習慣デザイン=自分ハック

日本よ、ケチって子孫につけを残すなっていうお話

日本のデフレと成長

こんにちは。習慣デザイナー・ハビットマンShunもとい大山俊輔です。

台風19号は大きな爪痕を列島に残しました。
これだけの事前対応、そして、事後の救護活動にも関わらず、多くの犠牲者がでたことはいかにこの台風が桁外れの大きさだったかということを物語っております。

私達も2日ほど全校休講をすると同時に安全確認を行いました。
多摩川の氾濫で影響が心配された二子玉川スクールも、幸い、問題なく営業再開できそうです。

多摩川氾濫で影響が心配された二子玉川スクールでしたが・・・

先人の投資に救われる現代日本人

現場の踏ん張りと先人の投資に支えられる現代日本

 

私は以前内閣参与をされていた藤井聡京都大学教授のコメントをよく見ておりました。
東日本大震災後、国土強靭化を提唱し内閣参与になった彼にとっては、この台風に間に合わせた防災投資をプライマリーバランスはじめ緊縮財政により十分な対応ができなかったことは無念だったことでしょう。ですが、彼の案を採用するかどうかは政治家のお仕事であり、政治家を選ぶのは国民のお仕事。


一方で、大きな被害が出ながらも最悪の中で被害を最小限に抑えられたのも事実。
各自治体、消防、自衛隊などの皆様の献身は言うまでもなく、首都圏外郭放水路や八ッ場ダムなども十分に機能したことも大きかったようです。

こうしてみてみると、今回の災害は現場の踏ん張りと先人の投資によって助けられた。
そういう構図も見ることができるのではないでしょうか。

 

ノーベル賞にも同じ構図が

同じ構図は今回のノーベル賞にも見え隠れします。
旭化成名誉フェローの吉野彰さんがノーベル化学賞を受賞しました。

吉野さんの研究はリチウムイオン電池。
研究を開始したのは1980年代だったようです。

2000年代以降日本人のノーベル賞受賞が続きますが、研究の多くは1970年代〜80年代にスタートしています。
つまり、過去の研究成果が今につながっているのです。

先人の投資ははたして子孫へのつけか?

こうしてみてみると、現代に生きる日本人は過去の日本人が行ってきた様々な投資や研究開発、そして、起業家によるリスクテイクの恩恵を受けてきたと言えるでしょう。

新幹線が東海道を走ってるのは1960年代の日本人が投資してくれたから。
当時の日本はまだ今のような国力もなく、世界銀行からの借款によって工事が行われました。
名神・東名高速なども同様です。

今の大企業でサラリーマンが安定した仕事を享受してるのも、ソニーの盛田昭夫やホンダの本田宗一郎さんはじめ、戦前戦後に多くの起業家がいろいろなものを犠牲にしながら、夢を持ち続けて事業を育てたから。

そして前述のように今のノーベル賞受賞も先の時代の日本人が研究開発投資を行ってきたから

今の日本の価値観ではすべてこうした投資はムダ。
ということで、行われなかったり予算を削減されてしまうことばかりです。
こうして私達日本人は先人のお陰で今の安心を享受し、そして、現役世代はケチります。

壮大な虚構を信じて投資をしなくなった現代日本

この30年、私が高校から大学生の頃からでしょうか。
日本ってずっと破綻する、破綻するって嘘だか壮大な勘違いを信じ込んできました。

その結果この20年でGDPはほぼ伸びず、一人あたりGDPも世界2位から26位に転落。
そして、出生数もついに90万人割れという状況です。

多分こうなると、また、アホな議論が出てくるんです。

やっぱり復興には金が必要だ。
もういっちょ増税だーって。

いえいえ、まさか。
そう思う人も多いと思いますが、我が国は3.11の時にこれやってますからね。

倫理的にもだめですが、経済学的にもお金の流れで見ても増税というのは単に民間部門からの資金の吸い取りです。
つまり、本来、消費か投資か貯蓄に向かうはずのお金を政府部門が吸収してしまう。つまり、民間部門の赤字拡大です。

これでまだ、政府投資などを通じて再分配に使えばいいんですが、これを国債の償還に使っちゃうのが日本クオリティ。
これはつまり、世の中からお金が増税分消えてしまうということです。

かくして、ますます民間部門はお金を使わなくなります。
そして、消費増税などにより実質賃金も下がってしまいますので、私達民間部門は投資や消費をためらいます。
増税したはずが減収というアホなループにハマるわけです。

そして、子孫が減る日本へ

この環境ですと当然ですが、合理的な個人なら結婚をためらいます。
出産もためらいます。

そうして新生児は90万人割れ。

多分、できちゃったを除いて、子供を生む気になれるのは大企業や官公庁のような安定した職場の人か、自宅の両親のサポートを受けられる人くらいでしょう。現実、東京の出生率が低いのは、地方から出てきた人が多いため、両親のサポートが少ないことも大きいと思います。

ですが、そんな分析はしないで大企業や官公庁で働く2割程度の人のライフスタイルを前提に仕組みづくりをしちゃうのが、惜しいかな、今の日本です。

だから保育園や介護施設を作るために増税。
勤労世代により働かせるために年金支給開始年齢の引き上げ。
こんな頓珍漢なことをやってしまいます。

でも、あれっ?
て思いません?

