理解すれば、より活力的な生き方を模索するヒントを得ることができることでしょう。

ブログ管理人:大山俊輔

本業は会社経営者です。哲学は自分の仕事、人生に役立つようにつまみ食いする派。

この記事は、ドイツの哲学者アルトゥール・ショーペンハウアーの代表的著作ともいえる『意志と表象としての世界』について解説しています。難解で手を出しにくいと言われる本著ですが、間違いなく、一度は読んでおきたい名著です。かつては、東洋哲学の影響の強さ、ペシミストとしてのイメージから哲学界からも異端扱いされてきたショーペンハウアー。しかし、昨今の量子力学などの発達から彼の考察の正しさが日々確認されています。

本書に手を出そうと思っている方が、事前に、概要を理解できるよう、そのエッセンスを分かりやすく要約しました。

最初に – ショーペンハウアーってどんな人?

ショーペンハウアーと犬ショーペンハウアーと飼い犬のアートマン(サンスクリット語で「自我」という意味)

ショーペンハウアーは、1788年にドイツで生まれ、1860年に没した哲学者です。

存在論的ペシミストとして知られています。彼の哲学は、人生が苦しみと不満で満ちていることを強調し、人生の意味について懐疑的でした。ショーペンハウアーは、イマヌエル・カント、フリードリヒ・ニーチェ、ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタインなどの哲学者に大きな影響を与えました。

彼の主たる思索の対処は、「意志と表象」に関するもので、今回紹介する『意志と表象としての世界』にその考察が詳しく書かれています。

ショーペンハウアーはまた、人生についても論じ、人間の苦悩と不幸について深く考えました。彼によれば、人生は常に苦しみの中にあり、人間は不幸に苦しんでいる存在であると考えました。しかし、彼はまた、芸術や哲学によってこの苦しみから解放されることができると信じていました。

ショーペンハウアーの略歴

以前紹介した「ショーペンハウアー(ショーペンハウエル)ってどんな人?その生涯、名言、代表書籍をわかりやすく解説!」の記事で、ショーペンハウアーの生い立ちから晩年まで詳しく解説しています。

下記はショーペンハウアーの略歴です。

ショーペンハウアーの略歴
1788年(0歳)裕福な商人の父と名門出身の母の元、ダンツィヒに誕生。

1793年(5歳)一家でハンブルクへ移住。

1797年(9歳)フランス語習得のため、ルアーブルの貿易商の家に2年間預けられる。

1799年(11歳)ハンブルクへ戻り、商人育成のための私塾に進学。翌年家族と3カ月のプラハ旅行へ。

1803年(15歳)父親の仕事を兼ねて家族と約1年間、ヨーロッパ周遊旅行へ。

1806年(18歳)父親の死と仕事に対する精神的苦痛からイタリアへ渡る。

1807年(19歳)学問の道に進むことを決意。ギムナジウムを転々とする。

1809年(21歳)ゲッティンゲン大学に入学。プラトンやカント、インド哲学について学ぶ。

1811年(23歳)ベルリン大学へ転学。本格的に哲学の研究を始める。

1813年(25歳)博士学位論文をイェーナ大学に提出。ゲーテに才能を評価される。

1815年(27歳)ゲーテの依頼で色彩論『視覚と色彩について』を執筆。翌年刊行。

1818年(30歳)『意志と表象としての世界』を執筆後イタリア旅行へ。

1820年(32歳)ベルリン大学で教職に就くも、当時圧倒的人気だったヘーゲルの講義に負け辞職

1822年(34歳)スイスを経て再びイタリア旅行へ。

1823年(35歳)帰国後、ミュンヘンへ赴き病に罹り、右耳の聴力を失う。翌年治療のため各地を転々とする。

1825年(37歳)再びベルリン大学で講義を行うも人気は出ない。『意志と表象としての世界』は徐々に評価を集める

1831年(43歳)ベルリンから地方に移住。

1833年(45歳)フランクフルトに定住し隠遁生活へ。

1841年(53歳)『倫理学の二つの根本問題』を刊行。

1843年(55歳)『意志と表象としての世界』の続編が完成

1845年(57歳)『余禄と補遺』の執筆開始。

1850年(62歳)『余禄と補遺』の完成。翌年刊行。

1858年(70歳)ベルリン王立アカデミーから会員の推薦をされるも拒否。

1860年(72歳)肺炎により死去。

ブログ管理人:大山俊輔

ショーペンハウアーの略歴をストーリー形式でまとめています。ご参照ください。
ショーペンハウアー(ショーペンハウエル)ってどんな人?その生涯、名言、代表書籍をわかりやすく解説! ショーペンハウアー(ショーペンハウエル)ってどんな人?その生涯、名言、代表書籍をわかりやすく解説!

ショーペンハウアー哲学の核心

ショーペンハウアーの哲学の核心は、意志と表象に関する考え方です。彼によれば、私たちの経験世界は、外部世界に対する私たちの認識の結果であり、この認識は私たちの知覚、思考、言葉によって構成されます

しかし、この認識は現実について真実を伝えるものではありません

現実は、私たちが把握することのできない、深遠な力、つまり「意志」に支配されています。この意志は、私たちが望むものや欲するもの、そして苦しみや不安を引き起こすものです。

ショーペンハウアーの思想

ショーペンハウアーによれば、人間は自分自身を不幸にする傾向があります。それは、私たちが意志に支配されているためであり、意志は常に不満足を生むからです。

また、ショーペンハウアーは、人生が痛みや苦しみで満ちていることを指摘し、個人の自殺を容認する立場を取りました。彼は、人生に意味がないと考え、人々が自分たちの苦しみを取り除くために、自分たちの意志を克服し、自己否定する必要があると主張しました。

ショーペンハウアーの関心事

ショーペンハウアーは、自然や動物に対する深い関心を持ち、彼の哲学は、自然哲学、生物学、神秘主義と深く関係していました。彼はまた、東洋哲学、特に仏教やヒンドゥー教の影響を受け、個人的な修行と精神性についても多くの思考を示しました。

彼の晩年の友であったプードル犬の名前はアートマン。
サンスクリット語で「自我」を意味します。このあたりも、他の西欧の哲学者に対してショーペンハウアーが異端な存在であったことが感じ取れます。

現代思想への影響

ショーペンハウアーの哲学は、20 世紀の現代思想に影響を与えました。

彼のペシミスティックな視点と、人生の意味を問う姿勢は、宗教的な懐疑論、不条理主義、ニヒリズム、そして存在主義に繋がりました。

ショーペンハウアーは、哲学以外にも、音楽や文学などの芸術に興味を持ち、それらを自分の哲学に反映させました。彼は、音楽が私たちの感情と意志を表現する唯一の方法であると信じ、ベートーヴェンの音楽を深く愛していました。

総じて、ショーペンハウアーは、19 世紀の哲学者の中でも特異な存在であり、人生について懐疑的な見方を持ち、苦しみについての深い洞察力を持っていました。

彼の哲学は、現代の思想に大きな影響を与え、人生の意味についての探求や、自分自身と向き合うことに興味を持つ人々にとって、今でも有益なものとなっています。

ショーペンハウアーは当時の哲学界ではどんな位置づけになっていたか

以前のエントリでも紹介したように、ショーペンハウアーは「人生は苦悩の連続である」と断言しました。それまでのヨーロッパの哲学者(カントやヘーゲルなど)は人間の「理性」を賛美しましたが、ショーペンハウアーは「理性」よりも、生きることへの本能的な、盲目的な「意志」のほうが強いと言い切っています。

生きることへの意志は盲目的な故に満たされることがない。他者との関わり合いは意志と意志とのぶつかり合いになるため、争いが起こる。その結果、「人生は苦悩の連続であり、人生は最悪である」とショーペンハウアーは断じます。ペシミスティック(悲観的)であり、ユニークです。ここが、ショーペンハウアーをペシミスト(悲観論者)として誤解を与えてしまう大きな理由でもあります。

しかしショーペンハウアーは「人生は最悪」と断言しつつ「そんな最悪の人生でも、なるべく快適に心おだやかな生き方を目指そうよ」とも言ってくれます。こうした経緯から、ショーペンハウアーは「生の哲学」の始祖とも呼ばれています。その思想は、ニーチェ、ディルタイ、ベルクソンなどへ受け継がれます。また、デューイなどプラグマティズムへの影響も大きいと言われています。

上記のような経緯から、ショーペンハウアーは、19 世紀初頭に現れたドイツ観念論哲学の一派であるヘーゲル派とは対立しました。彼は、ヘーゲルが唱える絶対知や世界霊などの観念的な概念を批判し、現実世界の苦しみや意志の本質を探求することを主眼に置いた哲学を展開しました。

しかし、当時のドイツ哲学界では、ショーペンハウアーの思想はあまり評価されず、ほとんど注目されず評価されはじめたのは死直前のことでした。

ショーペンハウアーの影響

ニーチェはショーペンハウアーから多大な影響を受けた

ショーペンハウアーの哲学は、彼の死後、次第に注目を集めるようになりました。

特に、20 世紀の哲学や文化に大きな影響を与え、フリードリヒ・ニーチェやマルティン・ハイデッガー、アルベルト・カミュなどの思想家たちに影響を与えました。また、彼の哲学は、精神分析学者ジークムント・フロイトにも影響を与え、フロイトは『快楽原則』でショーペンハウアーの意志論を批判しながらも、その影響を認めています。

現在では、ショーペンハウアーの哲学は、個人主義や実存主義、ニヒリズム、ペシミズム、不条理主義、東洋哲学、そして現代の禅などとも関連づけられ、多くの人々によって高く評価されています。彼のペシミスティックな見方や、人生の意味についての問いかけは、現代社会に生きる人々にも共感を呼び、興味を持たれています。

ショーペンハウアーは、彼自身の哲学的見解に基づいて、自由意志の否定や無私の美徳、苦しみの原因や克服方法などについて著作を残しました。彼の主著『意志と表象としての世界』は、彼の思想を最も詳細に示したものであり、人生の意味についての深い探求を描いています。

彼は、人生の意味を見出すためには、自分自身と向き合い、自分自身の内面を深く知ることが必要であると考えました。彼の哲学は、人間の苦しみや無常性についての深い洞察を持っており、それが多くの人々にとっての心の支えとなっています。

ショーペンハウアーの 『意志と表象としての世界』の第1巻の要約

『意志と表象としての世界』(原題:Die Welt als Wille und Vorstellung)は、19 世紀に出版されました。本書は、現象(表象)として現れる世界と、その背後にある根源的な現実(意志)を扱ったものです。日本語訳は、上記西尾幹二さんのものが最も有名です。

本書の第 1 巻では、ショーペンハウアーは世界を把握するための理性の限界を考察しながら、意志と表象の概念を提示しています。

以下、本書の第 1 巻の要約をこれから本著を手に取ろうと思っている方向けに紹介します。

第 1 章 「知覚の二重性」

ショーペンハウアーは、人間が世界を知覚するとき、それを2 つの異なる方法で理解していると主張します。

それは、直接的に現れる外界の世界(表象)と、それに対応する内的な知覚(意志)です。彼によれば、現象としての世界は、我々が経験する外界に過ぎず、それ自体は真の現実ではありません

真の現実は、表象の背後にある意志だと彼は考えます。

第 2 章 「意志の世界」

ショーペンハウアーによれば、世界には物体や人間などの有限な存在がありますが、それらは全て意志によって動かされています。彼によれば、意志とは、人間が自由意志として知っているものとは異なり、自己保存や繁殖のために働く根源的な力です。

また、意志は時間や空間の制約を受けず、永遠に存在すると主張します。

第 3 章 「知覚と理性」

ショーペンハウアーによれば、人間の理性は、物事を抽象的な概念にまとめ、それらを言語化することができます。しかし、理性は表象の背後にある意志を直接的に把握することはできません

彼は、意志は直接感覚的な経験によってのみ理解することができると主張します。

第 4 章 「理性の限界」

ショーペンハウアーは、理性は世界を完全に理解することはできず、それは彼が「知の境界」と呼ぶものによるところが大きいと考えます。彼によれば、知の境界は時間や空間、因果律、そして個体的な存在の境界です。

それらを越えた真の現実を知ることはできないと主張します。

第 5 章 「知覚の方法」

ショーペンハウアーは、人間が世界を知覚する方法について、知覚器官による直接的な知覚と、内的な知覚を通じた間接的な知覚の 2 つに分けます。

彼は、直接的な知覚は表象を生み出し、間接的な知覚は意志を生み出すと考えます。彼はまた、内的な知覚は夢や幻覚、直感的な洞察力といった形で現れることもあると主張します。

第 6 章 「言語の役割」

ショーペンハウアーは、言語は理性による表象のための有用な手段である一方、真の現実である意志を理解するためには不十分であると主張します。彼によれば、言語はあくまで抽象的な概念を伝えることができるため、具体的な経験を直接的に伝えることはできないと考えます。

第 7 章 「道徳的意志」

ショーペンハウアーは、意志が人間の行動を支配すると同時に、道徳的な判断を下すこともできると考えます。彼によれば、道徳的な行為は、自己保存の欲求を越えた無私の行為であり、それは意志が直接的に表れるものではなく、理性によって規制されるべきであると主張します。

以上が『意志と表象としての世界』第 1 巻の要約です。

本書は、ショーペンハウアーの独自の哲学的な考え方が詳しく説明されており、知覚、理性、意志といった概念についての彼の理解が明確に示されています。この本を読むことで、哲学的思考のスキルを向上させ、現実を深く理解することができるかもしれません。

また、ショーペンハウアーは、本書において、哲学における重要な概念や問題を扱っているため、哲学を専攻する学生だけでなく、興味を持つ人は誰でも読む価値があります。

とはいえ、彼の哲学は他の哲学者とは異なり、暗く、悲観的で、退廃的な側面を持つため、読者の心理的な準備が必要かもしれません。

ショーペンハウアーは、現代の人々が「意志」という概念を理解し、自分たちの生き方に活かすことが重要であると考えていました。彼の哲学は、現代の人々が直面している問題や課題に対する目下の解決策を提供するものではありませんが、彼の哲学的な視点を知ることで、より深く自分自身や世界を理解し根源的な解決のとっかかりとすることができるでしょう。

『意志と表象としての世界』第 1巻 – その他の考察

『意志と表象としての世界』第 1巻 - その他の考察

『意志と表象としての世界』第 1巻は、哲学に興味のある人、哲学を学びたい人にとって、興味深く読める本です。とはいえ、内容が深いため、読み進める上で時間がかかることもあるかもしれません。それでも、ショーペンハウアーの哲学的な考え方に触れることで、現代の世界をより深く理解し、自分自身の生き方にも新たな視点を与えることができるかもしれません。

『意志と表象としての世界』第 1巻は、哲学の基本的な問題について扱っていますが、ショーペンハウアーの哲学は独自の立場から展開されています

彼は、哲学において、主観と客観、自由と必然、現象と本質といった問題を重要視しています。

第 1 巻では、まず、世界を知覚する方法について考察し、現象と本質の関係を論じています。

彼は、現象としての世界は表象にすぎず、それを超えた本質的な世界が存在すると主張しています。そして、表象された現象を通して、本質的な世界を知ることができると考えています。

また、ショーペンハウアーは、人間の知覚や行動の背後にある「意志」という力を重視しています。彼は、この意志が人間の行動や欲求、苦しみの原因となっていると考えています。そして、人間はこの意志に支配されているため、真の自由を得るためには、この意志から解放されることが必要であると主張しています。

ブログ管理人:大山俊輔

以前紹介した、エックハルト・トールはその著書『さとりをひらくと人生はシンプルで楽になる』の中で、意志とほぼ同義かつ人間独特の意志をまとめて「エゴ」という言葉を使って解説しています。彼は、明確に「思考」と「意識」は異なるもので、多くの人はエゴに基づいた思考に振り回されて、日々過去の後悔、未来への恐れで身動きできなくなり「今」をおろそかにしていると指摘しています。
エックハルト・トールはどんな人!代表的な書籍本や名言を徹底解説! エックハルト・トールはどんな人!?代表的書籍『『さとりをひらくと人生はシンプルで楽になる』』を通じてその生涯や名言を徹底解説!

