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ダン・ケネディの死と彼から学んだこと

ダン・ケネディの死

大山俊輔

こんにちは。習慣デザイナー・ハビットマンShunもとい大山俊輔です。今日はb わたしの英会話を経営する社長の視点で書いてみました。

え、本当にダン・ケネディ亡くなられたの?
そう思って、このブログを見た方もいらっしゃることでしょう。
あるいは、ダン・ケネディってどんな人なのか知らない。そんな人もいることでしょう。

私も9月中旬に偶然、彼の死を知りました。
そして、しばらくの間あまりのショックに仕事がなかなかはかどりませんでした。

が、彼と長らく一緒に仕事をしてきたリー・ミルティアさんのFacebookに出ていたダン・ケネディのこの言葉を見て仕事に戻ることにしました。(原文はすでに削除されてますので私のうろ覚えです)。

 

・ 俺が死んでも気にすんなよ
・ 今まで何十年と自分の言葉は残してきたつもりだ
・ 多分、本を読んで「感動した」と思ったやつもどうせ忘れてるだろうからもう一回読んどけ
・ じゃあな

というニュアンスでした(かなり意訳)。
彼らしいこの世からの去り方とも言えますが、中小企業の社長さん、ベンチャー起業家の中には彼の本や講演を通じて自社の事業を発展させてきた方、そして、ピンチを乗り越えてきた方も数多くいるのではないでしょうか。

私自身、創業して会社があと数ヶ月というピンチに追い込まれたことがあります。
その時に後述する『屁理屈無し 社長のための時間の使い方』にガツーンと自分の甘さを指摘され目が冷めたことで、会社復活の転機となりました。

このエントリでははじめてダン・ケネディの存在を知った方。
あるいは、名前は知っていたけれども彼の書籍は手にしたことのない方。
そんな人達に、サクッと彼がどんな人なのか、そして、どんなケースで彼の知見が役立つのかについてまとめました。

きっと、このエントリを読み終える頃にはダン・ケネディに親近感を持つとともに、あなたの事業やプロジェクトにもダンの知識を活かして成功に結びつけることができることでしょう。

ダン・ケネディについて

ダン・ケネディ

出典:https://www.dankennedy.jp/profile.php

まず、まったくダン・ケネディのことを知らない人のために。
ご存じの方は、読み飛ばしてください。

ここから下は本家本元のダイレクト出版さんから引用・編集させていただきました。

ダン・ケネディについて

ダン・ケネディは、多数の中小企業、大企業のビジネスオーナーや起業家に影響を与えるダイレクトレスポンス界のトップの人物です。ダンは今までに156種類の業種のビジネスを革命的に成長させ、そのオーナーや起業家を億万長者にしてきました。

プロのコンサルタントとして、彼が育てた企業は多数。数億円規模のクライアントから、数千億規模のクライアントまで(彼が育てたTVショッピングの会社は世界一の企業に)。プロのスピーカーとしても活躍。ジグ・ジグラーやブライアン・トレーシー、マーガレット・サッチャー元英国首相、ブッシュ元大統領、フォード元大統領、レーガン元大統領、ノーマンシュワルツコフ将軍、などのスーパースターと共に全国で講演。

また、プロのコピーライターとして活躍。彼の広告を使う限り、クライアントは売上の数%をロイヤリティとして支払い続ける必要がある。それほど高額をチャージするにもかかわらず、彼の元にはキャンセル待ちのクライアントが列をなす。

プロの著者として、彼が書いた本は10冊以上に上り、そのうち何冊かは日本語版にも翻訳されている。邦訳された著書に、『究極のマーケティングプラン』『大金持ちをランチに誘え!』(ともに東洋経済新報社、2007年)、『常識の壁をこえて』(阪急コミュニケーションズ、2005年)、『ビジネス版 悪魔の法則』(ティビーエス・ブリタニカ、1999年)などがある。

当たり障りのない成功法則ではなく、耳の痛い・あまり聞きたくないことでも、すべて包み隠さず話してくれることから「不都合な真実を教えてくれる先生」と呼ばれている。

出典:https://www.directbook.jp/author/dan_kennedy/

ダン・ケネディは怪しいのか?