よく増税を煽る人たちは、「子孫につけを残すなー」って言ってます。

そもそも簿記や会計やってる人なら日本政府のバランスシートを見ればこれが嘘だってのはだいたい気づいてると思います。むしろ、問題はこの20年先進国、発展途上国問わず政府・民間部門ともに投資を伸ばしてきたのに、日本だけが真逆をやってきたことです。

下記の図を見てみると、日本政府の2001年〜2018年の政府支出の増加はほぼゼロ。
ちなみに、中国は15倍、インド7倍、カナダや韓国も3倍弱。アメリカも2.5倍。
一方、経済が伸びずに劣等生のフランス、イタリア、ドイツが1.6倍。GDPもこれに連動しています。

最劣等生の日本は1倍ということで全く投資を増やしていません。


出典:https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12463237873.html

日本が成長が止まったのってここじゃねぇの?
と思うのが普通ですよね。

言い換えれば、

いつまで、先人に助けられてんだよ!

って、まだ生まれぬ子孫たちの声が聞こえてくる気がします。

1997年以降の日本の真実

前述の藤井教授は面白いシミュレーションをしていました。
ちょうど、2011年の東日本大震災の後国会で演説されたときの資料ですが、3.11を機会に消費増税を行わず、年平均25兆円程度の補正予算を組み込んだ場合2020年のGDPはどの程度か。

この数字が衝撃ですが800兆円以上です。
ちなみに今のGDPは550兆円ちょっとですので、この9年で潜在的に失ったGDPは250兆。
すごい金額です。

出典:https://president.jp/articles/-/30039?page=2

さらに、彼は更に面白い(本当は面白くないのですが)シミュレーションをしています。
1997年の3→5%の消費増税が2018年までに与えた累積的な経済ロス(機会成長ロス含む)はなんと6468兆円。
これは、2014年の5→8%、2019年の8→10%の増税を含まない数字です。

ちなみに、比較対象としてリーマンショックのロスは92兆円。
桁が違いますね。

投資を減らして未来の子供を減らす日本

こうしてみてみると、今の日本の問題は政府部門の投資不足と財政政策(増税)による民間部門の疲弊といえます。

本来ならここまでデータが揃ってくると、消費を増やすための消費減税と政府投資の増加という当たり前の政策が出てくるはずなのですが、日本ではなぜかここで逆噴射をしています。

ですが、未来への投資を行う国では、その投資に使われたお金は民間部門に流れるので、今度は民間部門がお金を使い始めます。そして、お金が動けば、結婚も増えるし、子供も増えて将来の税収増も見込めます

日本はこの真逆やってますよね。
つけを残すどころか、生まれるはずだった子孫を産ませなかった。
そんな状況が平成~令和の日本です。

バカでやってるのもたちが悪いですが、もし、ここに意図があるとすると。
それは、日本人を減らすための政策といえなくもありませんね。

そんな日本での個人サバイバルは・・・

令和は明るくしたい。
そう祈ってますが、残念ながら消費増税からスタートしてしまいました。

かなりもったいないスタートです。
なんか、このアホっぷりは今まで忍耐強く我慢してきた日本国民を流石に切れさせる気がします。
ぶっちゃけ、私もキレかかってます(笑)。

切れたら強いのが日本です。
今までも、吹っ切れた時、方向性が定まって一丸となったときは大きな変化をおこしてきました。
この国は。

ただ、はたしてその力が残ってるか。
ちょっと心配ですが、頑張りましょう。

まずは、その間一生懸命現場を守る中小企業の社長さんたち。
諦めずに一緒に頑張りましょう。そして、こういうときはまずは、自分、家族、そして社員やお客さまと守れる範囲をはっきりと決めてそこだけに力を尽くすしかありません。

そんなことをしているうちに、大きなうねりが起きることを祈りましょう。
今回の台風でそんなことを思った今日このごろです。

大山俊輔


PS
日経新聞、このタイミングでこの記事を上げるあたりもう終わってますね。