さらに、ショーペンハウアーは、芸術や美を通して、意志から解放されることができると考えています。彼は、芸術を「快楽の源泉」と表現し、芸術を通じて人々が自分自身や世界と調和することができると主張しています。

以上のように、『意志と表象としての世界』第 1 巻では、世界を知覚する方法、現象と本質の関係、意志の概念、自由と必然、芸術と美といった問題が取り上げられています。ショーペンハウアーの哲学は深く、独自の立場から展開されていますが、その中には現代の人々が直面している問題について考えるヒントが隠されているかもしれません。

ショーペンハウアーの 『意志と表象としての世界』の第2巻の要約

第 2 巻では、主に「表象」としての世界について論じられています。

人間の知覚

ショーペンハウアーは、世界を認識するための手段としての人間の知覚に焦点を当てており、その知覚がどのように働いているかを探求しています。彼は、知覚が事物を外部から直接捉えるのではなく、自分自身の意識内で作り出していることを指摘しています。

つまり、私たちは外部世界そのものを見ているわけではなく、私たちの脳内にある表象を見ているということです。

表象

表象は、私たちが抱く概念や考え方によって形作られます。

そして、それが私たちが認識する世界そのものであるように錯覚してしまうのです。しかし、ショーペンハウアーは、表象に過ぎないこの世界が、本当の現実である「意志」によって支配されていると主張します。

この視点は、量子力学などの発展により私達が実際に物理的に見えていると思っているものの存在自体が、私達がそれらのものを観察することで物体化するいわゆる「観測者問題」などから、科学的にも実証されてきています。今から200年前、19世紀初頭にこの結論に至っていたショーペンハウアーは、天才過ぎたが故になかなか生前に理解を得ることが出来なかったということもできるでしょう。

意志

この「意志」とは、生命力や本能、欲求といったものであり、私たちの行動や思考の根源となっています。ショーペンハウアーは、この「意志」こそが真の存在であり、表象に過ぎない外部世界は、この「意志」が自己表現するための手段に過ぎないと考えます。

そして、彼はこの「意志」というものが、人間を苦しめる原因であると主張します。

欲求や本能に従って行動することで、私たちは常に不足や不満を感じてしまい、この苦しみから解放されることはできないと考えます。彼は、この苦しみから逃れるためには、自己の欲求を否定することが必要だと主張します。

ショーペンハウアーの思想は、当時のドイツ哲学界に大きな影響を与え、また、フリードリヒ・ニーチェやジークムント・フロイトといった後の思想家たちにも影響を与えました。彼の思想は、西洋哲学史の中でも重要な位置を占めており、現代においても影響力を持っています。

東洋哲学の影響と現代社会への示唆

東洋哲学の影響と現代社会への示唆

また、ショーペンハウアーの思想は、東洋哲学にも類似した要素を含んでいます。彼は、仏教の「四苦八苦」やインド哲学の「マーヤー」などにも触れており、自己の欲求を否定し、苦しみから解放されることを目指すという点で共通しています。

『意志と表象としての世界』は、哲学的なテクストであり、その論理的な展開や専門用語などは、初学者にとっては理解しづらい部分もあります。しかし、ショーペンハウアーの思想に触れることで、人間の知覚や欲求、苦しみといった問題について深く考えることができます。

また、ショーペンハウアーの思想は、現代においても有用な示唆を与えています。例えば、現代社会においては、消費主義や利己主義が横行し、多くの人々が自己の欲求や快楽を追求することに焦点を当てがちです。しかし、ショーペンハウアーは、このような欲求に囚われることが、真の幸福につながらないことを指摘しています。

彼は、自己の欲求を抑制し、無私無欲の境地に至ることが、真の幸福につながると考えました。

心理学・精神医学への影響

心理学・精神医学への影響

さらに、ショーペンハウアーの思想は、人間の心理学や精神医学にも影響を与えています。彼の「意志」という概念は、フロイトの無意識やユングの集合無意識といった概念とも関連しており、人間の行動や思考の根源を探求する上で、重要な示唆を与えています。

『意志と表象としての世界』は、深遠な哲学的思考を含んだ重要な書籍であり、興味のある人にとっては、一読する価値があります。ただし、その理解には時間と努力が必要であり、専門的な哲学知識を持つ人々にとっても、容易に理解することができるものではありません

ブログ管理人:大山俊輔

上記、量子力学との関係性を指摘しましたが、むしろ、ショーペンハウアーを理解するには、量子力学、東洋思想、スピリチュアルなど幅広い視点を取り込むことが近道だと思います。にしても、この本を31歳の時に書いたというのは、もう化け物ですね・・・。

『意志と表象としての世界』は、ショーペンハウアーの哲学の中でも重要な位置を占めていますが、彼の他の著作も同様に深い思考を含んでいます。例えば、『道徳の根本問題』や『人間の自由意志』などは、彼の思想をより詳細に理解するために読まれることが多いです。

『意志と表象としての世界』の第2巻は、ショーペンハウアーの思想を理解するための基礎となる部分であり、彼の思考を深く掘り下げることができます。

初めて読む人には、難解な部分もあるかもしれませんが、彼の思想に興味を持つ人にとっては、必読の書籍といえます。

アルトゥール・ショーペンハウアー 『意志と表象としての世界』の第3巻の要約

いよいよ第 3 巻です。

第 3 巻では、「知覚された世界の特性についての詳細な分析」を提供することを目的としています。ショーペンハウアーは、この巻で、現象的世界がどのようにして私たちに現れるか、そしてそれが物自体とはどのように関連しているかについて論じています

ショーペンハウアーによれば、私たちが知覚する世界は、意志と表象の二つの側面を持っています意志は、私たちが体験する主体的な世界であり、表象は、意志によって構成される現象的世界です。ショーペンハウアーは、意志と表象を対照的な存在として位置付け、それぞれが現象的世界を異なる方法で表現すると主張しています。

「法則の理論」

ショーペンハウアーは、現象的世界が私たちにどのように現れるかを説明するために、「法則の理論」と呼ばれる考え方を用いています。これは、私たちが知覚する世界が、私たちの意志に従う法則に従って構成されているという考え方です。つまり、私たちが体験する世界は、私たちの意志に従って形作られたものであり、私たちの知覚は、この法則に基づいて現象的世界を反映しているとされています。

ショーペンハウアーは、この法則の理論を用いて、現象的世界が私たちにどのように見えるかを説明しています。彼は、現象的世界が私たちに直接現れるわけではなく、私たちの知覚は私たちの脳内で構成されたモデルに基づいて行われていると主張しています

つまり、私たちが知覚する世界は、私たちの意志に従う法則に従って構成されたものであり、私たちの脳内でその法則に基づいて再構成されたものであということです。

知覚

ショーペンハウアーは、現象的世界が私たちにどのように現れるかについて、さらに、私たちが知覚する世界が「空間」と「時間」によって構成されていると主張しています。空間と時間は、私たちが現象的世界を理解するために必要不可欠な概念であり、私たちが世界を認識するためには、これらの概念が必要不可欠であるとされています。

また、ショーペンハウアーは、知覚された世界が私たちに直接現れるわけではなく、私たちの脳内で再構成されたモデルに基づいて構成されていると主張しています。このことは、私たちが知覚する世界が私たちの主観的な経験であるということを示唆しています。

表象

さらに、ショーペンハウアーは、私たちが知覚する世界が「表象」として構成されていると主張しています。つまり、私たちは物自体を直接知ることはできず、私たちの知覚は、現象的世界を表象するものであるとされています。このことは、私たちが物自体を直接知ることができないということを示唆しています。

以上が、アルトゥール・ショーペンハウアーの『意志と表象としての世界』の第 3 巻の要約です。

この巻では、現象的世界が私たちにどのように現れるか、そしてそれが物自体とはどのように関連しているかについて、詳細な分析が提供されています。私たちは、意志と表象の二つの側面を持った世界を知覚しており、私たちの知覚は私たちの主観的な経験に基づいて構成されているとされています。

また、私たちが知覚する世界は、私たちの脳内で再構成されたモデルに基づいて構成されており、私たちは物自体を直接知ることはできないとされています。

さらに、ショーペンハウアーは、私たちが知覚する世界が「意志」としても現れると主張しています。私たちは、私たちが知覚する現象的世界だけでなく、私たち自身の内面にある「意志」を知覚することができるとされています。この「意志」とは、私たちが行動を起こす動機や欲求、情動などを含むものであり、私たちの行動を支配する力とされています。

さらに、ショーペンハウアーは、この「意志」という力が、私たちの苦悩や不安といったネガティブな感情を引き起こす原因となると主張しています。私たちが何かを欲し、それを手に入れようとするとき、私たちはその欲求を満たすことができない場合があります。その場合、私たちは苦悩や不安を感じることになります。そして、ショーペンハウアーは、このような苦悩や不安を避けるために、私たちは「否定」という行為によって、自分自身や他者を攻撃することがあると主張しています。

幸福について

最後に、ショーペンハウアーは、私たちが幸福を追求することが重要であると主張しています。

しかし、彼は、私たちが欲するものを追求することが、私たちに幸福をもたらすとは限らないとも主張しています。私たちが欲するものは、私たちに短期的な喜びをもたらすかもしれませんが、長期的には私たちに苦悩をもたらすことがあるとされています。したがって、彼は、私たちが幸福を追求するためには、自分自身を律することや、自分自身の欲求を抑制することが必要であると主張しています。

ブログ管理人:大山俊輔

このあたりは、ショーペンハウアーも本著での解説が難解だと思ったのか、後に補足を兼ねた書籍として『余録と補遺』を執筆しています。本著が切り出されて、『読書について』『幸福について』『自殺について』など、『〇〇について』というタイトルの書籍が数多く出版されました。こちらのほうが読みやすいですね。

この巻では、私たちが知覚する世界が「意志」としても現れること、そしてこの「意志」が私たちに苦悩や不安をもたらす原因となることが詳細に分析されています。また、彼は、私たちが幸福を追求するためには、自己制御や自己抑制が必要であるとも主張しています。

このように、ショーペンハウアーの思想は、現代の心理学や哲学にも大きな影響を与えています。彼の哲学は、私たちが自分自身と向き合い、自己制御をすること重要性を強調し、現代社会においても高い評価を受けています。ただし、ショーペンハウアーの哲学は、現代の価値観とは異なる面もあります。彼は、人間の本質は苦悩であり、幸福などの感情は一時的なものでしかないと主張しています。そのため、彼の哲学は、現代の幸福追求社会においては批判的に受け止められることもあります。

また、彼の哲学は、動物愛護や人権についても軽視しているとの批判があります。

しかし、それでもなお、ショーペンハウアーの哲学は、多くの人々に影響を与え続けています。彼の思想は、人間の本質や人間の苦悩について考える上で、重要な視点を提供してくれます。また、彼の哲学は、私たちが自分自身と向き合い、自分自身の行動を反省することの重要性を教えてくれます。

ショーペンハウアーの思想に影響を受けた人物

ショーペンハウアーの思想に影響を受けた人物は多くいます。
彼は、「生の哲学」の始祖とも呼ばれ、その思想は、ニーチェ、ディルタイ、ベルクソンなどへ受け継がれ、最終的には、スペインのオルテガ・イ・ガセットなども多大な影響を受けています。また、デューイなどプラグマティズムへの影響、そして、フロイトやユングなど心理学への影響も大きいと言われています。

代表的なものとしては以下のような人物が挙げられます。

フリードリヒ・ニーチェ

ドイツの哲学者であり、ショーペンハウアーの思想に感銘を受けたが、後に批判的になった。ショーペンハウアーの厭世観や非合理主義を発展させ、生の肯定や超人や意志の力といった概念を提唱した。ニーチェについての考察は、以前「ニーチェ『ツァラトゥストラ』の要約 |「神は死んだ」、「超人」、「永遠回帰」などニーチェ思想をわかりやすく解説!」でまとめています。あわせてご参照ください。

哲学者ニーチェの代表的著作『ツァラトゥストラ』をわかりやすく解説! ニーチェ『ツァラトゥストラ』の要約 |「神は死んだ」、「超人」、「永遠回帰」などニーチェ思想をわかりやすく解説!

リヒャルト・ワーグナー

リヒャルト・ワーグナー

ドイツの作曲家であり、ショーペンハウアーの思想に深く傾倒した。ショーペンハウアーの芸術論や音楽論を参考にして、楽劇という総合芸術を創造した。

トーマス・マン

トーマス・マン

ドイツの小説家であり、ショーペンハウアーの思想に敬意を表した。ショーペンハウアーの思想を小説のテーマや登場人物や構造に反映させた。

ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン

ウィトゲンシュタイン

オーストリア出身の哲学者であり、ショーペンハウアーの思想に影響を受けた。ショーペンハウアーの言語論や倫理論や宗教論を参考にして、論理哲学や言語哲学や文化批判を展開した。

あとがき

いかがでしたでしょうか?

ショーペンハウアーといえば暗いイメージが合ったかもしれませんがとんでもない。
私達人間を深いレベルで理解し、その中で、どのように幸せを見出すかということを真摯に考えた人だからこそ、一度ペシミズムの最果てまでいかねば見つからない光があることを読者に語りかけていたのです。

そのためには、まさに本著のタイトルにあるように、世界は私達の意志と表象であることに気づく必要があるのです。
一度、ショーペンハウアーを深いレベルで理解すると、むしろ、自らの生き方に対してより真摯に前向きに捉えることが可能になることでしょう。生の哲学の始祖と言われる所以もここにあります。

本著は読書好きでも圧倒されるボリュームで、なかなか手を出せる方はいないかもしれません。
ですが、そんなショーペンハウアーの思想を一冊に凝縮し、物語の形式で読ませてくれるのが『意志と表象としての世界』です。

大山俊輔

 

 

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Hey guys. しゅみすけです。 本職は英会話教室の社長をやってます。 今回はですね。この人の言語学習法を紹介します。その人の名はハインリッヒ・シュリーマン。歴史好きの人は名前を聞いたことがあるかもしれません。ギリシ ...

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Hey guys.

しゅみすけです。
本職は英会話教室の社長をやってます。

今回はですね。この人の言語学習法を紹介します。その人の名はハインリッヒ・シュリーマン。歴史好きの人は名前を聞いたことがあるかもしれません。ギリシャ神話に登場する、トロイの木馬で有名なトロイ遺跡。これを発見した人です。

でもね。別に今日僕は彼の遺跡の話をしたくてこの記事を書いているわけではありません。何を話したいかっていうと、彼の語学勉強法です。なぜなら、シュリーマン。実は語学の達人として有名です。何ヶ国語話せたと思いますか?なんと、・・・18ヵ国語の使い手だったんです(テロップ:一説では22ヵ国語)。

皆さんに1つ考えてもらいたいことがあります。

英語を勉強するといったとき、実はほとんどの方がしないことがあります。何だと思いますか?ずばり、言語の学習法、つまり、学び方です。

YouTuberのなんとかさんが言ってたから。職場の同僚がやってるから。このやり方なら学生時代とあまり変わらないから。とりあえず、みんながやってるから。こんな理由で、深く考えずに単語学習、文法学習、そして、テスト勉強をする。こんな経験はないですか?

これではね。英語ができるようになるはずがありません。

実は、僕が実務レベルに耐えうる英会話力・リスニング力を半年で獲得し、その後、アメリカの大学院留学、外資系企業での勤務、そして、日々英語に携わる仕事をするようになったきっかけががあります。それが、今日紹介するシュリーマンでした。

中学では英語の点が悪すぎて退学。大学でも英語の単位を落とすくらいの英語嫌い。そんな僕が、一度立ち止まって、言語を使いこなすというのはどういうことなのか。何をするべきなのか。その秘密を教えてくれたのが今日紹介するシュリーマンの自伝です。

ぶっちゃけ言います。ほんと僕は運が良かったと思います。どういうことかというと、この本を手にとったキッカケは英語学習と関係ありませんでした。僕が歴史オタクだったことです。でも、この本は言語学習者にとって宝の山なんです。この本を通じて、シュリーマンの言語学習法を知ったこと。そして、僕なりに彼のやり方をアレンジして学習法をガラリと変えた結果は。はっきり言って今まで何やってたんだろう?俺?でした。

でもね。多くの人は、学習に時間はかけますがやり方そのものを振り返ったり、振り返ったとしても、思い切ってガラリと変えられる方はごく僅かです。だからこそ、僕はこう言いたい。一度、立ち止まって、学習の仕方を学べって。

ということで、今日の記事は英語伸び悩んでる方、必見です。これから、語学の天才シュリーマンの言語習得の方法を紹介します。ちなみに、シュリーマンが活躍した時代と、今の時代では、テクノロジーなども大きく進化し、変わったことが数多くあります。でも、語学スキルを獲得するという本質は何も変わってません。

また、脳科学、神経科学、第二言語習得論など言語と脳の関係もここ数十年でかなりわかってきました。昔からシュリーマンの学習法はいいって言われていたそうですが、アカデミックな世界でそれが実証されたのは最近のことなんです。

この記事では、18ヶ国語を話せた語学の天才「ハインリッヒ・シュリーマン」が実践していた、英語などの語学学習法を徹底解説しています。ハインリッヒ・シュリーマンの語学勉強法は、語学学習の本質に基づいており、第二言語習得論などの後世の研究からも正しかったことが証明されています。皆さんの言語学習にもきっと役立ちます。なるべく、今の時代にあわせた形で彼の学習法をアレンジし、皆さんが実践できるようにするための方法をお伝えします。僕が実際にやってきた方法でもあります。

今回の記事は、こちらの動画「【18カ国語の使い手】語学の天才シュリーマンの外国語勉強法【今すぐマネできる】」でも解説しているので、あわせてチェックしてみてください。

ってことで、皆さん準備はできましたか?

それでは、
Let’s get into it!

ハインリッヒ・シュリーマンはどんな人?

最初に、シュリーマンってどんな人?ってことから話します。シュリーマンは、19世紀のドイツを代表する考古学者です。Wikipediaでは、肩書は、考古学者、歴史家、そして、実業家と書かれています。

このシュリーマン。めちゃ苦労人です。彼は11歳まではエリートの道を目指します。そして、進学校にいきますが、ここで挫折して退学。なんか、僕と似てるなぁ。

その後、勤務時間が朝5時から夜11時という超ブラックな環境で丁稚奉公をします。その時、酔っ払たの粉屋のおじさんから、ギリシャ神話を教わります。これがシュリーマンの人生の転機です。この酔っ払いが朗読したギシャ神話がホメロスの『イーリアス』でした。そして、この神話の舞台となったトロイ戦争、「トロイの木馬」の存在を強く信じます。

もちろん、そんなシュリーマンのことを誰も信じてくれません。それもそのはずです。ホメロスの生きた時代は紀元前8世紀。今から2800年以上前の話です。そんな神話に登場する話が実在するなんて誰も信じるはずはありません。今風に言えば、ネッシーみたいなもんです。まぁネッシーいるかもしれませんけどね。他の人から見れば、かなりツンデレだったことでしょう。

ところが、シュリーマン少年はこういいます。

「いや、トロイは実在する!」

まぁ、言うのはただです。でも、学校もろくに卒業してない。政府にコネもない。誰も発掘のスポンサーにはなってくれるはずがありません。

ここで、彼は転職します。ベネズエラ行きの汽船の船員として働くことになりました。海外に行くこともあるし、外国語を学ぶきっかけになる。まぁ、そんな気持ちで転職しました。しかし、なんとその船が航海出たばかりのオランダ沖で難破します。ツンデレで誰も相手してくれない。お金もない。やっと見つけた仕事も船が難破してなくなる。

しかし、彼は諦めません。ここで、シュリーマンは大きな決断をします。なんと、母国、ドイツには帰国せず、オランダに残りそこで働くことにするのです。

で、オランダで丁稚奉公の仕事を見つけて、その間に、シュリーマンは1つ目の外国語、英語をマスターします。その間わずか6ヶ月。その後、アメリカ、ロシア、フランス、そして、ギリシャやトロイの遺跡があるとトルコなど様々な場所に拠点を移します。

英語以外に、フランス語も半年で。そして、この2つの言語をマスターした後は、オランダ語、スペイン語、イタリア語、ポルトガル語などはなんと6週間でそれなりに使えるようになったそうです。こうしてシュリーマンは一説では22か国語。少なくとも18カ国語はかなり使いこなせるようになったと言われています。

なんかもう意味不明にすごくないですか?