ダンケネディは怪しいのか
上記のプロフィールからダン・ケネディの活躍したジャンルはいわゆるダイレクト・レスポンス・マーケティング(DRM)という分野であることがわかります。

ダイレクト・レスポンス・マーケティングというとテレビ通販などで使われる手法でもあり、マーケティングを学んでこなかった方にとっては邪道という風に感じられている方もいらっしゃるのでしょう。ダン・ケネディのGoogleでの関連ワードの中には「ダン・ケネディ 怪しい」というものがありました。

ですが、ダイレクト・レスポンス・マーケティングが必要な中小・ベンチャー企業といわゆるすでに知名度が全国区で有名人をCMに出せば良い企業では、同じ「マーケティング」でもその目的が全く異なります。

大手企業などは商品をテレビは新聞・雑誌などを通じて「知ってもらう」だけで売ることができます。一方で中小・ベンチャー起業ではまだ商品は誰も知らないし、仮に知ってもらえたとしてもまだ信用がありません。そのため、まずは、買ってもらうためのフレーミングが必要となります。ダイレクト・レスポンス・マーケティングはあくまでも後者のような企業のマーケティングを最適化させる手法であると言えます。

私もアメリカでMBAを取得しマーケティングのクラスは日本でも有名なフィリップ・コトラー教授の『マーケティング・マネジメント』で学びました。もちろん、こちらの書籍も素晴らしい本ではありますが、正直、創業初期の会社で「マーケティングミックス(MM)」、3Cと4Pなどという暇はあまりないのが実情です(長期的に経営していく過程ではじめて重要になっていきます。)

あの著名人、著名企業もダイレクト・レスポンス・マーケティングを取り入れていた

実際、ジェイ・エイブラハムの名著「ハイパワー・マーケティング」の監訳も手掛けたことでも有名な金森重樹さんは、「僕は実は本書の忠実なる実践者」だとダン・ケネディの書籍を監訳する際に告白しています。マーケティングに携わる人なら、金森さんをご存知でしょうが、日本のトップクラスのマーケターたちの多くもダンから影響をうけているといえます。

 

また、今でこそ天下のMacとなったアップル。アップルといえばスティーブ・ジョブズの素敵なプレゼンで新製品の発表、というイメージなのでいわゆる王道マーケティングの実践者というイメージが強いと思います。一方で、彼らの商品のランディングページなどを見てみると、そのデザインの美しさとは裏腹に計算されたDRMのコンセプトが見えてきます。アップルこそ、DRMの実践者でありブランディングにも成功した理想像とも言えるでしょう。

私がダン・ケネディに学んだ点と著書の中から彼の名言を紹介します

さて、どうやら中小企業やベンチャー企業の社長さん、マーケティング担当にはどうやらダン・ケネディの本が役に立つんだな、ということがわかったと思います。

また、実は彼の本の中には『屁理屈無し 社長のための時間の使い方』『世界一シビアな「社長力」養成講座』といった時間術や社長の心得的な本も数多くあります。

私は会社がピンチの時に偶然購入していた『屁理屈無し 社長のための時間の使い方』のオーディオブックをiPod(当時iPhoneがなかった)に入れて、港区の法務局に書類を取りに行きました。当時、移動の電車代ももったいないので歩いていったのですが、その時に偶然、音楽の代わりに何気なく聞いた彼の本の中のいくつかの言葉が私の脳に響き渡りました。