でも、多言語を話せるようになったのも、すべては遺跡を発掘するため。事業家として大成功したのも、遺跡を発掘するため。もうすべてはトロイ発掘のためなんです。ここまで来ると執念ですよね。

ハインリッヒ・シュリーマンが実践した語学勉強法とは?

では、ここでシュリーマンのやった学習法でも特に皆さんにも効果がある学習法。これを紹介します。とはいっても、シュリーマンの生きた19世紀と今は環境が違います。はっきり言っときます。当たり前のことですが、シュリーマンの時代より僕らは数百倍、環境が恵まれてます。ということで、シュリーマンの学習法を第二言語習得論などの知見を入れて今なりに解釈しなおして、実際に、皆さんができるように落とし込んで解説します。

僕が英語学習法をガラリと変えたきっかけは、彼の代表的著書『古代への情熱』を読んだことです。この本の冒頭に、彼の言語学習の端緒となる、英語学習でやったことが書かれています。その一節をちょっと引用します。ここに、彼の言語学習のエッセンスが詰まっています。僕が当時自分が英語が話せない、聞けないのはこれかもしれない。そう思った箇所です。ちょっと読んでみます。

そんなわけで一生懸命、英語を学んだ。その際、困窮が発見を生んだと言ってもいいような外国語習得法に気がついた。ごく簡単な方法であって、大きな声を出して原文を読む。訳をしない。毎日1時間はあてる。そのことばで自分に関心のあることを書いてみて、先生に直してもらう。直してもらったのを暗唱する。つぎのときに前日直されたところを声に出していってみる。
H・シュリーマン『古代への情熱』より

以上です。今の一節が一番シュリーマンの言語学習のエッセンスを要約していますが、他にも注意深く彼の書籍を読んでいくと、様々な言語学習を紹介してます。全部紹介すると多くなるので、これらを要約した上で、今の時代に合わせた学習法として僕なりに5つのステップにわけてみました。

今日から使える!ハインリッヒ・シュリーマンの英語勉強法

で、シュリーマンの学習の5ステップということで紹介したいと思います。下記の5つです。

Step1:最低限の文法と単語
Step2:音読(オーバーラッピング)
Step3:独り言と添削
Step4:シャドーイング
Step5:短期集中

これを1つずつ解説します。

Step1:最低限の文法と英単語を学習する

まず、Step1。最低限の文法と単語です。

シュリーマンが学習で苦労したのは、やはり、母国語であるドイツ語と言語構造が異なる言葉です。例えば、トルコ語やアラビア語は完全に系統が違います。また、同じインドヨーロッパ語族でも、ロシア語、ギリシャ語も文字、単語、文法構造がかなり異なるので苦労した形跡が見受けられます。

一方、ドイツ語と親和性の高い言語。例えば、ドイツ語と似ているオランダ語や北欧の言語学習は実はシュリーマンはほぼ、Step2とStep3しかやってないです。それで十分話せるレベルになったということです。では、僕ら日本人にとって英語はどうかというと間違いなく、シュリーマンにとっても苦戦した言語学習でやったことが参考になります

それが、このStep1の文法と単語です。あたりまえのことですが、単語は言語の最小構成単位です。単語がわからないとその言語の意味はわかりません。また、文法がわからないと文単位での意味がわかりません。どちらも超重要です。

ただし、ここが大事です。やりすぎも良くない。つまり、どのレベルまで単語と文法が必要か、という点においてシュリーマンはかなり本質的なことを言い残しています。そのことが日記に残っています。ちょっと引用します。

ギリシャ語文法は、格変化と、規則助詞及び不規則動詞だけ覚えた。
一瞬たりとも、文法規則の勉強で貴重な時間を無駄にはしなかった。

これね。実はスゴイ本質的な話なんです。彼は、周りのドイツ人のエリートたちがギリシャ語の文法や単語を何年と勉強しても、結局使いこなせない状況を観察してました。

ん?なんか僕らも耳痛いですね。そこで、文法・単語学習では、これだけ。と決めてたことだけ学んでいます。その一つが格変化、そして、単語学習では、不規則動詞。この2点です。

皆さん、英語ね、かなり勉強してます。知識もそれなりにあります。だから、先入観がありますが、たとえば、今からスワヒリ語やインドネシア語を勉強するとしたらどうでしょう?

まず、絶対に日々の会話で使う単語をおぼえますよね。中でも、圧倒的に大事なのは動詞です。なぜなら、文章というのは主語と述語から構成されます。そして、述語となるものといえば、主に動詞です。そして、動詞の中でも大事なのは基本動詞だ、と明確にシュリーマンは本の中で書いてます。僕も全く同じ意見です。

次に文法です。文法っていうと難しく感じます。でも、文法の本質は2つしかありません。1つは、1つは単語が意味を持つ並べ方のルール、つまり、語順です。

もう1つは、どの単語が主語なのか、目的語なのか、といったことをわかるようにするための語尾変化です。これが、シュリーマンの言ってる各変化です。日本語だと、格助詞です。ちなみに、英語は各変化はほとんどなく、単語の並べる順番で、何が主語で何が述語かを決めてます。

ですので、文法と言っても英語学習では、語順に慣れることが一番大事だと言えます。

皆さん、文法と言うと、もう、いきなり、仮定法だったり分詞構文だったり、もう名前聞くだけでイヤになりますよね。シュリーマンは読み書きに必要となる最低限の文法を学んで、あとは、Step2以降の学習を通じて慣れろ、と言ってるわけです。これも、第二言語習得論では予測文法と言ったりしますが、正しい考え方です。

最後に、シュリーマンの言うところの単語・文法学習。これを今風にして英語学習に当てはめると何をするか。これを説明します。

まず、単語。これは、基本動詞です。シュリーマンは不規則動詞って言ってます。シュリーマンの言う通りで、どの言語でも日々使う基本動詞の多くは不規則動詞です。日本語でも、基本動詞の活用は不規則です。

例えば、走る→走った、歩く→歩いた、起きる→起きた、全部違いますよね。一方、基本動詞じゃない動詞はいかがでしょう?ほとんどが規則動詞です。

走行する→走行した、歩行する→歩行した、起床する→起床した、ゲットする→ゲットした。いかがですか?英語も日本語も、実は、基本、口語で圧倒的に使うのは基本動詞=イコール、ほぼ、不規則動詞なんです。ただし、文語になると規則動詞も増えてきます。

単語ってのは無限に数がありますが、日々の会話で使われる単語は限られています。その中でも、名詞を除くと、圧倒的に重要度が高いのが動詞、中でも、基本動詞になります。

私達日本人はこの基本動詞を学校で一応学んではいますが、学び方が間違ってます。だから、使い方をわかってません。だから聞こえない、話せない。ということで、ここで、基本動詞を学び直す。できれば、コアイメージを使って学び直す。そして、英語に関しては、基本動詞とセットになりやすい前置詞もできれば一緒に学ぶ。以上です。数にすれば、動詞と前置詞足してまずは100個ちょい。ここからです。

次に文法。これは、もう一旦、高校文法は置いておいて単語の並べ方、つまり語順をしっかりと理解し、文法項目は中学文法で十分です。これ以上は一旦、手を付けず、次に紹介する、音読、独り言、シャドーイングなどに軸足を移して、その過程で、高校レベルの文法がでてきたら学び直す。以上です。

ちなみに、基本動詞については「【イラスト付き/教材級】英会話の9割がわかるようになる基本動詞Top55【総集編】」の動画で上位55位までをこれでもか、というくらい分かりやすく解説しています。

【英会話の9割カバー】ネイティブが最初に覚える基本動詞Top50(完全イメージ化)【海外ドラマ最頻出順】B 【英会話の9割カバー】ネイティブが最初に覚える英語の基本動詞上位55位を一挙公開【コアイメージ】

Step2:音読(オーバーラッピング)

Step2は音読です。実は、シュリーマンがどの言語を学ぶときも必ずやっていたのがこの音読です。

シュリーマンはこう言ってます。

大きな声を出して原文を読む。訳をしない。

音読がなぜ良いのか。なぜでしょう?

実は、音読には本当に色々と効果があります。まず、最大の効果。それは、言語の語順に慣れることです。

外国語学習で難しいのは、言葉を並べる順番。つまり語順です。この語順に慣れるのにもっとも効果的なのは、多読、多聴です。つまり、リーディング、リスニングです。音読は、多読+声に出す学習です。つまり、語順に慣れるだけではありません。声を出すので、発音も良くなる、リスニングも改善する、語彙力が増える、そしてStep1で知識として知っていた文法が体で使える文法、つまり、予測文法に変わります

ただし、音読には課題があります。なぜなら、音読はお手本がありません。結果として、発音・リスニングにはそこまで効果がないことです。これは、シュリーマンの時代は、YouTubeやスマホもありませんでした。もし、ネイティブのお手本の声を手に入れるとしたら、ネイティブの先生を雇ってリアルタイムで読んでもらうしかありませんでした。

でもね。今の時代は、音読の弱点である、発音、リスニングをも同時に解決する初心者でもできる便利な勉強法があるんですよ。何だと思いますか?これは、シュリーマンの時代はできませんでした。そう、僕が度々紹介している、オーバーラッピングという勉強法です。

僕の記事をご覧になっている人はオーバーラッピングを知ってますよね。もし、知らないって方は、以前アップした「【完全保存版】今すぐできる!YouTubeだけで完結!リスニング学習法」という動画を御覧ください。

【完全保存版】今すぐできる!YouTubeだけで完結するリスニング学習方法 【完全保存版】今すぐできる!YouTubeだけで英語学習が完結!リスニング学習法(TEDを使った)

ここで詳しく解説、実演しています。他にも、オーバーラッピングを一緒にする教材として、以前アップした、海外ドラマ『フレンズ』を使った英語学習の動画「【解説付き/教材級】海外ドラマ『フレンズ』で英語学習!これ1本で英語の基礎がすべて学べます【字幕付き】」もおすすめです。この動画1本使ってオーバーラッピングの練習していただくだけでも、かなり、聞き取りは良くなります。

【初心者向け完全解説】海外ドラマ『フレンズ』で英語学習 【初心者向け完全解説】海外ドラマ「フレンズ」を使った英語学習法(これだけで十分!)

ちなみに、シュリーマンの音読には後日談があります。彼は、かなり声が大きかったようです。夜型だったシュリーマンは、ロシア語を学習している時、毎晩大声で音読をしていたそうです。その結果、うるせー、もう出てけ、って大家さんに2度も追い出されています。

ただ、その成果はすごいものがありました。大家さんに追い出されながらも、ロシア語も6週間ガチンコで音読学習でものにした後には、手紙で簡単なやり取りをしたり、日常会話ができるレベルになったそうです。音読、いや、今だったらオーバーラッピング。超おすすめの学習法です。もし、今、あなたがやってなかったら、ヤバいです。

Step3:英語で独り言・ネイティブレッスンと添削

Step3は独り言と添削です。
今まではどちらかというとインプット学習でしたが、このStep3はアウトプットです。

シュリーマンは1つ目の外国語である英語を学ぶ時、実に自分の給料の半分を語学学習に投じてました。半分ですよ。そこまでやるか?と思いますよね。当然、その一部は、学習中の言語のネイティブの先生にも支払っています。ただ、この頃のシュリーマンは安月給での丁稚奉公時代。そんなには払えません。だから、どうやってアウトプット学習の効果を最大化するか、それをめちゃよく考えてます。それがこの作文です。

ここにシュリーマンは工夫を加えてました。何かって言うと、自分が興味あること、これってその言語ではどういうのかな?と思ったことを事前にしっかりと調べて、作文してたことです。これ、今風にいうと独り言って言われる学習法です。

クラス受講前に、自分が言いたいこと、話したいことを準備してちゃんと書くという形でアウトプットする。書くのもアウトプットです。そして、クラスでネイティブの先生に添削してもらう。ここでのキーワードはフィードバック。必ずネイティブのフィードバックをもらってたということです。

独学のアウトプット学習は1つ気をつけなければいけないことがあります。何だと思いますか?化石化、「fossilization」という現象を防ぐことです。これは何かって言うと、一人だけでアウトプットをするとネイティブの添削、つまり、フィードバックがありません。そして、人間は一度癖がつくとそれが固定化してしまいます。

これが化石のように固まってしまう、「fossilization」という現象です。つまり、中途半端にアウトプットをするのは危険だということです。だからこそ、シュリーマンはお金が厳しくても、添削してもらう環境を作りました。

今の時代なら、理想はネイティブの添削。でも、ネイティブの添削が難しいなら、Grammarlyや最近だったらChatGPTとか使えばかなりできます。以前アップした「英語独学者必見!できる人はみんな使ってる英語学習ソフト・アプリ」の動画で詳しく使い方を解説しています。

0720_英語独学者必見!できる人はみんな知ってる英語学習アプリ 【独学者必見】英語学習におすすめのソフト・アプリランキングBEST3!

さらにシュリーマンがもう1つすごいことがあります。それは、ここで学んだフレーズを暗唱、つまり、音読して次のクラスでちゃんと使えるようになっているのかまで確認してもらっていたそうです。これは、記憶の定着、という視点で、脳科学的にもとても正しい学習法で、第二言語習得論では自動化などと言われてます。実はほとんどの方がやってないです。

ただ、この記事では1つ、このシュリーマンの学習法を少しバージョンアップして紹介したいと思います。それは、リプロダクションという方法を少しアレンジして学習することです。具体的にどうするかって言うと、ネイティブに添削してもらった英語をさらに、少し言い方を変えて同じ意味の文を作ってみたり、あるいは、その文の構造をそのまま使って新しい文をつくる練習です。これは、めちゃ効果的です。

1つ実演してみます。
例えば、こんな感じです。

もし、僕がこんな独り言を書いてみたとします。
えっと、

I didn’t think it will rain. 雨が降ると思わなかった(間違った文)

この文章は間違ってます。
そこで、ネイティブがこんな感じでフィードバックしてくれたとします。

I didn’t think it would rain.

これは、主節が「didn’t think」で過去ですよね。だから、従属節となる「think」以下の後半(thatは省略)は「will」ではなくて「would」にしないといけないよ。ネイティブがこんなふうに添削・フィードバックしてくれます。なるほど。確かにそうだった。

シュリーマンはここで、この文章を何度も音読しろ、といってます。なので、「I didn’t think it would rain. I never thought it would rain.」これを何度もいって覚えます。掛け算で2×2=4、2×3=6、やりましたよね。文字の記憶を定着させるのは、確かに反復です。

そして、次のクラスで、先生との会話の中で「I didn’t think it would rain.」これが、自然と使いこなせるようになれ、そういってます。まぁ、これでも、十分効果的ですがちょっともったいないです。何がもったいないって、確かにこうやって反復すれば体で覚えることはできます。

でも、ちょっと状況が変わった時、応用して文を作ることができるようにはまだなってません。例えば、「I didn’t think it woud rain.」は雨が降ったときには使えますが、それ以外のお天気の時。例えば晴れる時は何ていうのだろう?といった応用はできません。これは、簡単で「I didn’t think it would be sunny.」とかでいいでしょう。ただ、これだけでも物足りないので、ここで一工夫します。

例えば、「I didn’t think」よりももうちょっと強く、雨が降るなんて思わなかったよ、ってニュアンスならこんな言い方もあります。

I never thought it would rain.

これは、I didn’t thinkよりI never thoughtだから、もう絶対にないくらいに思ってたということです。このあたりを理解した上で、状況を変えて見ながら自分なりに独り言をしてみます。

I never thought he would cheat on me.
彼が自分を騙すとはまさか思いもしなかった

I never thought the store was closed.
お店が閉まってるとはまさか思いもしなかった

I didn’t think I could eat that much.
あんなに食べられるなんて思わなかった

I never thought of that.
そんなこと思いもしなかった

こんな感じです。こうして、「I didn’t think、I never thought」のパターンに慣れる。こういうところまでやった上で、文を作ってみてできればネイティブチェックを入れる。そして、その後、音読するとアウトプットも完璧です。皆さん、英会話教室、オンライン英会話のクラスの後、ここまでやってるでしょうか?

クラスをたくさん受けるのが大事なんじゃないです。クラスでフィードバックをもらうこと。そして、その知識を記憶に定着させること。さらに、自分で、リプロダクションをシてみて応用力を身につける。ここまでやると、アウトプット力がめちゃ高まります。

Step4:シャドーイング

Step4はシャドーイングです。これはオプションです。初心者の方はStep2のオーバーラッピングだけでいいです。ただ、ある程度実力がついてきたらシャドーイングをやってみてもいいでしょう。

シュリーマンはこう言ってます。

英国教会の礼拝にいつも二回は通って説教を傾聴し、その一語一語を低く口まねした。

これは、録音機器がない時代のまさにリアルタイムシャドーイングです。

皆さん、シャドーイングご存知ですか?シャドーイングとは、外国語を習得するためのトレーニング方法の一つで、先生や音声テキストなどが発する言葉を、自分自身も同時に口に出して追いかける勉強法です。

つまり、音声を聞きながら、その内容をできるだけ速く、正確に、そして自然なイントネーションで口に出すことで、リスニングとスピーキングの両方のスキルを同時に養うっていう学習法です。聞こえてきた音を聞き取る能力、文の構造を理解する能力、それを数秒遅れで同じ文を言う必要があるので、かなりレベルの高い学習法です。実際、もともとは通訳の方などがやってた学習法です。

もし、自分はそれなりに英語できるよって方はシャドーイングやってみるといいでしょう。でも、まだ、自信がないなと思ったらStep2のオーバーラッピング/音読からで十分です。もし、シャドーイングやってみたいって方は、以前アップした「【完全保存版】今すぐできる!YouTubeだけで完結!リスニング学習法(TEDを使った)」という動画をご覧ください。こちらで実践しています。

【完全保存版】今すぐできる!YouTubeだけで完結するリスニング学習方法 【完全保存版】今すぐできる!YouTubeだけで英語学習が完結!リスニング学習法(TEDを使った)

にしても、録音機器もないし再生装置もない。そんな時代に、教会の神父さんの説教をシャドーイングのお手本にするってのは、凄まじいですね。これで上手にならないはずがありません。

Step5:短期集中と継続

最後です。Step5は短期集中と継続です。

Step1~4は具体的な手法ですが、もう1つシュリーマンが徹底したことは何か、というと言語習得は短期集中で一気にやるということです。

なぜだと思いますか?外国語を使えるレベルまで持っていくには数百時間単位の時間が必要です。一方で、私たちはどんどん忘れます。週に1回、1時間オンライン英会話受けてます、とかってのは、月に4時間、年間48時間。記憶は時間の経過と比例して忘れていきますので、効果を感じるレベルになる前にどんどん抜けていきます。

だからこそ、彼は「この言語を半年で仕上げる」と決めたら、必ずやってたことがあります。なんでしょうか?

それは、毎日最低でも1時間をその言語学習に使うことを決めたということです。1日1時間×30日で1ヶ月30時間、そして、6ヶ月やれば180時間。ギリギリ、変化を感じられるレベルです。そして、毎日継続しているので、記憶は忘れるより前にどんどん定着し積み上がります。

これが一定量を越したタイミングで、単語力、文法、読解などが噛み合って、リスニング、スピーキングなどが一気にできるようになってきます。彼は、ダラダラやってもだめなことを知っていたのです。

そして、一定のレベルになるといいことがあります。それは何でしょうか?スキマ時間など使ってダラダラ学習することができるようになるということです。例えば、Step4のシャドーイング。これも、一定レベルになった人なら、電車での移動時間、料理している合間、ソファで寛いでいるときなど場所を選ばずにできる学習です。そして、非常に効果的な学習法です。

ただし、前提条件があります。それは、シャドーイングができるレベルになってる必要があるってことです。彼は知ってたんですね。楽したかったら、先にシャドーイングができるレベルとなるところまでは一気に短期決戦でやれって。

これも、非常に理にかなった視点です。もし、今、この記事をご覧になっている方の中に、ダラダラ5年、10年と英語学習してるのに伸び悩んでる方いらっしゃったら、この短期決戦の視点、忘れないでください。

ちなみに、僕もガチンコで英語やったのは半年です。
その後はダラダラです。でも、一定レベルになってるとダラダラでも上達し続けます。だから楽しくて続くんです。

ハインリッヒ・シュリーマンと日本人の関係

はい、いかがだったでしょうか。

シュリーマン、すごい人だなぁ。こんな人いたんだ。そう思った方に、そのシュリーマンが日本に来ていたって話を紹介したいと思います。

シュリーマンが活躍したのは、日本で言えば江戸時代末期から明治期です。そして、実は彼は、江戸末期の日本に来ています。このことは、シュリーマンの別の著書、『シュリーマン旅行記 清国・日本』に詳しく記載されています。

彼は、日本人ついてこう言っています。

道を歩きながら日本人の家庭生活のしくみを観察することができる。家々の奥の方にはかならず、花が咲いていて、低く刈り込まれた木でふちどられた小さな庭が見える。日本人はみんな園芸愛好家である。日本の住宅はおしなべて清潔さのお手本になるだろう。

続いてこうも言っています。

日本人が世界でいちばん清潔な国民であることは異論の余地がない。どんなに貧しい人でも、少なくとも日に一度は、町のいたるところにある公衆浴場に通っている。

そして、感動するのはこの一節です。

税関に自分の荷物を受け取りに行った。二人の役人がにこやかに近づき、「おはよう」と言いながら深々とお辞儀をした後、荷物を開けるようにと指示した。荷物を解くのは面倒なので、賄賂を渡そうとした。ところが、「私達は日本男児だ。賄賂など通用しません。」と拒否し、検査を実行した。しかし、たいへん好意的で親切な対応だった。

いかがですか?

シュリーマンが日本を訪問したのは1865年。江戸末期です。太平の世だった江戸が終わりを告げ、明治維新の端緒となる戊辰戦争がはじまったのが1868年です。そのわずか数年前のことです。江戸末期は、他にも天保の飢饉、大塩平八郎の乱、そして、ペリーの来航などもありました。日本という国も、日本人もみんな大変だった時期です。そんな動乱の時期に日本を訪れたシュリーマンが、日本の一般の人達を見て、このように肯定的に評し、かつ、欧米は見習うべきだと言っている。

特にこの頃はヨーロッパが産業革命を通じて、一足先に国力をつけて、帝国主義でアジア・アフリカを植民地にしていた時期ですよ。日本も一歩道を誤ると植民地になってたでしょう。ヨーロッパ人やアメリカ人がアジア人を奴隷や動物のごとくバカにしていた時期です。

でもね、僕らのご先祖様はちょっと違ったようです。それは別に英語が上手だったわけでもありません。英語は話せなかったかもしれないけど、街をキレイに保つ、賄賂は受け取らない。こういった、もっと、人として大事なものを通じて、シュリーマンに対してこの国は違う、と畏敬の念を抱かせたのでしょう。

いつも僕も英語のことばかり話してます。もちろん、英語が話せるに越したことはないですが、その前提として、やっぱりその言葉を操る人のハートはもっと大事だと思うんです。

シュリーマンを通じて、英語、そして、日本にもっと興味を持ってもらえたら嬉しいです。

まとめ

はい。今日のまとめです。
今回は、【18カ国語】語学の天才シュリーマンの外国語勉強法【誰でもできる】ということで、語学の天才、ハインリッヒ・シュリーマンの言語学習法を紹介しました。

今日のポイントは5つのステップです。

Step1:最低限の文法と単語
Step2:音読(オーバーラッピング)
Step3:独り言と添削
Step4:シャドーイング
Step5:短期集中

驚くべきは、第二言語習得論など様々な研究が進む中、シュリーマンの学習法は概ね正しかったことが実証されたということです。僕自身、まったく、こうしたことを知らずに歴史への興味から手に取ったこの本が自分の英語学習をガラリと変えてくれました。そして、成果もでました。自信を持って皆さんにも紹介したいと思って今回シュリーマンを紹介しました。

はい。ということで、いかがだったでしょう?

今日も最後まで見てくれてありがとうございました。これからも、みんなの英語学習のあるあるの落とし穴におっこちないよう、その対処法もたくさん紹介していきます。

今回の記事は、こちらの動画「【18カ国語の使い手】語学の天才シュリーマンの外国語勉強法【今すぐマネできる】」でも解説しているので、あわせてチェックしてみてください。

それでは次回の記事でまたお会いしましょう。

Bye guys!

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大山俊輔です。 久しぶりに、ここでの記事エントリになります。 もう3年経過しました。 あえてこの言葉を選びます。 「コロナ騒動」の3年を通じて私たちは多くを失いました。 将来歴史学者は、この3年間は形を変えたメディアによ ...

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大山俊輔です。

久しぶりに、ここでの記事エントリになります。
もう3年経過しました。

あえてこの言葉を選びます。
「コロナ騒動」の3年を通じて私たちは多くを失いました。

将来歴史学者は、この3年間は形を変えたメディアによる情報操作を通じた認知領域、そして、医療インフラを通じた第三次世界大戦、そして、強制的な第四次産業革命だったと評する人もいるのではと思います。私は少なくともこの3年を通じてそのような認識を確固たるものにしました。

医療・経済共に過剰介入の種は蒔かれました。
死ななくてよかった命が無駄に多く失われ、これからも失われることでしょう。
そして、多くの人々が人生を大きく狂わされました。

おそらくこの先、人口動態も大きく変わることでしょう。
そうなれば、現在の負債に裏打ちされた不換紙幣中心の金融システムも近い将来維持不能になるのは間違いありません
私たちは人類史数千年に一度の歴史的な岐路を選んで生まれてきたのです。

とはいえ、悲観的になりすぎるのもどうかと思います。
私たちは学ばなくてはいけません。前に進まなくてはなりません。

どのような大変な出来事からも必ず学ぶことはあり、そして、私たちの成長につなげてくれるからです。

そのためには、私たちが一度現実を直視する必要があります。
ここで紹介したいのが伊丹万作の『戦争責任者の問題』です。

かつて、私たち日本人はメディアに踊らされ、自ら大戦争に突入し300万人以上の命を失いました。
東条はじめ戦犯が責任を取ってくれたことで、すべての責任を戦犯に押し付け国民は己と対峙することなく、高度経済成長からバブルと敷かれたレールを歩みました。しかし、所詮は己のない国は自国で自国の舵取りもできません。平成に入ってからの凋落は意図されたものかもしれませんが、それを許してしまったのも、私たち一人一人なのです。まずは、この構図を理解する必要があるのではないでしょうか。

終戦直後にこのようなことを書いた男が伊丹万作です。

この記事では、伊丹万作の『戦争責任者の問題』を全文紹介します。ぜひ、自分が何もすることができない中、戦争が終わり茫然自失な日本国民の一員である状況を想像しながら、伊丹の気持ちになってこの記事を読んでいただくと良いでしょう。これから前に進むためには、今度こそ、一人一人が自分の中にあるアイヒマンの如き「陳腐な悪」と向き合い認識する必要があります。

伊丹万作とは

伊丹万作

ここで、かんたんに伊丹万作を紹介します。
あの、伊丹十三さんのお父さんです。

伊丹万作(いたみ まんさく)は、日本の小説家・随筆家。代表作は『お伽草紙』や『走れメロス』などです。

1903年に福岡県に生まれ、東京大学文学部を卒業後、大学院に進学。
その後、1931年に小説家としてデビューし、以降、戦前・戦後を通じて多数の小説や随筆を執筆しました。

映画監督としても活躍されています。
太平洋戦争(大東亜戦争)は1941年〜1945年ですがそのまえから日本は日中戦争に突入しています。

伊丹万作の『戦争責任者の問題』について

伊丹万作の『戦争責任者の問題』について紹介します。

冒頭

最近、自由映画人連盟の人たちが映画界の戦争責任者を指摘し、その追放を主張しており、主唱者の中には私の名前もまじつているということを聞いた。それがいつどのような形で発表されたのか、くわしいことはまだ聞いていないが、それを見た人たちが私のところに来て、あれはほんとうに君の意見かときくようになつた。

そこでこの機会に、この問題に対する私のほんとうの意見を述べて立場を明らかにしておきたいと思うのであるが、実のところ、私にとつて、近ごろこの問題ほどわかりにくい問題はない。考えれば考えるほどわからなくなる。そこで、わからないというのはどうわからないのか、それを述べて意見のかわりにしたいと思う。

我々は戦争でだまされたのか?

さて、多くの人が、今度の戦争でだまされていたという。みながみな口を揃えてだまされていたという。私の知つている範囲ではおれがだましたのだといつた人間はまだ一人もいない。ここらあたりから、もうぼつぼつわからなくなつてくる。多くの人はだましたものとだまされたものとの区別は、はつきりしていると思つているようであるが、それが実は錯覚らしいのである。たとえば、民間のものは軍や官にだまされたと思つているが、軍や官の中へはいればみな上のほうをさして、上からだまされたというだろう。上のほうへ行けば、さらにもつと上のほうからだまされたというにきまつている。すると、最後にはたつた一人か二人の人間が残る勘定になるが、いくら何でも、わずか一人や二人の智慧で一億の人間がだませるわけのものではない。

すなわち、だましていた人間の数は、一般に考えられているよりもはるかに多かつたにちがいないのである。しかもそれは、「だまし」の専門家と「だまされ」の専門家とに劃然rと分れていたわけではなく、いま、一人の人間がだれかにだまされると、次の瞬間には、もうその男が別のだれかをつかまえてだますというようなことを際限なくくりかえしていたので、つまり日本人全体が夢中になつて互にだましたりだまされたりしていたのだろうと思う

人々について

このことは、戦争中の末端行政の現われ方や、新聞報道の愚劣さや、ラジオのばかばかしさや、さては、町会、隣組、警防団、婦人会といつたような民間の組織がいかに熱心にかつ自発的にだます側に協力していたかを思い出してみれば直ぐにわかることである。

たとえば、最も手近な服装の問題にしても、ゲートルを巻かなければ門から一歩も出られないようなこつけいなことにしてしまつたのは、政府でも官庁でもなく、むしろ国民自身だつたのである。私のような病人は、ついに一度もあの醜い戦闘帽というものを持たずにすんだが、たまに外出するとき、普通のあり合わせの帽子をかぶつて出ると、たちまち国賊を見つけたような憎悪の眼を光らせたのは、だれでもない、親愛なる同胞諸君であつたことを私は忘れない。もともと、服装は、実用的要求に幾分かの美的要求が結合したものであつて、思想的表現ではないのである。しかるに我が同胞諸君は、服装をもつて唯一の思想的表現なりと勘違いしたか、そうでなかつたら思想をカムフラージュする最も簡易な隠れ蓑としてそれを愛用したのであろう。そしてたまたま服装をその本来の意味に扱つている人間を見ると、彼らは眉を逆立てて憤慨するか、ないしは、眉を逆立てる演技をして見せることによつて、自分の立場の保鞏ほきようにつとめていたのであろう。

少なくとも戦争の期間をつうじて、だれが一番直接に、そして連続的に我々を圧迫しつづけたか、苦しめつづけたかということを考えるとき、だれの記憶にも直ぐ蘇つてくるのは、直ぐ近所の小商人の顔であり、隣組長や町会長の顔であり、あるいは郊外の百姓の顔であり、あるいは区役所や郵便局や交通機関や配給機関などの小役人や雇員や労働者であり、あるいは学校の先生であり、といつたように、我々が日常的な生活を営むうえにおいていやでも接触しなければならない、あらゆる身近な人々であつたということはいつたい何を意味するのであろうか。

我々ひとりひとりが被害者であり加害者である

いうまでもなく、これは無計画な癲狂戦争の必然の結果として、国民同士が相互に苦しめ合うことなしには生きて行けない状態に追い込まれてしまつたためにほかならぬのである。そして、もしも諸君がこの見解の正しさを承認するならば、同じ戦争の間、ほとんど全部の国民が相互にだまし合わなければ生きて行けなかつた事実をも、等しく承認されるにちがいないと思う。

しかし、それにもかかわらず、諸君は、依然として自分だけは人をだまさなかつたと信じているのではないかと思う
そこで私は、試みに諸君にきいてみたい。「諸君は戦争中、ただの一度も自分の子にうそをつかなかつたか」と。たとえ、はつきりうそを意識しないまでも、戦争中、一度もまちがつたことを我子に教えなかつたといいきれる親がはたしているだろうか。

いたいけな子供たちは何もいいはしないが、もしも彼らが批判の眼を持つていたとしたら、彼らから見た世の大人たちは、一人のこらず戦争責任者に見えるにちがいないのである

もしも我々が、真に良心的に、かつ厳粛に考えるならば、戦争責任とは、そういうものであろうと思う。

だますこと・だまされることとは?

しかし、このような考え方は戦争中にだました人間の範囲を思考の中で実際の必要以上に拡張しすぎているのではないかという疑いが起る。

ここで私はその疑いを解くかわりに、だました人間の範囲を最少限にみつもつたらどういう結果になるかを考えてみたい。

もちろんその場合は、ごく少数の人間のために、非常に多数の人間がだまされていたことになるわけであるが、はたしてそれによつてだまされたものの責任が解消するであろうか。

だまされたということは、不正者による被害を意味するが、しかしだまされたものは正しいとは、古来いかなる辞書にも決して書いてはないのであるだまされたとさえいえば、一切の責任から解放され、無条件で正義派になれるように勘ちがいしている人は、もう一度よく顔を洗い直さなければならぬ。

しかも、だまされたもの必ずしも正しくないことを指摘するだけにとどまらず、私はさらに進んで、「だまされるということ自体がすでに一つの悪である」ことを主張したいのである。

だまされるということはもちろん知識の不足からもくるが、半分は信念すなわち意志の薄弱からくるのである。我々は昔から「不明を謝す」という一つの表現を持つている。これは明らかに知能の不足を罪と認める思想にほかならぬ。つまり、だまされるということもまた一つの罪であり、昔から決していばつていいこととは、されていないのである。

もちろん、純理念としては知の問題は知の問題として終始すべきであつて、そこに善悪の観念の交叉する余地はないはずである。しかし、有機的生活体としての人間の行動を純理的に分析することはまず不可能といつてよい。すなわち知の問題も人間の行動と結びついた瞬間に意志や感情をコンプレックスした複雑なものと変化する。これが「不明」という知的現象に善悪の批判が介在し得るゆえんである。

我々ひとりひとりが当事者である

また、もう一つ別の見方から考えると、いくらだますものがいてもだれ一人だまされるものがなかつたとしたら今度のような戦争は成り立たなかつたにちがいないのである

つまりだますものだけでは戦争は起らない。だますものとだまされるものとがそろわなければ戦争は起らないということになると、戦争の責任もまた(たとえ軽重の差はあるにしても)当然両方にあるものと考えるほかはないのである。

そしてだまされたものの罪は、ただ単にだまされたという事実そのものの中にあるのではなく、あんなにも造作なくだまされるほど批判力を失い、思考力を失い、信念を失い、家畜的な盲従に自己の一切をゆだねるようになつてしまつていた国民全体の文化的無気力、無自覚、無反省、無責任などが悪の本体なのである

このことは、過去の日本が、外国の力なしには封建制度も鎖国制度も独力で打破することができなかつた事実、個人の基本的人権さえも自力でつかみ得なかつた事実とまつたくその本質を等しくするものである

そして、このことはまた、同時にあのような専横と圧制を支配者にゆるした国民の奴隷根性とも密接につながるものである
それは少なくとも個人の尊厳の冒涜ぼうとく、すなわち自我の放棄であり人間性への裏切りである。また、悪を憤る精神の欠如であり、道徳的無感覚である。ひいては国民大衆、すなわち被支配階級全体に対する不忠である。

我々は今後どうあるべきなのか

我々は、はからずも、いま政治的には一応解放された。しかしいままで、奴隷状態を存続せしめた責任を軍や警察や官僚にのみ負担させて、彼らの跳梁を許した自分たちの罪を真剣に反省しなかつたならば、日本の国民というものは永久に救われるときはないであろう

「だまされていた」という一語の持つ便利な効果におぼれて、一切の責任から解放された気でいる多くの人々の安易きわまる態度を見るとき、私は日本国民の将来に対して暗澹たる不安を感ぜざるを得ない。