そこではこう言っていました。

部外者には一夜の成功に見えがちなことを成し遂げるために、起業家はたいてい長い苦闘の時期を経てきている。私は何年もの間、世間に忘れられ、屈辱感さえ味わいながら働いてきた。車を差し押さえられ、借金取りに追いかけられ、破産した。あまりにお金がないので、食べるものを買うために、長椅子のクッションの下から小銭を集め、おんぼろの車に乗っていたこともあった。からかわれ、無視され、虐待された。こんなことは全部もうたくさんで、チャンスと幸運には本当に感謝している。そして、明日の朝には何もかも消え失せてしまったりしないかと心配にもなる。ある意味、これは健全な被害妄想だ。

たまたま、歩いていた時にこのメッセージが何故か私に突き刺さりました。
そして、読書好きではなかった私が慌てて自宅に戻り、積ん読になっていた本書を手に取り彼の時間管理術を実践したところ大きな変化が起こりました。ここでは詳細は省きますが、今まで、多くの投資家に管理されながら自分も愚痴ばかり言っていた性格を変えて、株式を買い戻し健全ではない会社を買い取って会社を一気に立て直したのです。

 

Book_headline_BTM

屁理屈無し 社長のための時間の使い方 改訂版
http://directlink.jp/tracking/af/1518226/9YoATOCW/

このようにダン・ケネディの本を読み始める人は、ひょっとするとダイレクト・レスポンス・マーケティング関係の細かなテクニックから入るよりは、こうした時間関係、起業家論的なものから入り込むとダンの哲学を理解しやすいかもしれません。実際、私はそうでした。

ダン・ケネディの書籍が役立つであろう人達とオススメの本

最後に、ダン・ケネディの書籍が役立つ人々とはどのような方なのでしょうか?

 

その1:中小企業経営者・ベンチャー起業家

真っ先に言えるのは経営者・起業家もしくは、そうした人と近いポジションの人達です。
中でも創業経営者(オーナー)には、特に彼の時間論、起業家論は非常に役立つはずです。

ここでオススメしたいのは下記の2つの書籍です。
私も何度も読み直しました。

btm

屁理屈無し 社長のための時間の使い方 改訂版
http://directlink.jp/tracking/af/1518226/9YoATOCW/

 

屁理屈無し 社長のための時間の使い方

世界一シビアな「社長力」養成講座
http://directlink.jp/tracking/af/1518226/RfkPDu1G/

読み方注意:彼の書籍はかなり言葉がきついです。
いつかオーナーとして会社を創業したいと思う雇われの人が読む分には問題ありませんが、現在、まだサラリーマンの方が読むとかなり不快になる箇所もあることでしょう。私ももしサラリーマン時代にこれらの本を読んでいたら、結構気分が悪くなったと思います(笑)。

その2:中小・ベンチャー起業で集客・マーケティングに関わる人達

間違いなくダン・ケネディのダイレクト・レスポンス・マーケティングの概念は大企業以外で集客に苦悩する人々には非常に役立ちます。大手を真似すればするほど、中小企業は不利ですしやりすぎればピンチに追い込まれるでしょう。そうなる前に、彼の代表的な集客に関係する書籍をてにしてみてはいかがでしょうか。

間違いなく、メルマガを書いている人やブログマーケティングをされている人には参考になります。

その中で代表的なのはこの本でしょう。

常識の壁をこえて…こころのフレームを変えるマーケティング哲学

その他どうしてもマーケティングは王道からという方。
正直、いきなりコトラーの『マーケティング・マネジメント』は重いことでしょう。
ですがそれでも、まずは形からと思う方は読んでみるのも良いでしょう。

 

その3:教材系はどうなのか?

私は金欠のときにダン・ケネディを知ったので教材等は手にしていません。
ダイレクト出版さんでは、数多くのものがあるようですが、興味があれば見てみてはいかがでしょうか?
でも、その前に何度も書籍を読んでその考えを完全に理解してからでも遅くはないはずです。

まとめ

いかがでしたでしょう?

ダン・ケネディが亡くなられたのは私もショックでしたが、それをきっかけに彼の著書を久しぶりに読み直す機会になりました。私を読書魔とするキッカケの一人でもあるダンのご冥福を心よりお祈り申し上げます。

大山俊輔