「だまされていた」といつて平気でいられる国民なら、おそらく今後も何度でもだまされるだろう。いや、現在でもすでに別のうそによつてだまされ始めているにちがいないのである。

一度だまされたら、二度とだまされまいとする真剣な自己反省と努力がなければ人間が進歩するわけはない。この意味から戦犯者の追求ということもむろん重要ではあるが、それ以上に現在の日本に必要なことは、まず国民全体がだまされたということの意味を本当に理解し、だまされるような脆弱せいじやくな自分というものを解剖し、分析し、徹底的に自己を改造する努力を始めることである。

こうして私のような性質のものは、まず自己反省の方面に思考を奪われることが急であつて、だました側の責任を追求する仕事には必ずしも同様の興味が持てないのである。

こんなことをいえば、それは興味の問題ではないといつてしかられるかもしれない。たしかにそれは興味の問題ではなく、もつとさし迫つた、いやおうなしの政治問題にちがいない。

これは政治問題ではない

しかし、それが政治問題であるということは、それ自体がすでにある限界を示すことである。

すなわち、政治問題であるかぎりにおいて、この戦争責任の問題も、便宜的な一定の規準を定め、その線を境として一応形式的な区別をして行くより方法があるまい。つまり、問題の性質上、その内容的かつ徹底的なる解決は、あらかじめ最初から断念され、放棄されているのであつて、残されているのは一種の便宜主義による解決だけだと思う。便宜主義による解決の最も典型的な行き方は、人間による判断を一切省略して、その人の地位や職能によつて判断する方法である。現在までに発表された数多くの公職追放者のほとんど全部はこの方法によつて決定された。もちろん、そのよいわるいは問題ではない。ばかりでなく、あるいはこれが唯一の実際的方法かもしれない。

しかし、それなら映画の場合もこれと同様に取り扱つたらいいではないか。しかもこの場合は、いじめたものといじめられたものの区別は実にはつきりしているのである。

いうまでもなく、いじめたものは監督官庁であり、いじめられたものは業者である。これ以上に明白なるいかなる規準も存在しないと私は考える。

しかるに、一部の人の主張するがごとく、業者の間からも、むりに戦争責任者を創作してお目にかけなければならぬとなると、その規準の置き方、そして、いつたいだれが裁くかの問題、いずれもとうてい私にはわからないことばかりである。

たとえば、自分の場合を例にとると、私は戦争に関係のある作品を一本も書いていない。けれどもそれは必ずしも私が確固たる反戦の信念を持ちつづけたためではなく、たまたま病身のため、そのような題材をつかむ機会に恵まれなかつたり、その他諸種の偶然的なまわり合せの結果にすぎない。

もちろん、私は本質的には熱心なる平和主義者である。しかし、そんなことがいまさら何の弁明になろう。戦争が始まつてからのちの私は、ただ自国の勝つこと以外は何も望まなかつた。そのためには何事でもしたいと思つた。国が敗れることは同時に自分も自分の家族も死に絶えることだとかたく思いこんでいた。親友たちも、親戚も、隣人も、そして多くの貧しい同胞たちもすべて一緒に死ぬることだと信じていた。この馬鹿正直をわらう人はわらうがいい。

このような私が、ただ偶然のなりゆきから一本の戦争映画も作らなかつたというだけの理由で、どうして人を裁く側にまわる権利があろう。

では、結局、だれがこの仕事をやればいいのか。それも私にはわからない。ただ一ついえることは、自分こそ、それに適当した人間だと思う人が出て行つてやるより仕方があるまいということだけである。

自分の今後について

では、このような考え方をしている私が、なぜ戦犯者を追放する運動に名まえを連ねているのか。

私はそれを説明するために、まず順序として、私と自由映画人集団との関係を明らかにする必要を感じる。

昨年の十二月二十八日に私は一通の手紙を受け取つた。それは自由映画人集団発起人の某氏から同連盟への加盟を勧誘するため、送られたものであるが、その文面に現われたかぎりでは、同連盟の目的は「文化運動」という漠然たる言葉で説明されていた以外、具体的な記述はほとんど何一つなされていなかつた。

そこで私はこれに対してほぼ次のような意味の返事を出したのである。

「現在の自分の心境としては、単なる文化運動というものにはあまり興味が持てない。また来信の範囲では文化運動の内容が具体的にわからないので、それがわかるまでは積極的に賛成の意を表することができない。しかし、便宜上、小生の名まえを使うことが何かの役に立てば、それは使つてもいいが、ただしこの場合は小生の参加は形式的のものにすぎない。」

つまり、小生と集団との関係というのは、以上の手紙の、応酬にすぎないのであるが、右の文面において一見だれの目にも明らかなことは、小生が集団に対して、自分の名まえの使用を承認していることである。つまり、そのかぎりにおいては集団はいささかもまちがつたことをやつていないのである。もしも、どちらかに落度があつたとすれば、それは私のほうにあつたというほかはあるまい。

しからば私のほうには全然言い分を申し述べる余地がないかというと、必ずしもそうとのみはいえないのである。なぜならば、私が名まえの使用を容認したことは、某氏の手紙の示唆によつて集団が単なる文化事業団体にすぎないという予備知識を前提としているからである。この団体の仕事が、現在知られているような、尖鋭な、政治的実際運動であることが、最初から明らかにされていたら、いくらのんきな私でも、あんなに放漫に名まえの使用を許しはしなかつたと思うのである。

なお、私としていま一つの不満は、このような実際運動の賛否について、事前に何らの諒解を求められなかつたということである。

しかし、これも今となつては騒ぐほうがやぼであるかもしれない。最初のボタンをかけちがえたら最後のボタンまで狂うのはやむを得ないことだからである。

要するに、このことは私にとつて一つの有益な教訓であつた。元来私は一個の芸術家としてはいかなる団体にも所属しないことを理想としているものである。(生活を維持するための所属や、生活権擁護のための組合は別である)。

それが自分の意志の弱さから、つい、うつかり禁制を破つてはいつも後悔する羽目に陥つている。今度のこともそのくり返しの一つにすぎないわけであるが、しかし、おかげで私はこれをくり返しの最後にしたいという決意を、やつと持つことができたのである。

最近、私は次のような手紙を連盟の某氏にあてて差し出したことを付記しておく。

「前略、小生は先般自由映画人集団加入の御勧誘を受けた際、形式的には小生の名前を御利用になることを承諾いたしました。しかし、それは、御勧誘の書面に自由映画人連盟の目的が単なる文化運動とのみしるされてあつたからであつて、昨今うけたまわるような尖鋭な実際運動であることがわかつていたら、また別答のしかたがあつたと思います。

ことに戦犯人の指摘、追放というような具体的な問題になりますと、たとえ団体の立場がいかにあろうとも、個人々々の思考と判断の余地は、別に認められなければなるまいと思います。そして小生は自分独自の心境と見解を持つものであり、他からこれをおかされることをきらうものであります。したがつて、このような問題についてあらかじめ小生の意志を確かめることなく名まえを御使用になつたことを大変遺憾に存ずるのであります。

しかし、集団の仕事がこの種のものとすれば、このような問題は今後においても続出するでありましようし、その都度、いちいち正確に連絡をとつて意志を疎通するということはとうてい望み得ないことが明らかですから、この際、あらためて集団から小生の名前を除いてくださることをお願いいたしたいのです。

なにぶんにも小生は、ほとんど日夜静臥中の病人であり、第一線的な運動に名前を連ねること自体がすでにこつけいなことなのです。また、療養の目的からも遠いことなのです。

では、除名の件はたしかにお願い申しました。草々頓首」(四月二十八日)

(『映画春秋』創刊号・昭和二十一年八月)

まとめ

以上です。いかがでしたでしょうか?

私も読んでいて赤面してしまうほど、自分が情けなくなりましたね。
それなりに、この3年間もがきながら一度も魂は譲らなかったと自負はあります。

しかしだからといって、私は果たして自分がこのバカ騒ぎと今後の大いなる破壊に対して防波堤となるだけの努力をしたかといえば、それは自信はありません。まさに伊丹が「このような私が、ただ偶然のなりゆきから一本の戦争映画も作らなかつたというだけの理由で、どうして人を裁く側にまわる権利があろう」と言った気持ちが良くわかります。

表向き、この3年間のバカ騒動は今後収束に向かうことでしょう。
しかし私たちは取り返しのつかない過ちをすでに犯しています。そして、前回の大戦と違って戦犯として全責任を背負い絞首台に向かってくれる人たちはいません。

私たち一人一人が現実を直視し次に活かすことでしか前に進むことはできないのです。

大山俊輔

PS:

最後に思い出したのはハンナ・アーレントの『イェルサレムのアイヒマン』に登場する「悪は陳腐である」とう事実です。
悪と言えば、ショッカーのような悪の組織が思い浮かびます。もちろん、そのような存在もあるのかもしれませんが、最大の悪は私たちひとりひとりの中にある「陳腐な悪」なのかもしれません。

もし、『イェルサレムのアイヒマン』に興味ある方は「ハンナ・アーレントってどんな人?| 代表的著書『エルサレムのアイヒマン』の要約を通じてその主張をわかりやすく解説」の記事をご参照ください。

ハンナ・アーレントってどんな人 代表的著書『エルサレムのアイヒマン』の要約を通じてその主張をわかりやすく解説 ハンナ・アーレントってどんな人?| 代表的著書『エルサレムのアイヒマン』の要約を通じてその主張をわかりやすく解説

 

 

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ChatGPTの活用方法!機能・使い方まで初心者にも分かりやすく徹底解説!(添削・翻訳・英会話にも効果的) https://shunsukeoyama.com/chatgpt?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=chatgpt%25e3%2581%25ae%25e6%25a9%259f%25e8%2583%25bd%25e3%2583%25bb%25e4%25bd%25bf%25e3%2581%2584%25e6%2596%25b9%25e3%2582%2592%25e5%25be%25b9%25e5%25ba%2595%25e8%25a7%25a3%25e8%25aa%25ac%25ef%25bc%2581%25e6%25b7%25bb%25e5%2589%258a%25e3%2583%25bb%25e7%25bf%25bb%25e8%25a8%25b3%25e3%2583%25bb%25e8%258b%25b1%25e4%25bc%259a&utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=chatgpt%25e3%2581%25ae%25e6%25a9%259f%25e8%2583%25bd%25e3%2583%25bb%25e4%25bd%25bf%25e3%2581%2584%25e6%2596%25b9%25e3%2582%2592%25e5%25be%25b9%25e5%25ba%2595%25e8%25a7%25a3%25e8%25aa%25ac%25ef%25bc%2581%25e6%25b7%25bb%25e5%2589%258a%25e3%2583%25bb%25e7%25bf%25bb%25e8%25a8%25b3%25e3%2583%25bb%25e8%258b%25b1%25e4%25bc%259a Sun, 19 Mar 2023 23:40:31 +0000 https://shunsukeoyama.com/?p=7925

「ChatGPT」とは、人工知能の研究開発を行う非営利団体「OpenAI」によって開発された、会話型のAIです。強化学習によって会話のコツを学習しており、流暢な会話をすることができます。本記事では、「ChatGPT」の機 ...

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「ChatGPT」とは、人工知能の研究開発を行う非営利団体「OpenAI」によって開発された、会話型のAIです。強化学習によって会話のコツを学習しており、流暢な会話をすることができます。本記事では、「ChatGPT」の機能や使い方について英語学習に絞って徹底解説します。

そもそもChatGPTとは、OpenAIが開発したチャットボットです。ChatGPTはGPT-3という大規模な言語モデルを組み込んだチャットサービスであり、自然な会話が可能です。ChatGPTのモデルは、日本語や英語などの文章を入力として受け取り、人間が生成するような自然な文章が生成されるようにトレーニングされているため、その精度の高さから注目を集めています。

ChatGPTには、無料版と有料版があり、後者は今後公開予定とされています。有料版の詳細についてはまだ明らかになっていませんが、ChatGPTを利用するにはまず無料版を利用することがおすすめです。

この記事では、「ChatGPT」の機能・使い方を、まだ知らない方に向けて分かりやすく解説しています。うまく活用すれば、ChatGPTは添削、翻訳、英語学習から英会話まで様々な活用が期待できます。今後、どのようにChatGPTを使うか検討している方にも、イラストなど使い分かりやすくまとめましたのでお役に立つかと思います。

ChatGPTのオススメの使い方①添削

ChatGPTは添削としても使うことができ、ここでは3つのオススメの使い方をご紹介します。

・ChatGPTを編集アシスタントとして使う
・ChatGPTが添削してくれる英語学習
・ChatGPTに記事の構成案を出してもらう

それでは、順番に見ていきましょう。

ChatGPTを編集アシスタントとして使う!日本語の添削にも便利

OpenAIによって開発されたChatGPTは、質の高い文章を作成することを目的としているライターや編集者にとって有用なツールです。人間のようなテキストを理解し生成することができるChatGPTは、編集や校正タスクを支援することができ、時間の節約と効率の向上をもたらします。

ChatGPTを編集アシスタントとして使う一つの方法は、書かれたテキストを入力してChatGPTが編集や修正を提案することです。ChatGPTは文法上の誤り、スペルミス、不自然な文を改善するための提案をしてくれます。提案を確認して、全体の理解しやすさや繋がりを向上させるために必要な変更を行えばいいでしょう。

ChatGPTを編集アシスタントとして使う別の方法は、書かれたテキストの概要を改善することです。ChatGPTはあなたの書き込みを短い、より簡潔な形式にまとめることができるので、改善する必要のある箇所を見つけやすくなります。

ChatGPTを編集アシスタントとして使うことによって、高度な言語理解能力を活用でき、あなたのライティングのレベルを向上させることができます。専門的な文書、ブログポスト、個人的なエッセイなどを作成する場合にもChatGPTがあなたのライティングの目標を達成するのを支援してくれます。

ChatGPTが添削してくれる英語学習

ChatGPTは、英語学習者にとっても役立つツールとなることがあります。ChatGPTは人間のような自然な英語を生成することができるので、学習者は正確な英語の使い方を学ぶことができます。

ChatGPTを使って英語学習する一つの方法は、自分の書いた英語のテキストを入力してChatGPTに修正を提案してもらうことです。ChatGPTは文法上の誤り、スペルミス、不自然な文を改善するための提案をすることがでるので、学習者は正確な英語の使い方を学ぶことができます。

別の方法として、ChatGPTに英語の文章を入力して、同じ内容を英語で書いたテキストを生成させることもできます。このようにChatGPTによって生成されたテキストを確認することで、学習者は文章の構造や言葉の選び方などを学ぶことができます。

ChatGPTを使って英語学習することによって、正確な英語の使い方を学ぶことができますし、自分の書いた英語のテキストを改善することができます。また、ChatGPTの人間のような自然な英語の生成能力によって、学習者はリアルな英語を学ぶことができます。

ChatGPTに記事の構成案を出してもらう

ChatGPTは、記事の構成案を出すこともできます。ChatGPTは人間のような自然なテキストを生成することができるので、あなたのアイデアやトピックから記事の構成を提案してくれます。

ChatGPTに記事の構成案を出してもらうには、あなたのアイデアやトピックを入力して、ChatGPTに記事の概要を生成させます。ChatGPTはあなたのアイデアを元に、記事の構造やポイントを提案することができます。このようにChatGPTからの提案を確認することで、記事の構成を改善することができます。

ChatGPTの添削の注意点

ChatGPTを使って添削する際にはいくつかの注意点があります。ChatGPTは人工知能モデルであり、すべての修正が正しいとは限りません。あなたは常にChatGPTの提案を確認し、必要に応じて修正することが大切です。

また、ChatGPTは文法やスペルに関しては優れた提案をすることができますが、文章の構造や表現に関しては完璧ではありません。あなたはChatGPTの提案を参考にすることはできますが、最終的な判断は常にあなた自身で行うことが大切です。

さらに、ChatGPTは文脈や文化に関して理解する力が限られています。あなたが書いたテキストが特定の文脈や文化を反映している場合、ChatGPTの提案が正確ではない場合があります。このような場合は、必要に応じて手動で修正することが大切です。

このような注意点を念頭に置いてChatGPTを使って添削することによって、正確で適切なテキストを作成することができます。また、ChatGPTを正しく使うことによって、あなたの英語力を向上させることもできます。

ChatGPTのオススメの使い方②翻訳機能

ChatGPTは、翻訳機能も備えています。この翻訳機能を使うことで、あなたのテキストを他の言語に翻訳することができます。

ChatGPTの翻訳機能を使うには、あなたのテキストを入力し、翻訳先の言語を選択するだけです。ChatGPTはあなたのテキストを自動的に翻訳します。このように、ChatGPTの翻訳機能を使うことで、簡単かつ迅速にテキストを翻訳することができます。

また、ChatGPTの翻訳機能は多言語に対応しています。あなたが翻訳したい言語がChatGPTの翻訳機能に対応している場合、簡単に翻訳することができます。

このように、ChatGPTの翻訳機能を使うことで、簡単かつ迅速にテキストを翻訳することができます。また、多言語に対応しているため、あなたが必要とする言語に翻訳することもできます。

翻訳時に気を付けるべきポイント

ChatGPTを使って翻訳する際にはいくつかの注意点があります。ChatGPTは人工知能モデルであり、すべての翻訳が正しいとは限りません。あなたは常にChatGPTの翻訳結果を確認し、必要に応じて修正することが大切です。

このような注意点を念頭に置いてChatGPTを使って翻訳することによって、正確で適切な翻訳結果を得ることができます。また、ChatGPTを正しく使うことによって、あなたの翻訳力を向上させることもできます。

ChatGPT翻訳を利用するメリット

ChatGPTの翻訳を利用することには多くのメリットがあります。

・迅速な翻訳: ChatGPTは翻訳するテキストを入力するだけで瞬時に翻訳することができます。このように、ChatGPTを使って翻訳することで、短時間で多くのテキストを翻訳することができます

・多言語対応: ChatGPTは多言語に対応しています。あなたが必要とする言語を選択するだけで、簡単に翻訳することができます

・低コスト: ChatGPTは無料で利用することができます。このように、ChatGPTを使って翻訳することで、翻訳にかかるコストを大幅に削減することができます

・便利な使い方: ChatGPTはWebブラウザから簡単に利用することができます。また、ChatGPTはAPIを提供しているため、アプリケーションやサービスに統合することもできます

このようなメリットから、ChatGPTの翻訳を利用することは多くの方におすすめです。また、ChatGPTの翻訳を利用することによって、あなたの翻訳力を向上させることもできます。

ChatGPTのオススメの使い方③英会話

ChatGPTは英会話にも使うことができます。以下が英会話でのChatGPTの使い方です。

・ChatGPTに会話を入力する: ChatGPTにはテキスト入力インターフェースがあります。このインターフェースから英語の会話を入力することができます。

・返答を待つ: ChatGPTは入力された会話に対して返答を生成します。この返答を元に英会話を続けることができます。

・返答の内容に応じて会話を進める: ChatGPTが生成した返答に応じて、英会話を進めることができます。このように、ChatGPTとの会話を通じて、英語のスキルを向上させることができます。

このように、ChatGPTは英会話にも使うことができます。また、ChatGPTとの会話を通じて、英語のスキルを向上させることもできます。

ChatGPTを使った英会話の練習方法

ChatGPTを使った英会話の練習方法は以下のようになります。

・日常的な会話から始める: 英語の会話練習には、日常的な会話から始めるのが一つの方法です。例えば、天気、食べ物、旅行などに関するトピックから始めることができます。

・話題を変えて会話を進める: 会話を進めると、新しい話題が生まれます。このように、話題を変えて会話を進めていくことができます。

・会話のテキストを保存する: 会話のテキストを保存することで、今後のレファレンスになるかもしれません。また、後でこのテキストを見直すことで、英語のスキルの向上につなげることができます。

このように、ChatGPTを使った英会話の練習方法はいくつかあります。また、このような練習を通じて、英語のスキルを向上させることもできます。

ChatGPTを使った英語学習のメリット

ChatGPTを使った英語学習には以下のメリットがあります。

日常的な会話から学習: ChatGPTは、日常的な会話から学習することができます。このような学習方法は、英語の使い方を実際に覚えることができます。

個別指導: ChatGPTは、個別指導を受けることができます。ユーザーが発する質問に対して、ChatGPTは適切な答えを提供することができます。このような形式で学習することで、より効率的に英語を学習することができます。

時間と場所の制限がない: ChatGPTは、いつでもどこでも利用することができます。このような特長から、自分のペースで学習することができます。

このように、ChatGPTを使った英語学習には多くのメリットがあります。英語学習に興味がある方は、是非ChatGPTを利用してみてください。

まとめ

この記事では、ChatGPTを初めて使う方向けに、簡単な始め方と使い方について説明しました。本記事を読んでいただくことで、ChatGPTを使って自分のニーズに合った解決策を見つけることができるはずです。また、ChatGPTを使うことで、翻訳、添削、英会話の練習など、言語学習に役立つメリットもあります。初めての方も安心して使ってみてください。

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【社会人必見】大人になってからの英単語力アップの方法 – 英単語の効率的な覚え方のコツ・おすすめ勉強法を解説【辞書不要】 https://shunsukeoyama.com/how-adults-can-aquire-vocabularies?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=%25e3%2580%2590%25e7%25a4%25be%25e4%25bc%259a%25e4%25ba%25ba%25e5%25bf%2585%25e8%25a6%258b%25e3%2580%2591%25e5%25a4%25a7%25e4%25ba%25ba%25e3%2581%25ae%25e8%258b%25b1%25e5%258d%2598%25e8%25aa%259e%25e3%2581%25ae%25e8%25a6%259a%25e3%2581%2588%25e6%2596%25b9%25e3%2581%25ae%25e3%2582%25b3%25e3%2583%2584%25e3%2583%25bb%25e3%2581%258a&utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=%25e3%2580%2590%25e7%25a4%25be%25e4%25bc%259a%25e4%25ba%25ba%25e5%25bf%2585%25e8%25a6%258b%25e3%2580%2591%25e5%25a4%25a7%25e4%25ba%25ba%25e3%2581%25ae%25e8%258b%25b1%25e5%258d%2598%25e8%25aa%259e%25e3%2581%25ae%25e8%25a6%259a%25e3%2581%2588%25e6%2596%25b9%25e3%2581%25ae%25e3%2582%25b3%25e3%2583%2584%25e3%2583%25bb%25e3%2581%258a Sat, 25 Feb 2023 01:42:24 +0000 https://shunsukeoyama.com/?p=8383

Hey guys. しゅみすけです。本職は英会話教室の社長をやってます。 今日の記事は英単語の覚え方についてです。といっても「おすすめの単語帳はこれです」とか、そんなお話は今日は一切しません。 大人の英語学習者にとって、 ...

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Hey guys.
しゅみすけです。本職は英会話教室の社長をやってます。

今日の記事は英単語の覚え方についてです。といっても「おすすめの単語帳はこれです」とか、そんなお話は今日は一切しません。

大人の英語学習者にとって、本質的に自分に必要な英単語をどうやって効率よく学ぶかということについて、直球ど真ん中の話をします。この記事を読むと

・今まで色々な単語の覚え方聞いてきたけど、ちょっと違和感あった
・でも、これは納得できる
・これなら自分もできる

そう思っていただけることをお約束します。

最初に1つ皆さんに問いかけをしたいと思います。

皆さん、英語を話したり聞いたりするのになるべく多くの英単語を知っておきたい。
そう思っていませんか?

僕もかつてそう思っていました。これは僕の記事を聞いてきてる方は分かってると思いますが、間違いです。とはいえ、英単語をたくさん知っていたい気持ちはよくわかります。

その一方で、自分、もう年だし。単語帳を使って暗記するなんて、どう考えてもイメージできない。
YouTubeで単語暗記の方法とかいろいろ聞いてきたけど自分が真似できる気がしない。

そんなふうに思ったことのある方、ここでこっそり手を上げてください。

結構、手があがったんじゃないかと思います。
僕もその気持ちはよ~くわかります。

というのも僕も若い頃は、単語帳を使って気合で英単語を学びました。アメリカの大学院行くときに、GMATっていうテストがあるんですがね。網羅的に単語を知らないとどうしようも無いテストなんです。実際ね。ピーク時は2万語以上余裕で学んだと思います。

ただ、はっきり言っちゃいます。
もうほとんど忘れちゃいました。
だって使わないものは忘れますよ。

これは何も英語に限った話ではありません。歴史、地名、年号、化学記号なども若い頃は力技で覚えましたよね。でもね。やっぱ、無理して覚えても意味がありません。

もう1つ大事なことがあります。僕も実は今年で48歳になります。
いい年ですよね。なので、10代、20代の人がやるような勉強法が現実的でないことは重々理解しているはずです。

とはいっても、年だからといった言い訳をせず、必要最低限の英単語力を増やしたい。
その気持ちは僕もよくわかります。だからこそ、巷の英単語学習法に踊らされないでください。絶対失敗します。

・言葉を学ぶとはどういうことなのかという本質。
・そして、大人には大人のやり方がある。

この2点が今日のポイントです。

ということで、今日の記事を聞けば皆さん安心してくださるはずです。僕は今回の記事で、大人のための英単語力アップの超本質的な方法ははっきり言ってこれしかない、という方法を伝授します。

僕自身、過去20年くらいを見てると自分が新しく学んできた単語の多くはこの方法です。あと、アメリカの大学院に行ったときもこの方法を使いました。手前味噌ですが、留学生というアウェイの環境でアメリカ人の学生を押しのけてそれなりの成績でしたし、2回ほど、奨学金も受賞しました。

ちなみに、僕は中学、大学は英語落第してます。決して、もともと英語が得意だったわけじゃありません。

この記事では、社会人必見!大人になってからの英単語力アップの方法をご紹介します。英単語の効率的な覚え方のコツ、おすすめの勉強法なども分かりやすくまとめました。多くの方は単語帳がないと単語力を増やせないと思っていますが、そんなことはありません。むしろ危険なこともあります。その理由もこの記事で分かりやすく解説しています。

さらにこの記事にはもう1つ皆さんにメリットがあります。それは、どんな単語暗記方法よりも本質的で脳(指)に優しいです。このやり方ならば、年齢を重ねた大人だからこそ、優位な戦い方をすることができるのです。え、どういうこと?って気になりますよね。

これから記事で詳しく解説していきますので最後までご覧になってください。

また、今回の記事はこちらの動画「【これしかない】大人が英単語力を芋づる式にバク上げする唯一の方法」でも解説しているので、ぜひチェックしてみてください。

ってことで、皆さん準備はできましたか?
それでは、Let’s get into it!

大人で英単語を覚えられない人は必見!単語帳が必要ない理由とは?

では、さっそくですが、この記事の軸となることを先に結論としてお伝えします。
結論は、大人の英語学習に単語帳は必要ありません。

こう言うと、今、TOEICや英検学習してる人からすごい反発があるかもしれないので、もう少し正確に言います。僕の記事を聞いている9割の方には単語帳は必要ありません。僕もここ20年以上単語帳のお世話になっていません。

え?でも、なぜ、単語帳はいらないっていい切れるのでしょうか?
ちょっと冷静になってみてください。そして、次の僕が語りかける質問の意味を少し考えてみてください。質問はこうです。

言葉を話したり、理解するというのは、どういうことですか?

これは、日本語であれ英語であれ、本質は同じです。シンプルです。これが多くの人に単語帳は不要な理由です。

どういうことかというと、言葉を話す・聞く、というのは、自分が伝えたいこと、興味関心があること。これを伝えたり、聞いたり読んだりする行為です。

この時の手段として、存在するものはなんでしょうか?
そう、それが言葉です。

では、言語の構成要素とはなんでしょう?
単語とルール、そして発音。以上なんです。。

ここで、やっと、単語という言葉が出てきました。
更に単語って何かを考えてみましょう。

あなたの伝えたいことは単語を一定のルールで並べることによって文章にして伝えられます。文章は、主語や述語がはっきりして意味をなしてます。その単語は、英語で置かれる場所が決まっています。

そして、その場所を決めるのは、その単語の属性、つまり品詞です。品詞ってのは、具体的には、名詞・動詞・助動詞、そして形容詞・副詞などがあります。

他にも、前置詞、冠詞などありますが数は限られていて、皆さん、日常会話に必要な単語自体は実はほとんどの人がすでに知ってます。

僕の記事を今まで丁寧に見てきてる方はお気づきだと思います。日常、ビジネスの会話の大部分は実は超ベーシックな単語で成り立っています。数は人によって違いますが、大体1500~2000語あれば、ほぼ問題ないです。昔、イギリスにオグデンという学者がいたんですが、この人は850語で英語は話せるし聞けるって言ってます。

実際、可能といえば可能です。さらにこの中でも超がつくヘビロテで登場する単語が、基礎動詞などに代表されるコア単語と呼ばれるものなんですね。だから、コア単語大事だよっていつも言ってるんです。ヘビロテの洋服買う前に、大雪の日にしか着ない買っても意味ないじゃないですか。いっしょです。

では、ここで皆さんに質問です。
話を単語帳に戻します。

皆さん、昔、単語帳で覚えた単語というのはどういうものがありましたか?それは、使うか使わないかは別にとにかく暗記する単語というのが正解です。例えば、高校英語などの単語帳でまっさきに出てくる単語と言えば「abandon」、あーばんだと諦めるとか仕事をやめる、とかいって覚えた人もいるかも知れません。

でも「abandon」。皆さんは会話で使ったことありますか?僕は過去20年以上自分の英語での会話を振り返っても使ったことないですし、ネイティブとの会話で聞いたこともあるかなぁ?多分ないです。

そう。わかりましたよね。大人の単語学習で大事なのは、網羅的な単語じゃありません。範囲は狭くて数は少なくても(ボディーランゲージ)、自分が実際に聞いたり、話したり、読んだりするために必要な単語を知っていることなんです。

【社会人必見】大人の英単語の覚え方のコツ・おすすめ勉強法を徹底解説

では、ここから具体的にどうすれば皆さんにとって大事な単語を手っ取り早く覚えられるか。これを解説します。

まず、最初に大事なことを言っておきます。
僕たちが忘れないタイプの記憶って2つの種類があることを覚えておいてください。
1つは、感情と結びついた記憶。そして、もう1つはなんども反復した記憶。

以上です。

では、ここで1つ質問です。
とても大事な質問ですので、しっかりと聞いてこの質問の意味を考えてください。

感情と結びついた記憶と、反復して強引に覚えた記憶。どっちが記憶としては強いでしょうか?
どうですか?

3秒考えてみてください。

3・2・1

はい、答えは前者です。
感情と結びついた記憶なんです。

なぜ感情と結びつける記憶が強いのかと言えば、感情と結びつける記憶は、特定の体験、情報、そして、感情と単語などの文字情報がセットで紐付けられた状態で脳内で保存されます。僕たちの脳の記憶は、パソコンのようにこの記憶はこのフォルダの中、みたいな感じで特定の場所に保存されているのではないんです。

いくつかの情報が脳の様々な箇所のニューロン、つまり、脳細胞に結びつき合いながら保存されてます。どちらかというと、パソコンのフォルダのような感じではなく、ノートアプリなどのタグ付けに近いです。

そして、記憶を引っ張り出す時、僕たちの脳では何が起きてるかと言うと、こうしたいくつかのタグを手がかりに記憶を引っ張り出してます。

ここで、少し気づいた人がいるかもしれません。そう。単語帳で何度も覚えるだけだと、このタグは、英単語と日本語訳という文字情報だけしかないんです。

一方で、楽しかった、怖かった、好き、面白かった、興味がある、といった感情や映像的なイメージがタグで加わった記憶は圧倒的に忘れにくいです。

ということで、ここで英単語に話を戻します。
実はですね、英単語を覚えるのもこの原理を使うことが大事です。具体的には、単語と喜怒哀楽・興味関心などの感情をタグで結びつける。これが絶対条件です。

更に、大事ということで定着させる時は反復する。つまり、さっきの条件1の「感情と結びついた記憶」。

そして、条件2のなんども反復した記憶。これをセットにするってことです。では、この喜怒哀楽と繋がることって学習では何なのでしょう?それは、超シンプルです。皆さんが興味関心のあるテーマだってことです。

これで、わかりましたよね。単語帳は、別に皆さんの興味関心なんて関係ありません。頑張って覚えたとしても、いつ使うか、いつ、聞くかもわからないんです。だから、反復してなんとなく覚えたとしても、必ずどこかのタイミングで忘れます。

で、ここからが本題です。
「具体的にどうすれば興味関心あるテーマの単語を効率よく獲得することができるの?」ということです。

ご安心してください。僕がかれこれ20年近くこの方法でやってるっていう方法を、「大人の芋づる式単語力アップの4ステップ」としてお伝えします

大人の「芋づる式英単語力アップ」の4ステップ

大人の芋づる式単語力アップの方法は4ステップです。超シンプルです。

Step1:興味のあるテーマを日本語で読む・聞く
Step2:同じ本・記事などを英語で読む・聞く
Step3:辞書でしらべる
Step4:実際に自分の話題でアウトプットしてみる

基本、この4つでバッチリです。辞書の使い方なども、ちょっと工夫するだけで記憶バク上げに貢献します。最初に言いましたが、アメリカの大学院、単語力バク上げして奨学金2回もらった時に僕が使ったのはこの方法です。

では、具体的に僕が1つ事例をつかってこの4つのステップをしてみます。

Step1:興味のあるテーマの本や記事を日本語で読む・聞く

Step1は、まず、皆さんの興味のあるテーマの本や記事を日本語で読んだり、聞いたりすることです。ここでは、理想は文字情報として認識のしやすく、しっかりと考える時間がある本をおすすめします。

ここで1つ大事なポイントがあります。それは、同じ著者、話し手の本や記事があなたの手元に今、日本語、英語双方で存在することです。そうじゃないと、Step2以降のことができないからです。

では、具体的に1つやってみましょう。

ぶっちゃけ、話題は何でもいいです。漫画、歴史、経済、思想、ビジネス、アクション映画。大事なのはあなたが今現在、興味あることです。たまに、英語はアニメがいい、子供向けのものがいいって言う人いるんです。

しかし、これは半分あってて半分不正解です。

もっとも大事なことは、あなたがそのテーマに興味関心があるかどうかということです。鬼滅の刃が好きな人に、少女アニメ勧めてもうまくいかないですよね。まず、最初に大事なことは今現在の興味関心です。これは、英語とは一切関係ありません。

むしろ、勉強と思っているものじゃなく、本当に好きなものがいいです。個人的におすすめするのは、文字情報として素材がある、本、漫画などです。なぜなら、文字同士ならばあとで日本語・英語の比較がしやすいからです。

では、ここから具体例でやってみましょう。僕が読んだ本でケリー・マクゴニガルさん、この人、スタンフォード大学の有名な教授です。僕、アメリカでお会いしたこともあります。彼女の著書で、『スタンフォードの自分を変える教室』って本があります。僕のチャンネルを聞いてる人の中にも、知ってる人いるかもしれません。

ざくっと、僕はこの本を4〜5回日本語で読んでいますし、自分で要約もしてます。なので、ストーリーも主張も自分がいいと思った、つまり、勉強になった、楽しかったと、感情を揺さぶられた場面もしっかり覚えてます。

まず「日本語で、読む、聞く、そして感じる」ここまでが下準備です。しつこいですが、本じゃなくて、アニメ、漫画、同一内容の映画でもいいです。ただできれば、今から読んだり、見るものよりは、すでに、何度も見たり聞いたりしてるものの中で、あなたがもとから好きなものの方が良いです。

例えば、僕が、第1章のこの文章が気になって線を引いたとします。

神経科学者のなかには、私たちには脳は1つしかないが心は2つある、と言う人さえいるほどです──あるいは、私たちの心のなかには2つの自己が存在するのだと。つまり、一方の自己が衝動のままに行動して目先の欲求を満たそうとするいっぽう、もう一方の自己は衝動を抑えて欲求の充足を先に延ばし、長期的な目標に従って行動します。そのどちらも自分であり、私たちは2つの自己のあいだを行ったり来たりしています。(やせたいと願う自分になるかと思えば、クッキーが食べたくてたまらない自分になってしまいます。 意志力の問題とは、このことなのです。)

なぜ、僕が気になったかというと人間の脳は一つしかないのにあたかも、2つの人格が同居してるかのような例えがありました。これね。脳科学的見てもその通りなんですね。僕はこの2つの自己、って表現の箇所が読んでてなるほど!と思ったので線を引いていたんですね。

Step2:英語で見る・読む(例:TED)

次にステップ2です。ここで、やっと英語版に手を出します。ちなみに、今回の『スタンフォードの自分を変える教室』の英語版は「The Will Power Instinct」というタイトルの本です。

全部読むのは大変です。別に全部読む必要はありません。
大事なのは自分の感情がくすぶられて記憶に残ったか否かの場所だからです。

日本語版では「第1章 やる力、やらない力、望む力  ──潜在能力を引き出す3つの力」、「脳は1つでも「自分」は2人いる 」というセクションなんですね。

英語でこの対照するところを探すと、第1章は、「I will, I won’t, I want”で、The problem of two minds,」という箇所になります。ざーっと読んでて、ここですね。

こう書いてました。

Some neuroscientists go so far as to say that we have one brain but two minds – or even, two people living inside our mind. There’s the version of us that acts on impulse and seeks immediate gratification, and the version of us that controls our impulses and delays gratification to protect our long-term goals. They’re both of us, but we switch back and forth between these two selves. (Sometimes we identify with the person who wants to lose weight, and sometimes we identify with the person who just wants the cookies. This is what defines a willpower challenge: この箇所ですね。)

さっと、もう一回、日本語版に目を通してみましょう。僕が気になった箇所は、神経学者、衝動のまま、目先の欲求を満たそう、衝動を押さえて欲求の充足を先に伸ばし、といったあたりです。で、これを英語で照合するんですけど、ぶっちゃけ、それだけでね、すぐにこれだなって分かる単語も結構あります。

たとえば、少し難しめの単語ですが、主語の「neuroscientist」の日本語版見てると、「神経科学者」と出ています。これはすぐ目星がつきますので、辞書を引く必要もなさそうです。

次に、少し難しそうな単語で言えば「impulse」、これは2回出てて、「acts on impulse」と「controls our impulse」と出てきています。これも、日本語訳と照らし合わせると、おそらく「衝動」だな、ってわかります。

その次の「immediate」、「seeks immediate gratification」、これも、日本語で見ると「目先の欲求を満たす」という文が照合するので、gratificationってのは、多分、欲求だな。そして、immediateは「目先の」って意味かな、と想像がつきます。

最後の「delay」、これも知らない人いるかもしれないので日本語訳のところと見ると、これも「delay gratification」と「gratification」とセットで出てきてる。日本語訳から、「欲求の充足を先に延ばす」、ここから、おそらく「先に延ばす」って意味の動詞かな、って大体想像が付きます。

Step2はこれで終了です。ぶっちゃけ、これでも充分、意味は理解できるし、感情のタグとセットで頭に残ります。さらに、この本を読んでるとこれらの単語はメインテーマのキーワードなので、何度も出てきます。なので、すぐに頭に染み付きます。

ただ、中には深掘りしたい単語もあると思います。そんな方は次のステップをしてみましょう。

Step3:辞書でしらべる

3-1:辞書で調べる(オンライン辞書でOK)

次のステップ3です。これは、辞書で調べます。

大体の日本語訳と照合し、目星がたったら、次は辞書です。辞書というと、紙の辞書や電子辞書を勧められたりしたことがあるかもしれません。

しかし、全然普通のオンライン辞書で構いません。ちなみに、僕は最近はweblioの普通のオンライン辞書使ってます。というのも、後で説明しますが、weblio辞書に英単語学習で役立つポイントがいくつかあるからです。

なぜ、オンライン辞書で全然構わないか、ってことですがちゃんとした理由があります。皆さんがこうして調べる単語の多くは、今まで僕が記事で熱く語ってきたコア単語に代表されるベーシック単語、つまり、基本単語・・間をあける・・ではないことの方が圧倒的に多くなります。もちろん、これにも理由があります。

1つ質問です。
ベーシック単語、つまり、基本単語とそうじゃない、非基本単語の違いって理解してますか?

コア単語に代表される基本単語は、日々の会話でよく使う単語です。これは、英語を話すイングランドの庶民が昔から使い続けて今にいたるまで生き延びてきた使用頻度の高い単語です。

超ベーシックな単語で汎用性が高いので、昔から今に至るまで使われ続けて、その結果として、1つの単語が膨大な意味や応用を持っています。会話で使う単語のメインが基本単語、コア単語になるのはこれが理由です。

一方で、基本単語以外の単語、これは、非基本単語の多くは、実は、ほとんどがラテン語由来の単語なんですね。一部、ギリシャ語系由来の単語もあります。

これ、知ってました?意外と知られてません。

実際英単語の構成を見てみると、26%がゲルマン系、つまり昔からの基本単語、58%がラテン語系、そして、6%が古代ギリシャ由来です。ただ、日常の会話は圧倒的に基本単語が使われるので、まずは、コア単語って言ってるんです。

英単語の構成

一方で非基本単語の多くは、古代ローマで誕生したものが起源で、これがフランス経由で11世紀以降、イギリスに入ってきましたが、日常の会話より高度な場面で使われる単語が多いんです。高度な場面ってのは、本だったり、会話でも少し硬めの内容のものってことです。

ニュースだったり、ドキュメンタリーだったり、TEDなんかの記事になるとこうした文語的な固めの単語も混じってきます。コア単語じゃないということはですね、あっちにもこっちにも応用される、ということはあまりなくて、使い方も、もう少し狭く限定的だということです。

これでわかりましたかね。非基本単語の多くは、基本単語のようなコアから派生していろいろな意味を持つような汎用性はありません。汎用性が少ない代わりに、より厳密に意味を定義することができる。これが、非基本単語の特徴です。

意味がそこまで多くないということは、コアイメージのようなものもなくて、普通に辞書で日本語訳で理解するので実は十分だってことです。これが、普通のオンライン辞書でいいよっていう理由です。

では、例に入ってみましょう。

たとえば、「immediate」とWeblioの辞書で入れてみましょう。
「immediate」は、形容詞で「直接の、じかの、即座の、即時の」と、こんな意味が出てきました。さっきの文でも、「immediate gratification」は目先の欲求。ありましたよね。

いかがですか?正直、ここまででも、あなたの気になってる話題で知った単語なので、しっかりと情動、つまり、感情を司る脳の扁桃体と記憶を司る海馬がピピーンと動いて記憶がタグ付けされるので、忘れにくいはずです。でも、もう少し、このタグの結びつきを強くする方法を教えておきます。

3-2:連想する

では、どうやって新しく知った単語のタグ付けを増やして、記憶を強固なものにするか。それは他のフレーズ、例文を見てみることです。ってのも、単語1語で暗記するのと、使われている場面を他にも見て関連付けて連想するのでは、全然記憶定着が違うからです。

じゃあ、どうするかという話ですが、Weblioの辞書でぶっちゃけ充分です。例えば、「immediate」の他の事例を見てみると、

one’s immediate family 近親
an immediate answer 即答
an immediate neighbour すぐ隣の人

なるほど。形容詞だから後ろに名詞がこうやってくるんだな。ってことが推測が付きます。もちろん、動詞なら、もっと、いろんな例文がでてきます。

3-3:類義語で既知の単語とセットにする

ここで、もう1つやっておくといいことがあります。

それは、類義語を見ておくことです。さっき言ったように英単語ってのは二重構造になってて、土着の基本単語と外来語由来の非基本単語で成り立ってます。

次に、外来語由来の非基本単語は、ラテン語、ギリシャ語などから派生した単語で、ほぼ、高校レベル以上の単語です。そして、この外来語由来の単語と土着の単語は、大体補完関係にあります。つまり、Aというラテン語由来の単語を言い表す表現は必ず、僕らがすでに知ってる基本単語やその組み合わせとなる句動詞で大体見つかるということです。

日本語でも、大和言葉、つまり、土着の単語で「走る」。外来語由来の単語だと、「走行する」「疾走する」「滑走する」などがあります。でも、普段の会話だと、人間でも車でも電車でも「走る」っていいますよね。でも、本だったり、少し硬い口語の場合は、「列車の走行時は・・・」など、細かく使い分けてます。この感覚は英語も日本語も実はまったく同じです。

ということは、こうして新しく知るラテン語由来のちょっとハイソな単語の多くは、イギリスで昔から使われてきた土着の表現もだいたい見つかるということです。

その探し方は、簡単です。こう。辞書の下の方に行きます。そうすると、「Wiktionary英語版での「immediate」の意味」ってコーナーがあって、そこに、類義語、「synonym」が出てきています。

たとえば、「immediate」なら「instant」、インスタントラーメンのインスタントです。これもラテン語由来なんですけどね。あるいは、形容詞で、「close(klóʊs)/nearby」、近くってことですね。これもimmediateと類義語です。

ここまで抑えるとですね。結びつきのタグが、

1:興味関心などの感情
2:既知の単語
3:例文、コロケーション(つまり連語)

と3つ、4つのタグを通じたつながりが持てます。ここまですると、かなり忘れることは減るでしょう。少なくとも、会話でパッとでてこなくても、聞いたり読んだりインプットする時は問題なくなってるはずです。

ただね。ここまで見てると、お気づきだと思いますが、このやり方は1つだけ問題があります。それは、1つ1つの単語を学ぶ作業に手間がかかってしまいます。つまり、単語帳などで、数を気合で覚えることとは真逆の覚え方なんです。ただ、興味ある、使う可能性のある単語をかつ類似カテゴリで網羅して少数精鋭的に芋づる式に獲得するにはとても効果的です。

理想は同じカテゴリでタグが連鎖した状態でまとめておくことです。

僕が、特定の本を起点に入ることを薦めるのはこれが理由なんです。同じ本の中では、テーマがある程度まとまってます。なので、知らなかったり学ぶ単語もそのテーマに基づき、ある程度、関連性を持った状態で学べます。つまり、1つ学ぶとそれが横展開する、つまり、芋づる式に特定テーマでの単語力を増やすことができるのです。

Step4:実際に自分の話題でアウトプット(独り言)してみる

芋づる式に単語力をバク上げする方法Step4。最後は自分仕様でのアウトプットするってことです。

アウトプットってのは、自分の話題に置き換えて今学んだ単語を使ってみるってことです。なので、全部の単語でやる必要はありません。例えば、「neuroscientist」は神経学者ってのは、多分会話で使うことなさそうですよね。でも「identify」、ってのは使う可能性ありますよね。辞書に出てる例文を見てると、

Can you identify this sound?
この音が何だかわかりますか?

こんなのがありました。この例文を少し変えて、疑問文、平叙文にしたり、主語や目的語を変えると自分仕様のいろんな文章を作れます。たとえば、

Can you identify me?
僕が誰かわかるかな?

とか、平叙文にして、

You can easily identify Jenny because she has red hair.
ジェニーだとすぐにわかるわよ、彼女は赤毛だから

とか、

You have no ability to identify the real thing.
あなたには本物を見分ける能力がない。

こんなの映画やドラマでも出てきそうですよね。

こんな感じで自分仕様にして、もし「identify」って動詞を使うならこうかな、という風にして独り言風に文をつくってみるといいです。もちろん、理想としてはちゃんとネイティブにフィードバックを返してもらって、間違いチェックもしておくのがベストです。それが無理な人は、せめて、となりますが、以前紹介したGrammarly、これ、無料なので入れておくと、明確な文法ミスはチェックして教えてくれます。

ま、ここまでやれば、もう、このセクションで学んだ単語は自分が会話やライティングで使いそうなものは忘れることもないでしょう。また、そこまでしなくとも、ここで出会った単語は、今後ね。聞いたり、見かけたりしたとき十分意味は認識している語彙として、今後のリスニング、リーディングで困らないレベルで知っている単語として皆さんの頭の中に残っているはずです。

これがね。僕がお伝えしたかった4つのステップです。

英語の語源に慣れると、さらにあなたの英語力は上がります

はい、ここからは、ちょっと、おまけの話をしたいと思います。

今日のお話通り、必要に応じて自分にとって大事な単語。これだけを獲得すれば、皆さんが聞いたり話したりする英語で必要な単語力は十分に獲得することができるでしょう。

ただ、僕は今日「芋づる式」といいましたよね。「芋づる式」というからには、少し話を補足して、今まで紹介してきた方法で学んだ単語を更に使いこなす方法をお伝えしておきます

それはズバリ英語の語源に慣れるということです。さっきも言いましたが、英単語の6割は実はラテン語起源です。

そして、ラテン語系の単語に共通することがあります。それは語源があることです。語源は、語根(語幹、幹の部分)、接頭語、接尾語の3つの要素で成り立ってます。この語根、接頭語、接尾語の箇所は、音節で分かれてます。

実は、コア単語のほとんどはこの音節がないです。「go, get, take, make, do」は1音節ですよね。つまり、語源がないんですね。

一方で、今回の方法で皆さんが新しく覚える単語の多くは、かなりの確率で2音節以上、つまり語源があるラテン語由来の単語だと思います。

このラテン語系の単語は1つ意味を覚えるとそこから派生して、動詞を形容詞、副詞にしたりちょっと変えるだけで品詞を変えることもできたりします。また、この語源のパターンに慣れていれば、初めて見た単語で意味がわからなくてもなんとなく意味が推測することができるようになります

こう言われて、語源ってまだわからない人もいると思いますが、日本人の感覚に合わすと、漢字の部首みたいな感じです。鰯、鰹とか漢字わからなくても魚編ですよね。だから、魚の名前であることはわかります。この感覚が実は英語にもあるってことです。

例えば、今回登場した「immediate」という単語。これは発音すると「immediate(im・me・di・ate)」と4音節あります。で、語源って音節で大体分解できるんですが、imが接頭語、mediが語根、そしてateが接尾語の3要素で成り立ってます。

接頭語の「im」は、否定を表します。他にも、皆さん知ってそうな単語で言うと、「impossible(不可能な)」というのも、「im=否定」で、「possible(可能な)」だから、「不可能な」となっています。

そして、真ん中の語根。これは「medi」ですが「真ん中」という意味です。似た単語ですと、中級なんて意味の「intermediate」、肉の半生焼きの「medium、medieval」、中世などどれも真ん中を意味します。

最後の接尾後の「ate」は、動詞とか形容詞にするときにつけられます。「immediate」は形容詞ですよね。この3つの箇所を理解してると、「immediate」は、つまり「im=ない」、何がないって、「mediate(真ん中の、中間の)」が、という意味なんですね。

つまり、つまり真ん中がない、イコール、すぐに、って意味になります。この感覚をちょっとずつ養っていくと、仮に知らない単語に出会っても、なんとなく意味を想像ができるようになります。

これは超おすすめです。ちなみに、「ly」をつけると副詞化して、「immediately(すぐに)」という単語もあります。1つ覚えると、他の品詞に変えて別の意味を覚えることもできるのでおすすめです。

まとめ

はい。今日のまとめです。
今回は、「芋づる式に単語力をバク上げする方法」ということで、大人にとっての単語学習を単語帳に頼らない形で、より、本質的な方法を紹介しました。

今日のポイントは4つのステップです。

Step1:興味のあるテーマを日本語で読む・聞く
Step2:英語で読む・聞く
Step3:辞書でしらべる
Step4:実際に自分の話題でアウトプットしてみる

そして、おまけで語源、つまり、接頭語、接尾語、語根にも慣れてると1つの単語を覚えるとそこから派生して品詞を変えて、覚えることもできるよって話をしました。

今まで、単語力を覚える方法って言われて、おすすめ単語帳、暗記法ばかり言われてきた方は、今日お話した方法こそが、本質的で、かつ、実際に使う英単語を学ぶ最善の方法であることがわかったはずです。

まず、お手元にある本などでお気に入りのものがあればそれを取り出してください。そして、できれば、Amazonなどで同じタイトルの英語版を仕入れるといいでしょう。今なら、中古で大体の本は数百円で買うことができます。単語帳のような気合学習ではなく、時間もかかりますが、忘れない単語を芋づる式に増やすことができるし、読解力もアップするので一石二鳥です。

今日も最後まで見てくれてありがとうございました。これからも、みんなの英語学習のあるあるの落とし穴におっこちないよう、その対処法もたくさん紹介していきます。

また、今回の記事はこちらの動画「【これしかない】大人が英単語力を芋づる式にバク上げする唯一の方法」でも解説しているので、ぜひチェックしてみてください。

それでは次回の記事でまたお会いしましょう。

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ビートルズの「All my loving(オールマイラビング)」の英語歌詞・和訳をカタカナよみがな付きで徹底解説! https://shunsukeoyama.com/beatles-all-my-loving-english?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=%25e3%2583%2593%25e3%2583%25bc%25e3%2583%2588%25e3%2583%25ab%25e3%2582%25ba%25e3%2581%25ae%25e3%2580%258call-my-loving%25e3%2582%25aa%25e3%2583%25bc%25e3%2583%25ab%25e3%2583%259e%25e3%2582%25a4%25e3%2583%25a9%25e3%2583%2593%25e3%2583%25b3%25e3%2582%25b0%25e3%2580%258d%25e3%2581%25ae%25e6%25ad%258c%25e8%25a9%259e&utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=%25e3%2583%2593%25e3%2583%25bc%25e3%2583%2588%25e3%2583%25ab%25e3%2582%25ba%25e3%2581%25ae%25e3%2580%258call-my-loving%25e3%2582%25aa%25e3%2583%25bc%25e3%2583%25ab%25e3%2583%259e%25e3%2582%25a4%25e3%2583%25a9%25e3%2583%2593%25e3%2583%25b3%25e3%2582%25b0%25e3%2580%258d%25e3%2581%25ae%25e6%25ad%258c%25e8%25a9%259e Sat, 11 Feb 2023 01:07:24 +0000 https://shunsukeoyama.com/?p=7912

Hey guys. しゅみすけです。本職は英会話教室の社長をやってます。 今日はですね。前回に続き、ビートルズで英会話、ということで、もう1回、ビートルズの名曲でバッチリ英語を学んでもらいます。 前回は、Norwegia ...

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Hey guys.

しゅみすけです。本職は英会話教室の社長をやってます。

今日はですね。前回に続き、ビートルズで英会話、ということで、もう1回、ビートルズの名曲でバッチリ英語を学んでもらいます。
前回は、Norwegian Woodについて解説していますので、こちらの動画「【洋楽で英語学習】ビートルズ ノルウェーの森(Norwegian Wood)で発音・リスニング・英文法をすべて解説【カナ記号・和訳付き】」をご覧になってみてくださいね。

そして、今回紹介する曲はAll my Lovingです。

この記事では、ビートルズの名曲、All my lovingの歌から僕たちが学べる英語の文法、発音、そして、単語なども含めすべて解説します。僕は過去の記事でも、英語が話せるようになりたい、聞こえるようになりたいなら、まずはインプット学習をしましょう。中でも、初心者にはオーバーラッピングだって言ってきました。

でも、オーバーラッピングとかシャドーイングってイマイチわからない。本当効果あるの?って思ってる方。

たぶん、ここにもいますよね。そんな方にまずおすすめするのが洋楽なんです。なぜなら、実は洋楽を歌う行為って、よくよく考えるとオーバーラッピングそのものなんです。

オーバーラッピングをすれば、発音が良くなる。英語の語順に順応する。文法の勉強にもなる。そして、結果として英語を英語のまま聞き取って理解できる。

つまり、リスニング力が劇的に改善する。さらに言えば、スピーキングへの効果も絶大です。そう、いいことづくめなんです。僕の周りでも、なんかよくわからないけど英語そこそこ上手な人います。だいたいね、洋楽好きです。

今日紹介するAll my Loving曲も初心者にとっては、リスニング学習の練習でまず真っ先に取り組みやすい曲なんです。発音のポイント、文法などもバッチリ解説しつつ、初心者でもついてこれるようにカタカナ字幕もつけました。

ってことで、皆さん準備はできましたか?

それでは、
Let’s get into it!

今回の記事は、こちらの動画「【この歌は英語教材級】 ビートルズAll my Lovingで発音・リスニング・英文法をマスター【カナ記号・和訳付き】」でも解説していますので、あわせてご覧になってください。

ビートルズの「All my loving(オールマイラビング)」を選んだ理由

はい。まず、最初に、なぜ、今回All my Lovingという曲を選んだかをお話しておきます。

ビートルズってわずか8年間の活動期間中にどれだけの曲を作ったかご存知ですか。なんと、200曲以上。すごすぎですよね。

基本、ビートルズの歌は英語学習に向いた曲が多いと言われてますが、中でも、初心者向け、僕たち日本人にも馴染みの曲となると数が絞られてきます。

中でも、普段から僕が初級者向けのリスニング教材選びで、注意してもらいたい点として、最も大事なのが、シンプルな単文主体であること。どういうことかって言うと、主語・動詞主体で、特に、誰が・どうする・何を。このSVO文型中心のシンプルなものであること。

また、使われている単語が日々の会話でも登場頻度の高いコア単語中心であることなどです。

今回のAll my lovingも前回のNorwegian Woodに匹敵するくらい、シンプルな英語で中学英語主体です。皆さんのリスニング、スピーキング学習から、文法の学び直しまでピッタリと思って今回、紹介します。

この曲のポイントとして、いいな、って思ったことを上げるとすると、

  1. 命令文と平叙文に慣れられる
  2. 指図・禁止・依頼などの表現
  3. 意思の助動詞will
  4. 未来形の捉え方

この辺りが勉強になります。これは、このあと解説していきます。

「All My Loving」の作者名義調べたらびっくりしたんですね。作詞・作曲:Lennon–McCartneyになっていることです。あれ、2人なんだ、と思ってたんですが、実質的にポールマッカートニー作の曲だといわれてるそうです。僕も、この企画をすることで知ったんですが、ビートルズの曲ではこのように、名義上は共作の形になっているものが結構あるみたいなんですね。ただ、実質的には片方の手による曲、というパターンが多いようです。

ちなみに、この曲が作られたのはツアー中だそうです。「ちょっと詩人のように詩を書いてから、あとで曲を付けた」。とポール・マッカートニー本人が言ってるそうで、歌詞が先にできた曲で、あとで、メロディをピアノで作ったそうです。実際は、ギターの曲です。なお、曲中のリードボーカルは言うまでもなく、ポール・マッカートニーです。

では、ここで実際に曲を流してみましょう。前回に続いて、今回もちょっと援軍に来てもらって、音楽を再生することにします。

ビートルズの「All my loving(オールマイラビング)」実際に聴いてみよう!英語歌詞・カタカナ表記・和訳つき

ちなみに、歌う時、皆さんも意識しておくと良いことがあります。それは、以前別の動画でも紹介した喉発音を使うようにしましょう、ってことです。詳しくは「日本人が今スグに外国人の発音を手に入れる方法(発音記号やフォニックスなどする前に真っ先にすべきこと)」の動画をご参照ください。

ここでは超ザクッとやり方だけいいますが、あくびをふぁーあってやって喉を開いて、lower placementとなる声帯の上下辺りをベースポジションとします。声帯の下のゲップエリアだと、声が低すぎて、何箇所か歌えない箇所があったので今回はあくびでふぁーあってなる辺りで声を出すようにします。

では、今野先生ギター、僕、ボーカルということでちょっと字幕付きで曲を流してみます。はい。

Close your eyes and I’ll kiss you
Tomorrow I’ll miss you
Remember I’ll always be true
And then while I’m away, I’ll write home everyday
And I’ll send all my loving to you

I’ll pretend that I’m kissing the lips I am missing
And hope that my dreams will come true
And then while I’m away, I’ll write home everyday
And I’ll send all my loving to you

All my loving I will send to you
All my loving
Darling, I’ll be true

Close your eyes and I’ll kiss you
Tomorrow I’ll miss you
Remember I’ll always be true
And then while I’m away, I’ll write home everyday
And I’ll send all my loving to you

All my loving I will send to you
All my loving
Darling, I’ll be true

All my loving
All my loving
Ooh
All my loving I will send to you

ビートルズの「All my loving(オールマイラビング)」の英語発音・文法のポイント

はい。では、ここから曲を使った英語解説に入ります。まずは曲タイトル「All My Loving」から説明します。

曲タイトルの意味は「私の愛の全て」「僕のありったけの愛」といったかんじですかね。なお、日本語で「私の」と「全ての」を並べる場合「私の全ての」、直訳しちゃうと、My allになっちゃいそうですが、英語ではこのように「all my~」とすることが多いです。また「loving」は動詞「love」を名詞化した動名詞の形になっています。

loveは名詞でもあるので、all my loveでも文法的にはいいかな?
だけど、進行形にしたlovingの方が言葉に躍動感、動いてる感じが加わって、日本語でも愛、ってよりは、ありったけの愛、って感じが僕は感じ取れます。

Close your eyes and I’ll kiss you
Tomorrow I’ll miss you
Remember I’ll always be true

君の目を閉じて そして僕は君にキスをしよう(※1)
明日僕は恋しくなるだろう(※2)
覚えておいて 僕はいつも誠実でいる(※3)

では、ここから歌本番です。

“Close your eyes and I’ll kiss you”

前半close your eyesは主語なしの動詞からスタートしてます。命令文ですね。「目を閉じて」という意味です。ちなみに、目が「eyes」、複数形になっているので、両目を閉じてっていう場面をイメージしてください。

そして、後半、and I’ll kiss you、は、後半は未来形の文で「I’ll」は「I will」の省略形です。close your eyes の命令文+andで、・・してごらん、そうすれば、、、という意味になります。なので、文の訳としては、目を閉じてごらん、そうすれば、僕は君にキスをする、となります。他の例文でもう少し視点を変えて見てみましょう。例えば、

Go straight, and you’ll see the Tokyo tower.

Go straight, 命令文で、まっすぐいってください、and そうすれば、you’ll see the Tokyo tower 東京タワーが見えてきます。構成は同じですね。

Tomorrow I’ll miss you

ここでの「miss」は「恋しく思う」、「寂しく思う」ぐらいの意味の動詞です。発音はI willじゃなくて、I’ll、そして、miss you もくっついてミシューと聞こえます。全体で、I’ll miss youです。文全体で、明日僕は恋しくなるだろう、って感じです。

“Remember I’ll always be true”

これも、最初のClose you eyesと一緒で、主語なしで動詞「Remember」から始まる命令文です。「Remember」には「覚えている」、「思い出す」両方の意味がありますが、歌詞の文脈からいえばどっちでもいいです。

僕は、覚えておいて、としました。Rからはじまるので、舌をつけず、ウーっと犬の鳴き声みたいにしながら、ウーRemember.というと日本人でもRっぽく発音できます。I’ll always be trueは、I’ll=私は、always=いつもで、be動詞。be動詞は、イコール、なので、I’ll always be trueで僕はいつもtrue、誠実な状態でいる、つまり、誠実でいる、って言う感じです。

全文で、覚えておいて 僕はいつも誠実でいる、って感じの意味です。

And then while I’m away, I’ll write home every day
And I’ll send all my loving to you

そしてそれから僕が離れている間 毎日家に手紙を書こう(※4)
そして君に僕の愛の全てを送ろう(※5)

“And then while I’m away, I’ll write home every day”

ここは、「while~」は接続詞で「~の間」ということで、ここではwhile 「I’m away」という文が入っています。なので、And then、 そして、 while I’m away 僕が離れている間、っていう感じですね。文法的にはこっちが従属節です。

で、後半が、主文です。普通の会話なら、I’ll write home every day while I’m awayって感じで話すことのほうが多いですが、これは歌で、And thenとセットにしやすかったので、従属節が最初に来たのかなと思います。でも、どっちでもいいです。

で、後半の主文、I’ll write home everydayですが、I’ll write 僕はwrite=手紙を書く、home=故郷に家に、everyday、毎日ってことです。「誰の家なのか」という点が、文章上表れてはいませんが、歌詞全体の文脈や前のwhile I’m awayの流れからすると、「君のいるところの家」と解釈すればよいでしょう。

全文で、そしてそれから僕が離れている間 毎日家に手紙を書こうって感じです。

なお、主節がI’ll write homeってことで未来形になってるのに、while I’m awayの従属節の部分が原型なのはどうして?と思った人もいるかも知れません。文法的には、時や条件を表す副詞節における文は現在形って学校でならいます。諸説あるんですが、僕が一番しっくりくるのは、willってのは助動詞で未来って教わりますが、will自体は遡ると名詞で意志という意味があります。

当然、意志なので、心の動きが入ることが多いのですが、時や条件は意志は介在しないですよね。だから、条件節であるwhile I’m awayは原型でいいよっていう学者もいます。時と条件を表す副詞は他にも、when、after、before、until、as soon as、あと、if、unlessなどがあります。

If it rains tomorrow, I will stay at home. or I’ll stay at home if it rains tomorrow.
明日雨が降ったら、家にいます。
I will call you when you finish dinner. or When you finish dinner, I’ll call you.
君が夕食を食べ終わったら電話するよ。
“And I’ll send all my loving to you”

で、次、「send」(送る)という動詞は「何を」「誰に」という対象(目的語)を2つとることができる動詞です。ここの文では、I’ll sendの後、「all my loving」をto 「you」に送るってことですね。で、訳としては、そして君に僕の愛の全てを送ろう、そして、僕のありったけの愛を送ろう、となります。

I’ll pretend that I’m kissing the lips I am missing
And hope that my dreams will come true
僕は恋しく思っている唇にキスをしているふりをしよう
そして僕の夢がかないますように
And then while I’m away, I’ll write home everyday
And I’ll send all my loving to you
pretend: 振りをする
the lips I’m missing. ここになくて寂しい
hope+that節:~が~することを望む(hopeとwishの違い

次です。最初の、”I’ll pretend that I’m kissing the lips I am missing”の解説です。ここは、ちょっと文が実は複雑です。

最初に、「pretend」は動詞で「~のふりをする」という意味です。ここでは「that」以下のことのふりをする、という意味です。で、「that」以下の文ですが、I’m kissing、僕がキスをするって現在進行系です。で、ここでも、このkissingの後、the lips後ろにthatが省略されています。

なので、文章としては、

I’ll pretend that I’m kissing the lips that I am missingってのが正確な文章です。the lips that I am missingで、I=僕が、am missing=恋しく思っている、the lips=その唇を、っていう意味です。

一文にすると、僕は振りをするんだ、僕が恋しく思っているその唇にキスをしているって。日本語的に並べ直すと、僕は恋しく思っている唇にキスをしているふりをしよう。となります。でも、英語に慣れるためには、英語の語順のまま理解することに慣れていくことが大事です。なので、最初に僕が言ったような前から訳する語順の感覚で理解するほうが英語に慣れるのが早くなると思います。

“And hope that my dreams will come true”

ここは簡単ですね。冒頭の「And」は直後の動詞「hope」と前の文の動詞「pretend」とをつなぐものと解釈すると、意味が通じます。「come true」は「実現する」という意味の表現。ドリカムですね。覚えておくと便利だと思います。

ちなみに、動詞hopeの後ろが、my dreams come trueでした。以前、紹介した、基本動詞の回でも話しましたが、願い事系の動詞はhopeとwishがあります。hopeは後ろが現在形、未来、wishは仮定法になることが多いって話をしました。でも、そんなルール覚えるのは現実的じゃないですよね。

これも、イメージ覚えてたら一発です。

hopeは実現する可能性が高い願い事。素敵なプレゼントがほしいな、今年はいい彼氏が欲しい、なんてのは、「こうなってくれたらいいな」というポジティブな期待や希望ですので、目の前のことや近い将来のことです。こんなときがhope。だから、現在形、あるいは、willを伴う未来形になることが多いのです。一方で、wishの願い事は、実現する可能性の低い願い事です。

I wish I were a bird. 鳥になれたらなぁ、なんてのは、実現性がほぼない願い事。現実に反しているような出来事を空想する際に使うので同じ願い事でもwishで、後ろは過去や過去完了になります。なぜ、wishが仮定法になることが多いかもこれでつながったかと思います。っこれは、ちょいうんちくです。

All my loving I will send to you
All my loving
Darling, I’ll be true

僕の愛の全て 僕は君に送ろう(※6)
僕の愛の全て(※7)
愛しい人よ 僕は誠実でいる(※8)

“All my loving I will send to you”

ここは、前に出てきた文章「I’ll send all my loving to you」とほぼ同じといってよいですが、送るもの「all my loving」の部分が先頭に来ています。倒置みたいな感じですね。

で、次。

“Darling, I’ll be true”

「Darling」はカタカナ表記すれば「ダーリン」です。日本語では特に女性が使う言葉のように思われている節がありますが、英語上の意味は「最愛の人」といったようなもので、性別関係ないです。なので、Darling, I’ll be true. be trueで誠実でいる、といった感じです。なので、Darling, I’ll be true. で、愛しい人よ 僕は誠実でいる。といった感じですね。

はい、これで歌の説明はオッケーかな。大丈夫だね。

日本人のリスニングができない最大の理由とは!?

はい、いかがだったでしょうか?
前回のNorwegian woodに続いてこのAll my Lovingも英語学習という観点で見て、本当に学ぶことが多い歌でした。

皆さんね。リスニングというと、書店に行ってリスニング用の教材買ったりしませんか?
でも、なかなかいいものってありません。あるいは、YouTubeで聞き流し系の教材も多いですが、ホントに聞き流して、ぶっちゃけ、お寺の読経を聞いてる状態になってしまってる人も多いはずです。

リスニングで大事なのは、文字ベースで読んでみた時に8割9割の内容がわかる英語であること。だけども、音として聞いたら50%とか60%くらいしかわからないもの。これが第一の条件です。例えば、このAll my lovingも文字として読めば、知らない単語は、多分、僕のブログ見てる人はほとんどなかったと思います。

一方、音で聞いたらさっぱり?という方も多いはずです。実は、日本人のリスニングできない一番多い理由は、この、音、そして、英語の語順のまま理解できないから取り残されてしまう、ということが聞こえない最大の原因なんです。

焦って、単語帳買っても今日の歌に出てくる単語はほぼすべてご存知でしょ?

でも、聞こえなかった。なら、解決すべきは、まず、文字で読んで理解できる英語を英語のまま聞いて理解できるようになる訓練をするってことです。それが、オーバーラッピング、シャドーイングに代表される意図的なインプット学習です。今回のAll my lovingのような歌は、まず、こうしたインプット学習法を試す入り口としてドンピシャって思ってます。

あと、1つ大事なことは、こうした歌詞に登場する基本的な単語と意味から、実際にネイティブがこうしたシンプルな単語、いわゆるコア単語をどう使い回すかを学ぶことです。

実際、今回のAll my lovingの曲に登場した動詞を見てください。

close
kiss
miss
remember
be動詞
write
send
pretend
hope
come (true)

いかがですか?

英語が上手になる人は、意識してか意識してないかは別に、ネイティブがよく使うこうした基本単語の秘密に気づいて自分の英語のスタイルを変えていきます。

結果として、応用が効く基本動詞を様々な上手に使いこなすようになるので少ない単語で、いろんな場面で会話を作ることができます。当然、使う単語が絞られるので、脳の負荷も減ります。そして、結果的に自然と会話ができるのです。

これが英語が上手になる人に起きていることです。ってことで、前回紹介した基本動詞の回はこうしたよく使う動詞のコアイメージをしっかりと捉える上でとても大事なことを話しています。合わせて聞いてみてください。

まとめ

はい。今日のまとめです。
今回は、【洋楽で英語学習】ビートルズAll my Lovingで発音・リスニング・英文法をすべて解説、ということで、お話をしてきました。

この歌も、前回のNorwegian Woodに続き、基本動詞のおさらい、英語の基本文型を学び直すにはドンピシャの歌です。英語学習は楽しくない、という方も、これくらい短い歌でまずオーバーラッピングしてみて、その後、リスニング改善したら、ホント、儲けもんです。英語学ぶの絶対楽しくなりますので、まず、こうした洋楽のシンプルな歌から始めてみてください。効果は保証します。

それでは次回の記事でまたお会いしましょう。

今回の記事は、こちらの動画「【この歌は英語教材級】 ビートルズAll my Lovingで発音・リスニング・英文法をマスター【カナ記号・和訳付き】」でも解説していますので、あわせてご覧になってください。

The post ブログ – blog first appeared on 大山俊輔のページ - Grit英語コーチングと脳科学・歴史・経済のブログ.

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